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つくばScienceEdgeは、2010年3月に初めて開催。
自然科学、物理化学など、さまざまな分野での発表が行われました。発表内容を、ダイジェストでお伝えします。
副島さんは、「フィルム写真の研究」を行っていた課程で「樹脂でも感光性を示すこと」に気付き、その性質を調べてみようと考えた。
「ポリケイ皮酸ビニルという感光性樹脂※を用いて写真を作成すること」を目的に研究を開始。まず「感光性樹脂」の説明を行い、研究に使用するポリケイ皮酸ビニルの合成について、その実験方法を説明。得られた結果から、今後の展望として「ポリマーを感光させた際の解像度を上げるために合成条件等を変えて実験を行いたい」「染色方法に関する実験も行いたい」「最終的にはポリマーを感光させた際の解像度を上げ、色のバリエーションを増やし、より複雑な図形でもポリマー上に像を作れるようにしていきたい」と締め括った。
※光を当てることによって性質が変わるプラスチックであり、フォトレジストなどに活用されている。
溝口博士/「感光性樹脂は非常に面白い研究分野。電子回路の形成に使われることが主だが、写真からというアプローチがユニーク。感光性樹脂は感光する波長が決まっているから、今後、『いろんな色を出す』のは、実際は難しいと思うがどう考えますか?」
副島/可視光線によって色を出すのは難しいと思うが、増感剤の転換で紫外線の感光域の違いは多少操作できると実験からわかりました。例えば増感剤の種類を変えるなどして感光域を変えて、それにより出る色を区別することができるのではと考えます。
※副島さんは、この他、江崎博士からの「フォトレジストと写真との根本的な違いを私の知識のために教えてほしい」という質問に、「感光性樹脂の性質」を軸に解説を行った。
【立教池袋中学校】
http://ikebukuro.rikkyo.ac.jp/