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サンプリングで新商品を五感に訴求:消費者との接点を「感動の体験」に変える
座談会出席者 (写真左から)
ポッカコーポレーション様
飲料事業カンパニー飲料商品企画管理グループ飲料商品販促
企画チーム係長 「苅谷治 氏 」
JTB法人東京
コミュニケーション事業部リーダー 「北村裕紀 氏 」
JTB法人東京
第二事業部 「高瀬紗希子 氏」
ポッカコーポレーション様は10月上旬から11月末にかけて、ジェイティービー法人東京 の協力を得て缶コーヒーの新商品 「 ポッカコーヒーアロマックスブラック 」 のプロモーションを実施。その成功のポイントについて、プロモーションで中心的な役割を果した3人に聞いた。
―― まず、今回のプロモーション実施の狙いを教えてください。
苅谷 「ポッカコーヒーアロマックスブラック」は、天然アロマを逃さず封じ込める当社独自の製法と広口容器の採用により、おいしいコーヒーの“淹れたての香り”を実現した新商品で、9月下旬に発売しました。メインターゲットは20代、30代のビジネスマンで、製法も容器も新しい点に加え、五感に訴える「感コーヒー」をテーマにしていることから、通常のサンプリングでは訴求が難しい嗅覚と触覚にこだわり、“淹れたての香り”を体感して頂けるホットな状態で手渡しし、その場で飲んで頂けるようにと考えました。また、費用対効果の点からよりターゲットをセグメントする形で実施しました。
オフィス街でのサンプリング
2階建てのラッピングバスを用意。オフィス街の中心にカフ
ェのようなスペースを演出し、サンプリングを行った。
―― 具体的にはどのようにプロモーションを行ったのでしょうか。
高瀬 10月3日〜7日までの5日間、2階建てロンドンバスをラッピングして都内を走行。また昼休みの時間帯にオフィス街でのサンプリングを行い、バス車内をビジネスマンの情報インプット基地として演出しました。10月上旬から11月末にかけては、全国の主要都市にあるビジネスホテル20施設で、朝食と一緒に提供する形でのサンプリングも実施。メインターゲットである20代、30代のビジネスマンを中心に、香りを楽しみながらゆったりくつろいで飲んで頂くため、ホットでの提供はもちろん、昼休みや朝食時などターゲットが比較的リラックスした状態にあるときを狙って訴求した点が大きなポイントでした。
北村 くつろいで飲んで頂くという点では、サンプリング会場にテーブルや椅子もご用意させて頂きオープンカフェを演出しました。昼休みでしたので、その場でお弁当を広げて一緒に飲んで下さる方も多く、まさに“我が意を得たり”という感じでうれしかったですね。
ビジネスホテルでのサンプリング
ビジネスホテルの朝食に商品を付けて、トライアルを促した。
―― JTB法人東京ならではの提案としてはどういった点が挙げられますか。
北村 やはり、一番はビジネスホテルでのサンプリングですね。私たちはもともと旅行業がメインですので、世界の航空会社やホテルなど観光関連の業界で100年近く培ってきたネットワークを持っているという大きな強みがあります。現在交渉中の施設もありますが、旅館やホテルであれば全国で255件、レストランや土産物店925件など、幅広くお付き合いさせて頂いているパートナー企業様とスムーズな連携が取れるため、クライアント様のご要望に即した的確なプロモーションをより効果的、低コストでできると自負しています。
高瀬 それと、私たちはカウンターや添乗業務などを通じて日ごろから直接消費者の方々と接していますので、いつ、どこにどういった人が集まるかといった消費者心理や動線に関する様々なデータを持っています。例えば、グルメツアーに参加される方は食に関心が高いので、飛行機やバスでの移動中やホテル内、帰国後まで含めた一連のツアーの中に食品メーカーのプロモーションを組み込むことも可能です。加えてその後のプロモーションイベント案内もできるというように、ターゲットのセグメンテーションからお客さまとのダイレクトコミュニケーション、連続性のあるプロモーションが実現できます。そこで私たちは1年ほど前から「旅メディア」と称して、旅行事業を通じて培ったホスピタリティノウハウを生かした生活者視点のプロモーション事業を展開。今回もポッカ様ならではのプロモーション手法として、商品特性が生きるお手伝いをさせて頂きました。
「 旅メディア 」 のポイント
(商標登録済)旅行中は心身共にリラックスし、セロトニンの分泌が促進され、脳は快感、幸福感を強く感じます。こうした「オープンマインド」の状態では、外部の情報に対する好奇心が増大し、意識や感覚、思考力が一段と強くなるとされています。
出典:「旅と健康」に関する調査研究プロジェクト事務局(JTBグループ(株)ジェイコム)
―― ポッカさんとしては、企画を実施してみて、どのような印象を持たれましたか。
苅谷 狙ったターゲット層に的確に届くと同時に、くつろいで飲んで頂きたいというシチュエーションをそのまま実現できる企画をご提案頂き、非常に感謝しています。特に、ターゲットの心理状態まで考慮に入れたサンプリングは、まさに旅行業で培ったJTB法人東京さんのホスピタリティノウハウがあればこそと感じています。おかげさまで、お客さまからは「温かい商品をもらったのは初めてでとてもうれしかった」「いつもの缶コーヒーより少し上の本格コーヒーというイメージを持った」などのレスポンスを頂き、単に商品を知らせるだけではなく好意形成とブランド価値訴求を図ることができました。
―― 今後、両社でどのようなプロモーションを展開していきたいとお考えですか。
苅谷 当社では缶コーヒーのほかにレモン飲料やスープなどの商品があり、それぞれセグメントしたターゲットに対して商品作りを行っていますので、これらの新商品が出る際にも今回のような手法を活用したいと考えています。特に、今回のビジネスホテルのような効果的で新しいご提案は大歓迎なので、JTBさんならではのネットワークやホスピタリティノウハウを生かした様々なご提案を頂ければと思っています。
北村 これから需要が高まるスープについては、ファミリー客が増えつつあるスキー場でのプロモーションを考えています。また、レモン飲料は健康志向の方がコアターゲットになってきますので、健康に関心の高い方が集まって来られるトレッキングツアーなどでのサンプリングや、旅の情報と連動した商品情報が詰まった、理解促進のための冊子配布も考えています。
高瀬 かつて私たちは、職場旅行や得意先である流通企業様の海外インセンティブツアーといった形でお客さまのソリューション提案をさせて頂いてきましたが、これからはもう一歩踏み出して、ポッカ様始めクライアント様の売り上げに直接つながるところまで、ソリューション提案を広げていきたいと考えています。