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JTB大阪第三事業部 事業創造室

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台湾が切り開く!? 海外販路開拓

今や、スマホ一つで世界中の商品が手に入る時代になりました。
目の前に並ぶ膨大な商品棚から興味のある商品を手に取り、気に入った商品があればワンクリックするだけで、海外からお気に入りの商品を手に入れることが出来ます。
しかしその反面、「情報が多すぎる」という課題が浮き出て来ていることも事実です。
自分が何を買えばいいのか、何が必要なのか、迷った消費者はどうすればいいのでしょうか。
日本の南西に浮かぶ親日国家の島国 台湾。
ここでまさに同じ現象が起きていました。
台湾では2015年以降にEC市場が加速。毎年の成長率が前年度比2桁%増を常に維持するという驚異的な成長を遂げており、国民のEC利用率は日本の69%に比べて80%と圧倒的な数字です。一方で「市場に同じような商品が多すぎる」といった、いわゆるコモディティ化が進行。消費者一人では、上手く情報の精査が出来ないことが課題となっていました。そんな中、市場に一石を投じる立役者が現れます。

インフルエンサーです。
彼らは、市場で需要の在りそうな商品を自ら目利きし、海外から商品をまとめて調達します。そして、自らのフォロワーのみが属する「コミュニティ」と呼ばれるクローズドな空間で販売するという形態をとりました。この「シェア買い」はすぐに台湾で広まり、今や一般的なものにまで成長しました。
そんな「シェア買い」を活用したビジネスが出来ないか。
我々は、日本の事業者様とインフルエンサーや決済・配送事業者を繋ぐ、いわばコーディネーターの立ち位置を取りました。
まず我々が事業者様と商談を重ねて商品を選定。次にインフルエンサーを斡旋した上で依頼・投稿。フォロワーから注文があれば都度決済を行ってもらい、最低発注ロット数に達した場合のみ事業者から消費者に発送いただくというスキームです。
事業者様にとっても受注があった分のみの配送となる為負担も少なく、この事業が日本の中小又は小規模事業者様にとって、海外販路開拓の武器になり得ると確信しました。

そんな武器を使って台湾でチャレンジする事業者が大阪にあります。
都会のど真ん中。駅から徒歩5分という立地で日本酒の製造を行うある酒蔵です。
非常に珍しい都会の一番地で日本酒を生み出す、その地域では唯一の貴重な酒蔵です。
そこで作られるお酒はこれまでに数々の賞を受賞しており、店頭で試飲を行えば購入率95%という驚異の数字を叩き出す、大きなポテンシャルを秘めた酒蔵です。
そんな酒蔵で醸造される日本酒やリキュールを海外に広めるべく、まずは台湾でコミュニティへの限定販売を行い、台湾での販売実績確保・ニーズ調査を行います。
将来はここで得た実績やデータを武器に、今後は台湾市場中心にアジア圏への進出を狙うという戦略を描かれています。
海外での販路開拓を行うには、まずは現地の市場調査などが必須項目です。
競合はいるのか、商品に希少性があるか、そもそも出店できるのか。
その後、台湾へのコミュニティ限定販売で実際の現地の反応を探ることが出来ます。
海外の販路開拓は複雑で難しい上にコストが掛かるというイメージがあると思います。
我々はその分野をより噛み砕いてわかりやすく、コストをなるべく抑えて事業者様に提案しています。

あなたの商品も大きなポテンシャルを秘めているのかもしれません。 今やアジアEC市場の玄関口に立つ、台湾インフルエンサーが あなたの商品の可能性を切り開く日はすぐそこまで来ています。

筆者尾江 冠吉