第25回ホノルル フェスティバル2019開催に向けて。
JTBとの連携によりサステイナブル・ツーリズムへと昇華。

ホノルルフェスティバル財団 理事長 治福 司 氏 × 株式会社JTB 法人事業本部 事業推進部長 檜垣 克己

毎年3月にハワイ・ホノルルで行われる文化交流イベントとしてすっかり恒例行事として定着したホノルル フェスティバル。日本人とハワイの人々が触れ合い、交流を深めていく場から、回を重ねるごとに、今では環太平洋のみならず世界中の地域・国から多くの人を迎え、ハワイ最大の文化交流イベントにまで発展してきました。今回は共に文化交流促進事業を推進しているホノルルフェスティバル財団とJTBの関わりについて、ホノルルフェスティバル財団 理事長 治福 司 氏とJTB 法人事業本部 事業推進部長 檜垣 克己の両氏にお話を伺いました。

―毎年3月にホノルルを舞台に様々な日本の文化を紹介する「ホノルルフェスティバル」が、今年いよいよ25周年を迎えられるとのことですね。JTBは初回からずっとサポートしてきていると伺いました。

檜垣 克己(以下、檜垣)はい、JTBは1995年の第1回開催からこのイベントをサポートさせていただいています。毎年、3,000人にものぼる日本の方々が、フラダンスや創作ダンス、伝統芸能など、日ごろ鍛錬されているご自身のパフォーマンスを披露するべくホノルルに集います。そうしたイベントに貢献できることは、我々にとって本当に誇らしいことです。
私たちJTBは、事業ドメインを「交流創造事業」とし、地球を舞台にあらゆる交流を創造することを目指しています。日本人にとってハワイは、行きたい海外旅行の地としても常に上位に入る、今も昔も憧れの地です。 まずはこの交流創造事業をハワイで具現化していこうと考えたわけです。日本の人に観光だけではないハワイの魅力を伝えたい、また、ハワイの人にも交流を通して日本の魅力を伝えたいという思いがあります。25年前初めてホノルル フェスティバルを実施したのも今日につながる賢人たちの想いなのでしょう。

株式会社JTB 法人事業本部 事業推進部長 檜垣 克己

株式会社JTB 法人事業本部 事業推進部長 檜垣 克己

治福 司(以下、治福) 参加者の皆さんもパフォーマンスをしている時に、聴衆を巻き込んで盛り上げる雰囲気が普通にありますね。ホノルル フェスティバルは、ハワイコンベンションセンター、アラモアナショッピングセンターのメインステージ、ワイキキビーチウォークと3つのベニューに分かれて開催されます。そこで行われる出し物は、地元の人たちも家族連れや学生たちが毎年楽しみにしています。
こうした場で人々が自然に交流できる雰囲気がホノルルフェスティバルの良いところではないでしょうか。
文化の交流ということで言えば、長岡花火の事例もご紹介しましょう。実は長岡市とホノルルは、第二次世界大戦にさかのぼって深い関係と歴史をもつ都市なのだそうです。ある時JTB長岡支店から、その長岡市が2015年の戦後70年の式典の時に、長岡花火をパールハーバーで打ち上げたいと考えている、という相談があったのです。
その思いを、私たちホノルルフェスティバル財団がJTBハワイ、JTB長岡支店と共に橋渡しをさせていただいたことがきっかけでホノルルフェスティバルでの長岡花火がスタートしたのです。長岡花火は、今年で8回目を迎え、今やイベントの目玉プログラムのひとつです。日本の花火は、その繊細で多彩なデザインが海外では例をみないほど華麗だと評判で、ホノルル在住の方も毎年とても楽しみにしています。

ホノルルフェスティバル財団 理事長 治福 司 氏

ホノルルフェスティバル財団 理事長 治福 司 氏

檜垣 私たちJTBは、全国の営業個所を通して、様々な団体に、このイベントにご参加いただく価値や機会をご紹介し、またご参加のお手伝いをさせていただくことを通してイベントを支えています。
自らの地域の伝統芸能の魅力を発信したい方々、サークル活動や部活動など日ごろの練習の成果を発表したい方々、国際交流がもたらす感動を成長の糧として教育プログラムに取り入れたい学校団体の皆様など。様々な目的を持たれている方がいらっしゃいますが、毎年連続してご参加いただいている団体も数多くございます。

―今やホノルル フェスティバルは、参加される方々にとっても、またホノルルの方々にとっても、季節の風物詩のように定着したイベントに成長しているようですね。

檜垣 毎年3月に実施していますが、参加される方々にも地元の方々にもすっかり浸透しています。今後もフェスティバルが継続されていく上で大事なポイントだと思っています。

治福 おっしゃるとおりです。開催期間中に日本人のお客様が3,000名くらい、その他の国や地域の人を合わせると5,000名の方々がホノルルに来られます。その経済効果は、少なくとも12億円といいますから、ハワイにとっては非常に大きい。
ただ、それ以上の価値がホノルル フェスティバルにはあるのです。太平洋の中心地であるハワイに世界中の国や地域の人々が集い、それぞれの文化を披露・体験してお互いが交流できる場は、国や地域の垣根を越えた相互理解や相手を尊重する機会を提供しているのではないでしょうか。その意味で名実ともにハワイにとって価値のあるイベントに成長していると思います。

檜垣 意外だったのは、観光で訪れる一般のお客様も日本の文化を披露しているパフォーマーたちの姿を観たいというニーズが多くあることです。交流している姿を目の当たりにするのは、多くの人たちにとっても刺激を受け、感動するようです。つまり"その場にいることが価値"になるということなのですね。
参加者たちも環太平洋から世界に広がっていますので、ハワイでグローバルな雰囲気を体感できるというのも喜ばれています。

第25回ホノルル フェスティバル1

―たとえば、どんな参加者がいらっしゃるのですか?

檜垣 修学旅行の学校行事として参加されているある学校は、日本で熱心にダンスの練習をしてから臨むそうです。彼らは、練習の成果を、ホノルルのメインストリート・カラカウア通りでのパレードで結実させるのです。その生徒たちが、パレードが終わった瞬間、感極まって涙を流しながら抱き合っている様には、こちらも本当に胸が熱くなり、交流がもたらす力を改めて実感する瞬間です。
また、「ボランティアでホノルル フェスティバルに参加しませんか」という企画もあり、これは生徒のみならず先生たちの間でも好評です。英語力だけでなく、グローバルの場でのコミュニケーション能力も身につけられますからね。学校によってはボランティア参加を単位として認めてくれるところもあるそうです。新学習指導要領の影響もあり、東京都を始め、各自治体や学校ではボランティアプログラムに参加する重要性が高まってきています。こうした流れの中で、ホノルル フェスティバルは、まさにボランティア・ツーリズムの先駆け的な存在になりうる可能性を秘めているのではないでしょうか。

治福 ボランティアで参加された学生さんたちは皆、フェスティバルを成し遂げた後は、到着した時よりも顔つきに変化が感じられ、達成感でとても輝いていますね。それを観るのも私は楽しみで、こちらも力をたくさんもらっています。

―今年で25回目の開催ですが、とはいえ、ここまで続けられたこと自体、大変なことですね。

檜垣 それは「継続していく強い意志」があったことにつきます。主催者である財団の方はもとより、私たちJTBサイドとしても、ホノルルフェスティバルにかける共通の想いを持ち続けていたからこそ、今日まで続いてきたのでしょう。JTBには「地球を舞台に、人々の交流を創造し、平和で心豊かな社会の実現に貢献する。」という経営理念があります。それを具現化する舞台として、まさにホノルルフェスティバルは最適だったわけです。でも続けなければ意味がない。

治福 JTBの歴代経営層の強い意志により継承されてきたことは、本当に素晴らしい。私たち地元の人間にとって、このイベントをサポートする体制を継続できるかどうかは、非常に大切なポイントですから。JTBが地元の人たちのために全面的に尽力してくれる姿勢や、実行力を発揮していただいている点は、継続を考える上で非常に大きな力となっています。今でいうところのサスティナビリティ・ツーリズムにつながる事業として、地元の人にとってもとても関心が高いのです。

―ホノルルフェスティバル財団として、今後JTBにどんなことを期待したいですか?

治福 ホノルル フェスティバルは単なるハワイキャンペーンイベントという位置付けではなく、地元に根付いた永続的なイベントになることを願い財団を設立しました。ですから何よりも今後も「継続性」のあるご支援をお願いしたいです。
もうひとつは今まではボランティアを中心に行ってきた運営面でのご協力をぜひお願いしたいですね。なにしろ観客も含めると3万人を超える大イベントですから、運営面でのマンパワーはますます必要になります。ここ3、4年はJTBから新入社員教育研修の一環として、多くの社員の方がホノルルでの運営に携わっていただいていますが、これは本当に助かっています。観光地でのイベント運営方法を実際の現場で学べる人財育成の機会にもなっているので、参加された社員の方たちにも大変好評だと伺っています。
またボランティア・ツーリズムの一環として、日本の多くの学生さんをホノルル フェスティバルに運営面で参加してもらうプログラム作りなども、JTBだからこそできる支援内容であり、そうした企画力を今後もさらに発展させていただければと、大きな期待をしています。

―改めて、このフェスティバルの魅力と、それぞれの取り組みを通して提供されている価値はどのようなことだとお考えですか?

檜垣 スポーツでよく言われる「する、みる、支える」というキーワード。文化交流にも同じことが言えます。その魅力を体感できるのがホノルル フェスティバルのなによりの素晴らしさではないでしょうか。

治福 そのキーワードは、とてもいいですね。ホノルル フェスティバルの魅力を存分に表していると思います。JTBを始めスポンサー各社様のご理解とご協力、ハワイ州・ホノルル市の支援、日本でのPRや現地運営に関わる各組織のメンバーや数えきれないボランティアの皆様、そして毎年このイベントを楽しみにご来場くださる参加団体と観光客、地元住民の皆様の笑顔こそが、これまでの、そして25周年を迎える今年、さらに未来のホノルル フェスティバルの原動力になっていると思います。

檜垣 私たちは、先ほどからお話ししている"交流を創りあげる"というキーワードを、JTBに関わる全ての人に浸透させたい。その意味で、単なる旅行代理業から、自らが価値を作り上げる組織へと変革していきます。そのための風土づくりや人材育成は急務。JTBは産・官・学それぞれに顧客接点を持つ企業です。この関係性を活かしながらお客様の課題の解決につながる価値を提供し、リアルに運営に関わるオペレーションも遂行できる企業というのは、類い稀な存在と言えるのではないでしょうか。
こうした強みを社員それぞれが実感し、成長していく上で、ホノルル フェスティバルには、交流を創造するという価値の提供と同時に、我々も多くのことを学ばせてもらっています。

治福 とても頼もしいですね。JTBグループ全社員の方には、これからもホノルル フェスティバルの交流促進のために、広くアイデアや提案を期待しています。

第25回ホノルル フェスティバル2

※役職名は記事掲載2019年2月当時

〈聞き手〉佐藤雅則
コピーライター・プランナー。大手情報型出版社、メーカー宣伝部、広告代理店を経て独立。SCW Tokyo主宰。ライティング、制作業務からPR・宣伝コンサルティングまで携わっている。

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