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自治体・行政機関向け 事例 農泊(農山漁村滞在型旅行)×ワーケーションの推進

農林水産省 様

今、仕事(ワーク)と休暇(バケーション)を組み合わせた「ワーケーション」という働き方が注目を集めています。コロナ禍で、密でないことが売りになった農山漁村地域をワーケーションの受入れ地域として盛り上げ、地域活性を図りたいと考える自治体が増えています。本事例では、コロナ禍における農山漁村への旅行意向調査とワーケーション受け入れ地域としてのニーズを調べる企業担当者向け調査を実施しました。調査結果を踏まえ、新しい働き方に積極的にトライする20-30代の女性をターゲットに「旅&ライフスタイルWEB:るるぶ&more」で農泊×ワーケーションの特集ページを作成しました。

背景・課題

日本の農山漁村は少子高齢化による過疎化、農林水産業の担い手不足などの課題を抱えています。「農泊」とは、このような課題を交流人口拡大で解決しようという農林水産省の取り組みです。農山漁村地域に宿泊し、滞在中に豊かな地域資源を活用した体験や食事等を楽しむ「農山漁村滞在型旅行」のことです。地域資源を観光コンテンツとして活用し、インバウンドを含む国内外の観光客を農山漁村に呼び込み、地域の所得向上と活性化を目指します。JTBでは農泊地域への交流拡大・産品の流通拡大による地域活性化をサポートしています。

取り組み内容01

コロナ禍における農山漁村への旅行意識調査の実施

2020年9~10⽉にJTBが東京都23区・愛知県・大阪府在住の20歳~69歳の男女の中で、「旅行で農山漁村に行ったことがある」「または行ってみたい」1,000人を対象に調査を実施しました。調査の結果から、82.6%が⾷を楽しみにしていることがわかりました。また⾃然・景観、歴史・⽂化を楽しみにしている⼈の割合もそれぞれ49.2% 、47.1%と⾼い結果が出ました。これらは旅⾏者⼀般に対する調査結果(⾷=41.1%、⾃然・景観=47.6%、歴史・⽂化=37.2%)に⽐べても⾼い結果です。また農山漁村に行った後の地域との関わり方については、「定期的に通って地域と交流を深めたい」(26.8%)が最も高く、次いで「テレワーク、リモートワーク、ワーケーションをする場の候補にしたい」(23.1%)、「自分の経験や専門性を活かして、地域資源や伝統・文化に深く関わりたい」(20.7%)、「今の住まいと田舎の二拠点生活をしたい」(17.1%)と続きました。農山漁村への旅行は一過性の旅行にとどまらず関係人口に繋がっていくことが分かりました。

調査結果01旅行において楽しみにしていること

調査結果01 旅行において楽しみにしていること

調査結果02地域との関わり方・地域での過ごし方

  • 農山漁村へ旅行に行き、気に入った場合におけるその地域との関わり方・地域での過ごし方として興味のあるものについては、「定期的に通って地域と交流を深めたい」(26.8%)と高く、次いで「テレワーク、リモートワーク、ワーケーションをする場の候補にしたい」(23.1%)、「自分の経験や専門性を活かして地域資源や、伝統、文化に深く関わりたい(20.7%)、「今の住まいと田舎の二拠点生活をしたい」(17.1%)と続く。
  • 年代別でみると、地域との交流やワーケーションについては、20~30代の若い世代に多く、二拠点居住については、50代の世代において関心が高い。
  • さらに、地域との具体的な関わり方としては、農業生産への貢献、地域資源を活かしたまちづくり、地域ビジネスへの貢献、イベント・祭典への参加、伝統的な農業技術の伝承等の順に高い傾向。
調査結果02 地域との関わり方・地域での過ごし方
取り組み内容02

首都圏大手企業担当者向けワーケーションのニーズ調査の実施

2020年9-10月に首都圏の大手企業29社(部門)へのアンケートを実施したところ、ワーケーション実施場所として、農山漁村に魅力を感じている企業は34.5%にのぼりました。農山漁村の地域資源としては、 自然・景観を楽しむ、 密でない自然・空間、食材や郷土食体験に高い魅力を感じているという結果となりました。また企業がワーケーションにより期待をしている効果の3位は「地域への貢献」54.5%となりました。拠点となる滞在施設は、古民家や一棟貸しが最も魅力的と感じていることが分かりました。

(企業向け)調査結果01ワーケーションの実施場所としての農山漁村

  • ワーケーション実施場所として、農山漁村に魅力を感じている企業は34.5%にのぼる
  • 農山漁村の地域資源としては、 自然・景観を楽しむ、 密でない自然・空間、食材や郷土食体験に高い魅力を感じている
(企業向け)調査結果01 ワーケーションの実施場所としての農山漁村

(企業向け)調査結果02ワーケーションの実施場所としての農山漁村

  • 企業がワーケーションを農山漁村で行う場合、拠点となる滞在施設は、古民家や一棟貸しが最も魅力的と感じている
  • 農山漁村がワーケーション実施場所として選ばれるには、企業と農山漁村の交流に対する各種助成制度、成功事例等についての情報発信、マッチング、施設の整備・充実が必要と回答
(企業向け)調査結果02 ワーケーションの実施場所としての農山漁村
取り組み内容03

「旅&ライフスタイルWEB:るるぶ&more」において農泊×ワーケーションの特集作成

上記調査結果を踏まえ、新しい働き方に積極的にトライする20-30代女性層に向けた「旅&ライフスタイルWEB:るるぶ&more」において農泊×ワーケーションの特集ページを作成。友人同士、夫婦、家族、単身、職場仲間の旅行形態ごとで全国の古民家改装宿を活用した農山漁村におけるワーケーションの過ごし方をレポートし、古民家改装宿のプラン化・販売促進を行っています。

るるぶ&more 農泊×ワーケーションサイト

るるぶ&more 農泊×ワーケーションサイト
今後の展開

農山漁村におけるワーケーション効果の検証を予定

JTBでは、順天堂大学医学研究科緩和医療研究室の監修のもと、2021年3月(予定)に農泊における効果を測定します。農山漁村の自然の中で過ごす体験によるストレス緩和やモチベーションアップの効果を検証予定です。

関連情報

「るるぶ&more」 特集:農泊地域でのワーケーション ~仕事は自然のめぐみのそばで~

特設サイト
「WOW!orkation STORY」JTBワーケーション総合情報サイト
担当者コメント
農泊(農山漁村滞在型旅行)×ワーケーションの推進
JTB霞が関事業部 食農観光チーム
JTB霞が関事業部 食農観光チーム

農山漁村におけるワーケーションは密でない自然の中で過ごし、地産地消の栄養価の高い食事を食べ、健康な心身を取り戻すことができます。滞在先の地域と繋がりを深めることで、環境と共生した持続的社会の営みの実体験ができ、自らの仕事においても新しい発想が生まれ、地域と一緒に何かが始まるかも・・・農山漁村におけるワーケーションは人にとっても、受け入れる地域にとってもメリットづくしです。

JTB霞が関事業部の食農観光チームの専門性の高いメンバーが全国のJTB法人サービス各事業部・支店と一体となって地域づくりを支援し地域特性に応じた事業を一緒に創っていきます。

関連サービス・ソリューション

JTBでは、様々なソリューションを組み合わせることで、それぞれのお客さまにあった課題解決⽅法をご提案いたします。