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企業・団体向け WEBマガジン「#Think Trunk」 【WEBセミナーレポート】バーチャルオンリー株主総会とは?運営上の注意点と事例を紹介

2021.12.16
ミーティング・イベント
会議・イベント運営

コロナ禍の影響もあり、株主総会のあり方は大きく変化しています。米国では、2000年にデラウェア州がオンライン開催のみの株主総会を認めて以降、バーチャルオンリー株主総会が数多く行われています。米国の上場企業の定時株主総会が開催される 4 月~6 月には、S&P 500 の構成銘柄 500 社のうちバーチャルオンリー型を採用した会社は 365 社(全体の77.3%)に上りました(※)。

2021年6月には日本でも「産業競争力強化法等の一部を改正する等の法律」が公布され、バーチャルオンリー株主総会の開催が可能となりました。今後多くの企業がバーチャルオンリー株主総会の導入を検討すると思われます。しかし、リアル開催との違いや新型コロナウイルス感染予防対策への対応、通信障害発生の際の対処法など、疑問や不安をお持ちのご担当者様が多いのではないでしょうか。そこで今回は、2021年10月に開催したWEBセミナー「バーチャルオンリー型株主総会解禁!JTBとコインチェックが考える株主総会の開催の在り方について~リアルからバーチャルオンリー型まで実施事例のご紹介~」の開催レポートをお届けします。本セミナーでは実施事例をもとに、コロナ禍における株主総会のあり方について議論しました。

出典:北米ニューズレター 2020年7月21日号

バーチャル株主総会

開催概要

【WEBセミナー】バーチャルオンリー型株主総会解禁!JTBとコインチェックが考える株主総会の開催の在り方について~リアルからバーチャルオンリー型まで実施事例のご紹介~

開催日
2021年10月21日(木) 17:00~18:00
開催方式
オンライン開催
プログラム
オンライン株主総会に関するトークセッション
進行
桑崎卓也(株式会社JTB)
講演者

大島啓司氏(コインチェック株式会社)、塩谷久美子(株式会社JTBコミュニケーションデザイン)、佐伯はるか(株式会社JTB)

  • 株主総会の開催動向
  • コロナ禍における株主総会の運営注意点
  • バーチャルオンリー型株主総会の実施例
運営事務局
株式会社JTB
共催
コインチェック株式会社

バーチャル株主総会をめぐる最近の動向

まずはじめに、JTBの佐伯はるかより、バーチャル株主総会をめぐる最近の動向についてご紹介しました。

2021年の株主総会開催動向

JTB 佐伯
2021年6月の株主総会においてハイブリッド型を実施した企業は2020年の3倍に増加しましたが、各業種により導入率に差があります。例えば、保険業界では半分の企業が開催したのに加え、東証一部、マザーズでも導入が進んでいます。この点に関してお2人はどのような実感をお持ちでいらっしゃいますか?
JTBコミュニケーションデザイン 塩谷
企業の規模というより、所属する業界や「コーポレートガバナンスコード」、株主とのエンゲージメントをどう捉えるかによって、株主総会の開催方法が分かれてきているように感じます。
コインチェック 大島氏
IT企業やDX化を積極的に進めている企業が、アーリーアダプターとしてハイブリッド型を導入している傾向が強いように思います。

2022年のバーチャル株主総会への展望

佐伯
2022年に新規でバーチャル株主総会を検討している企業は34社あり、導入検討の理由として最も多いのが「同業他社の導入」でした。その一方で、導入を検討しない理由としては「コストに見合った効果が得にくい」「もともとの参加人数が少ない」「従来の開催方法を変えたくない」といったものが挙がっています。バーチャル株主総会の導入が進むためには、開催の価値やメリットを考える必要があることがわかります。塩谷さん、実際の視聴状況はいかがでしたか?
塩谷
今まで地方に住んでいるために参加できなかった株主様が、オンラインにすることで視聴できたという声がありました。このような付加価値から、バーチャル株主総会を一度導入した企業は、今後も継続開催することが予想されます。

コロナ禍における株主総会運営で留意すべき点とは?

次に、コロナ禍における株主総会運営で留意すべき点を株式会社JTBコミュニケーションデザインの塩谷よりお話しさせていただきました。

株主総会における感染症対策

感染症対策は参加する株主、登壇役員それぞれに対して行う必要があります。昨年の対応を踏襲しつつ、それぞれの座席の間を1、2席開けたり、質疑マイクをシールドで覆ったりと、昨年よりも手厚い対応がなされた企業もありました。登壇する役員様同士もソーシャルディスタンスを確保し、アクリルで仕切るなどの対策を講じると同時に、ステージが大きくなり過ぎることを避けるため、登壇する役員様を減らすなどの対応もしていただきました。

バーチャル型の形式の多様化とリスク

配信プラットフォームが増え、いろいろな選択が可能になり、株主確認方法やなりすまし対策も多様化しています。リスクとしては会場の変更にともなう通信環境リスクや配信による株主肖像権リスクなどが挙げられます。

株主様とのエンゲージメント強化

株主総会はリアルに株主と接点が持てる数少ない機会であるため、企業として強化している取り組み、例えば「ESG」「SDGs」「CO2ゼロMICE」などを総会の際に株主様に伝える新しい手段を開発できると思います。(図表参照)

CO2ゼロでイベントを開催するメリット

もう1つの点として、株主様とオンラインでつながることを利用して、株主懇談会・説明会など総会以外のコミュニケーション機会を模索することもできます。

バーチャルオンリー総会のメリット&デメリット

パネラー

大島 啓司 氏

コインチェック株式会社 Sharely事業部 事業部長

ハイブリッド参加型、出席型、バーチャルオンリー型はどう異なるのか?

ハイブリッド参加型は出席型よりも開催しやすいというメリットがありますが、株主の声をリアルに拾えず、一体感が得にくいといったデメリットがあります。出席型はリアルタイムで株主の情報を得られるというメリットはあるものの、オンリー型と比較すると会場設営など事前準備が大変な割にメリットが少ないと言えます。これらに対し、バーチャルオンリー型は物理的会場が必要ないため、コストを大幅に削減可能ですが、2021年6月に始まったばかりで実績が少ないことがデメリットと言えるでしょう。

バーチャルオンリー型のメリットをさらに4つの分野に分けて具体的に見てみます。まず、組織面では経営、IR分野のDX推進につながるという点が挙げられます。また2番目はコスト面として、会場を縮小したり、来場者対応がなくなったりすることで人件費の縮小が可能です。3番目に株主対応面のメリットとして、従来の不参加株主への参加機会提供が可能になります。最後、4番目は運用面ですが、オンラインシステムを使用することで議決権行使、質問回答が容易になると考えています。

さらに実務担当者の方にとって重要と思われる実務面、運営面、集計面の比較も行っています。バーチャルオンリー総会をお任せいただけるようであれば、弊社でしっかりとサポートさせていただきます。

従来の総会とバーチャルオンリー総会比較

  従来の株主総会(会場のみ) バーチャルオンリー総会
実務面 招集通知・シナリオ作成 バーチャル部分を加味した招集通知・シナリオのレビュー支援(コインチェック支援)
※省庁への必要書面レビュー支援含む
株主名簿は信託銀行と事務局が管理 株主名簿はコインチェックのシステムへアップロード
(コインチェックにてサポート)
運営面 大勢の社員を動員し、リハーサルと本番の来場者対応を含め、アナログで対応 バーチャル部分を加味したリハーサル、本番対応
(総会当日の撮影・ヘルプデスク設置含め、コインチェックで支援)
集計面 事前議決権行使と当日来場者の行使結果を信託銀行と連携して集計 事前議決権行使と当日来場者の行使結果を信託銀行と連携してコインチェックのシステムで対応
(コインチェックにてサポート)

バーチャルオンリー株主総会の事例紹介

東証マザーズ上場、情報・通信業の企業様

本社所在地
東京都
売上
約100億円
株主数
約6,000名
従業員数
約500名
総会日時
2021年9月末日

綿密なリハーサルを総会開催1週間前と前日に実施

バーチャルオンリー総会

まとめとして、コインチェックによる支援の強みを挙げさせていただきます。まずはバーチャルオンリー株主総会支援実績に基づく適切なサポートが可能という点です。また2番目にバーチャルオンリー株主総会に関する制度を策定した弊社顧問弁護士によるサポート、そして3番目に安定したシステム運用があります。最後に、コインチェックによる支援範囲ですが、招集通知から議決権行使まで株主総会の各プロセスにおいてシームレスにサポート可能です。

Q&A(セミナー参加者からの質問)

Q. バーチャルオンリー株主総会に関して共有すべき面白い取り組みがあるか?

塩谷
総会の前後にユニフォームファッションショーなど、いろいろな映像を流したり、バーチャル展示をさせていただいたりすることがあります。また、説明会や懇談会などを実施する企業様もあります。
大島氏
ハイブリッド出席型の場合、来場者もタブレットを使ってシステムに入れる工夫をしている企業もありました。

Q. システムトラブル時の対処法について知りたい。

塩谷
最悪の事態を想定して準備することが一番大事だと感じています。会場の事前チェックやバックアップなどを含めて、トラブル時のシミュレーションをマニュアル化しておくようにしています。
大島氏
トラブル100%回避は不可能ですが、99.9%を目指すことが大事だと思っています。サーバーやバックアップを複数持つこと、バーチャルオンリー株主総会に関しては、経済産業省の奨励に基づき、当日決議に冒頭でとっておき、通信障害が起きたときには「議長一任」にしておくことも必要だと考えます。

Q. 配信規模の目安は株主全体の何%程度と考えればよいか?

大島氏
弊社の集計によると0.5~1%が平均値で、一番多かったのは3%近くでした。
塩谷
0.5%が目安としてありますが、視聴を希望する方がさらに増えることも想定する必要があると感じています。

Q. コロナ禍のシミュレーションはどこまで行うべきか?

大島氏
バーチャルオンリー型ではコロナ対策はあまり必要ないのがメリットだと思います。
塩谷
実現はしていませんが、リアルの来場者に抗原検査をしていただくことも可能です。ただ、医療スタッフの設置まで検討するようになると、陽性者が出た場合のフローも考えることが必要になります。

Q. システムトラブル発生時でヘルプデスクではどのような対応をしたのか?

大島氏
弊社の場合は、ログインの仕方などシステム面の問い合わせが9割でした。
塩谷
思っていたより問い合わせは少な目でした。やはり、アクセスの仕方が多かったのですが、総会の内容についての質問もあり、クライアント様との連携も必要でした。

Q. コインチェックのサービスはカスタイマイズ可能か?

大島氏
原則的にインターフェイスは決まっていますが、株主総会は企業のやり方やご希望に合わせたカスタマイズは可能です。

Q. ステークホルダーとの適切な距離間維持のための対話型総会をどのように演出するか?

大島氏
答えはありませんが、いかに株主様が参加しやすい、参加したいと思える株主総会を企業が演出することが大事だと考えています。
塩谷
何を伝えたいかを議論して、それに見合うコンテンツやサービスを提供する形で支援させていただいています。

まとめ

今回は、WEBセミナー「バーチャルオンリー型株主総会解禁!JTBとコインチェックが考える株主総会の開催の在り方について~リアルからバーチャルオンリー型まで実施事例のご紹介~」の開催レポートをお届けしました。3社の話から、コロナ禍における株主総会の動向と開催のあり方、運営のポイントなどがわかりました。2021年6月に法改正が行われ、日本でもバーチャルオンリー株主総会を開催できるようになりましたが、開催を可能にするための定款変更を行ったのは25社ほどに留まっています。しかし、米国では2020年にバーチャルオンリー株主総会を開催した企業数が激増しました。今後日本でも、バーチャルオンリー株主総会の開催が劇的に増える可能性があります。バーチャル株主総会の導入を国内で進めるためには、経営者や役員、総務担当者などが開催の価値やメリットを理解しておく必要があるようです。

これまで慣れ親しんできた株主総会から、バーチャルオンリー型に変更することは容易ではないかもしれません。しかし、バーチャル開催への切り替えは単に株主総会での感染対策や会場費用などのコスト削減につながるだけではなく、株主様との接点が増えたり、企業が目指すべき姿を発信することが容易になったり、エンゲージメントを強化できりとさまざまなメリットがあります。これこそが、バーチャルオンリー株主総会開催の本質と言えるのではないでしょうか。2022年にはハイブリッド型を経由することなく、一気にバーチャルオンリー型を開催することも1つの選択肢なのかもしれません。この機会に貴社でも検討してみてはいかがでしょうか。


ホワイトペーパー(お役立ち資料) バーチャル株主総会のあり方 ~ハイブリッド型、バーチャルオンリーまで~

新型コロナウイルス感染症の流行により、大規模集会の自粛、また新しい生活様式に基づいたイベント実施が要請されている中、株主総会のあり方も大きく変化しています。2021年6月には「産業競争力強化法等の一部を改正する等の法律」が公布され、バーチャルオンリー株主総会の開催が可能となりました。本企画書は、まずは企業ご担当者様にご検討いただくための考え方などを記載したものです。ぜひ、一度ご覧ください。


WEBセミナー動画視聴【セミナー録画】バーチャルオンリー型株主総会解禁!JTBとコインチェックが考える株主総会の開催の在り方について ~リアルからバーチャルオンリー型まで実施事例のご紹介~

コロナ禍の影響もあり、株主総会の在り方は大きく変化しています。2021年6月には「産業競争力強化法等の一部を改正する等の法律」が公布され、バーチャルオンリー株主総会の開催が可能となりました。

  • コロナ禍でのリアル会場での感染対策とは?
  • ハイブリッド型バーチャル株主総会の運営における注意点とは?
  • バーチャルオンリー型株主総会の準備から当日の様子とは?

日頃より開催方法について頭を悩まされている方に解決の糸口が見つかるよう、JTB、JTBコミュニケーションデザイン、コインチェックが実施事例をもとにコロナ禍における株主総会の開催の在り方について考えるセミナーを開催しました。(約60分)

本記事に関するお問い合わせ、ご相談、ご不明点などお気軽にお問い合わせください。

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