WOW!orkationSTORY

JTBが描く、これからの働き方とは?
JTBの考えるワーケーションのカタチを紹介します。

WOW!orkation×地域交流

観光以上、移住未満。
これからの農泊ワーケーションの可能性

このSTORYの語り手

栃木県大田原市 momo farm 代表
Nさん

お迎えしたワーケーション体験者

お客様のご職業
外資系メーカーマーケティング部社員(27歳、女性、独身)
参加形態
おひとり
ワーケーションの目的
テレワークを自宅以外でしたい
今の組織に属したまま、新しい働き方、生き方を探したい
お客様のご要望
長期滞在できる場所、現地での交流

都会にストレスを感じているひとこそ来てほしい

私は大田原市で15代目のコメ農家をしています。大学卒業後教員として首都圏で勤務をしていましたが、実家を継ぐためにこちらにUターンしてきました。
幼いころから田んぼとその周りにある風景が大好きで、物心ついた時から自分はお米農家になるものだと思っていました。

今はお米とビール麦、無農薬野菜の栽培のほかに農家民宿やグリーンツーリズムのコーディネーターもやっています。
また妹が近くでスイーツのお店をはじめたので、一緒にコラボしてお米の焼き菓子なども作って販売しています。

農家民泊をはじめたのは数年前からで、大学生や農業女子などが泊まりにきてくれました。
コロナ禍で都会の人々は大変なストレスを抱えていると思います。ここもまったく関係ないわけじゃないけど、私の目の前にある田んぼはいつも変わらずそこにあって、自然とともに生きていると、そんなストレスを感じることもありません。だから都会に疲れたらちょっとここに来てくれたらいいのにな、って思っています。

今、ワーケーションというのが注目を浴びていて、私のところにも相談が来たりしています。今までワーケーションでうちに来た人はいないけど、噂によると一部の企業ではもう毎日リモートワークがスタンダードだとも聞くので、そういう方は田舎に長期滞在しながら仕事するのもありだと思います。
主人も横浜勤務ですが、週に二回うちで仕事をしているので働き方も変わってきていると実感しています。

農家民泊でもワーケーションできる?

田んぼはお米を作るためだけの場所じゃなくって、自分にとって遊び場でもあるし、季節を感じる場所でもあるし、地域とのつながりや伝統文化も生まれる場所だと思っています。
ここに吹く風、草の匂い。遠くの山々の風景や満天の星空。鏡のように輝く田植え前。実るほど頭を垂れる稲穂。ゆっくりとゆっくりと土の力を蓄える厳しい冬。
ここでは365日24時間の全部に意味があります。

今回うちにやってきたのは、東京の一人暮らしの自宅で、もう4か月も在宅勤務を続けてきたという女性。会社も今後はテレワークが基本になったので、東京から少し離れてみたかったって。
口には出さないけど、きっと孤独だったでしょう。
うちでよければ1週間でも1か月でもいていいからね、って言いました。

彼女はウィークデーは仕事、土日は休暇として過ごしていたので、東京での在宅勤務と同じだったけど、1日の時間の早さが全然違うって言いました。
朝、びっくりするくらい早起きになって仕事をはじめるとあっという間にお昼。午後はちょっと仕事するだけでもう既定の時間をクリアしちゃうので、夕方から毎日畑に遊びに来てお手伝いしてくれました。仕事もしっかりして、それ以外の時間も楽しんで、こういうのを理想的なワーケーションっていうのかな、って思っちゃいました。

うちは農家民宿だからコワーキングスペースみたいな施設はないけど、部屋はゆったり使ってもらえるし、天気が良ければ野外からオンライン会議に参加もしてたみたい。
東京のオフィスや自宅に比較しても遜色はないですって、むしろ東京より効率も創造性も上がって言うことなしだって言ってくれました。
ワーケーションは仕事そのものだけでなく生き方まで変えるって言ってたのが印象的でした。

好きな時に来られるサードプレイスから地域のファンへ

彼女は農作業が気に入ったらしく、土日も近所のおじいちゃんのところに手伝いに行きました。地方の農業は過疎化と高齢化で担い手がいないので、おじいちゃんも大喜び。
都会から来た人がここで過ごしながら、時にはちょっとアルバイトする、なんてことが当たり前になったらいいな、って思いました。

もちろん大田原にはラフティングやマウンテンバイクなどのアクティビティや自然観察、酒蔵体験や陶芸教室などの文化体験プログラムもあるので、彼女も農業ばっかりやってたわけではなかったみたい。大田原、すごい観光地はないけど、みなさんが思うよりずっと楽しめるんです(笑)
それからおすすめは築200年の有形文化財古民家「飯塚亭」。ここでもワーケーションできるので、農家に飽きたらここで気分転換してほしいと思います。

最初は1週間くらいって言っていた彼女は、気づいたら1か月もうちにいたんです。このままだといつまでたっても帰りそうにないので、スタバの「サードプレイス」の話をしてみました。自宅でも職場でもないけど自分らしさを取り戻せる第3の場所って言うでしょ?ここが彼女のそんな非日常のサードプレイスになってくれたらいいなって。

観光以上、移住未満。
もちろん都会の人がどんどん移住してくれば地域も活性化してうれしいんだけど、そんなに簡単ではないでしょう。
でも彼女みたいに今の仕事も続けて、家もそのままで、気が向いた時にワーケーションに来てここで暮らすうちに地域のファンになる人が増えれば、いずれ定住してくれる人もいるかもしれません。

そのためには農業の素晴らしさを伝えると同時に、ちょっとした仕事やボランティア、地域の人との交流ができるようなプログラムを、私も考えていきたいと思っています。

体験者からの声

仕事もしてるけど、休暇も楽しんでるみたいな毎日でした。東京でテレワークするより効率も創造性も上がって言うことなし。
うちの会社でも最近「Well-being」ってしきりに言ってたけど、それってこういうことなんだ、ってようやくわかった気がしました。今の仕事も続けて、家もそのままで、気が向いた時にここで暮らすのもいいかもしれない、って思っています。

担当者視点のストーリーを見る

企業・団体の方に向けた情報ページへ移動します。

POINT このSTORYのポイント

アフターコロナのニューノーマルな時代においては企業の社員の働き方も大きく変化します。
時間や場所に縛られない自律的な働き方が新たなワークスタイルとして次第に浸透すると、
ワーケーションはその課題解決の大きな糸口になるでしょう。

ワーケーションで都市の人々が地域で長い時間を過ごすということは、
地域のファンづくりの絶好のきっかけとなります。
観光ではなく生活、という視点で考えれば、
際立った観光素材を持たない地域でもその魅力を伝えることができるかもしれません。

こんな課題ありませんか?

  • 際立った観光素材はないが、都市の人に響く地域の魅力を見つけたい
  • ターゲットにマッチした着地型プログラム、地域ならではの体験プログラムを作りたい
  • 地域におけるワーケーション推進人財を育成したい

このSTORYの関連サービス

ワーケーション「受入環境整備」サポート

事例紹介

農泊(農山漁村滞在型旅行)×ワーケーションの推進

JTBでは、みなさまの課題解決のため、
最適なワーケーション活用方法をご提案いたします。

詳しいサービス内容は資料をご覧ください。

JTBでは、各企業の皆さまに合わせた
WOW!orkationを提供しています。
お気軽にご相談ください。