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自治体・行政機関向け 事例 アート展でも伝統工芸展でもない、地域と企業と観光客がつなぐ人材(職人)展「SANUKI ReMIX」

香川県高松市 様

古くからものづくりが盛んで独自の伝統文化を生み出してきた香川県高松市。讃岐の伝統工芸の継承と認知度向上を目指す中、観光地のリブランディングと伝統工芸を支える職人たちに着目。職人とアーティストやクリエイターとのコラボによる新たな高付加価値を創出し、職人の技と志を体感する、高松市の唯一無二のプロジェクト「SANUKI ReMIX」をご紹介します。

背景

古くから伝統的なものづくりが盛んで、漆芸、提灯、高松盆栽などの伝統工芸の継承と共に、独自の伝統文化・産業を生み出してきた香川県高松市。瀬戸内の玄関口であるサンポート高松地区は、県立体育館の整備や、外資系ホテルの建設、JR高松駅ビル再開発など、広域交流拠点として、都市機能の集積と高度化を推進しています。JTB高松支店は、高松市の持続可能な観光地経営のサポートに取り組む中で、観光地のリブランディングと伝統工芸を支える職人たちに着目。国の有形重要文化財「飛雲閣」を持つ玉藻公園の新たな活用と、職人と世界のアーティストやクリエイターとのコラボによる高付加価値の創出により、香川の魅力をPRできないかと考えました。そこで、これまでJTBが培った地域とのつながりを生かし、地元企業と連携しながら協議を重ね、アート展でも伝統工芸展でもない、職人の技と志を体感することで職人の本質を知ることができる唯一無二のプロジェクト「SANUKI ReMIX」の実現に至りました。

課題
  • 地場工芸品の認知度向上
  • 伝統工芸の継承
  • 独自の伝統文化を生かした集客、国内外へのPR
  • 観光地の活用、リブランディング
実施内容

『SANUKI ReMIX』とは

讃岐の伝統⼯芸や地場産業を⽀える職⼈にフォーカスし、職⼈の感性やストーリー、技術の素晴らしさを発信することで、職⼈⽂化を盛り上げる「職⼈フェス」。香川に集積している職人(人材)を価値としてとらえ、その挑戦をストーリーとして届けていく「アート軸」でも「伝統工芸軸」でもない、唯一無二の「人材(職人)軸」のプロジェクト。

01実施概要

目的
プロジェクトを通じて、職人の本質や香川らしさを体感してもらい、香川ならではの価値を発信することで、国内外からの集客につなげる。
開催日
2022年11月3日 (木) ~ 6日 (日)
来場者数
2,460名
テーマ
“集まる”(2021年“交わる”)

02実施までのスケジュール

2022年 4~10月 / 企画提案・マッチング
2022年 11月 / 展示博覧会

定例MTGの実施(毎月2回程度)

03実施内容

  1. 保多織×藍染 ファッションショー
    桜御門のアプローチをランウェイに見立てたファッションと文化財が調和した新しいファッションショーのかたち
  2. 平尾成志氏による盆栽パフォーマンス
    世界中で活躍する平尾氏とドラムユニットcowbellsによる最高にクールなパフォーマンス
  3. 菜道 in 披雲閣ダイニング
    80億人が楽しめる讃岐うどんをコンセプトに讃岐うどん職人山下氏と菜道シェフ楠本氏がコラボレーション
  4. ワークショップ・館内ツアー
    作庭師HIFUMIによるワークショップと高松市観光大使小泉みゆき氏による館内ツアー
  5. プロジェクションマッピング 桜御門Regeneration
    戦争で焼失した桜御門の復活の過程を幻想的な光の演出と音楽で表現
導入効果

成果

イベント開催にあたり、さまざまなメディアから取り上げられ、記者会見を開催した際には、テレビ局5社をはじめ、新聞社、WEBメディア等合計11社のメディアに参加いただくなど、大変な注目を集めました。
イベント期間中は、視覚的情報を伝えるため、各コラボレーションのパネルを設置したり、館内ツアーを実施することで来訪者の満足度を高めることができました。屋外スペースを、ファッションショーや盆栽パフォーマンスなどで有効活用し、桜御門でのプロジェクションマッピングも大きなインパクトを与えることができました。また、第一回SANUKI ReMIXの作品を展示するスペースを設けたことで、展示の拡大にもつながりました。

参加者の声・感想

「工芸に限定されず、地域の産業・観光資源とのつながりやアートとの連携を感じることができ、ほかの地域ではできない体験をすることができました。」「四国ならではの情緒あふれる場は、来訪者にとってインパクトが強く、上質な価値発信イベントでした。」と、参加者からは満足の声ををいただきました。参加いただいたアーティザン・アーティストからも「ほかの職人の方と交流がなにより楽しく、勉強させていただいた有意義な時間でした。」と非常に高い評価をいただきました。

今後の展望
  • 連携エリアを拡大による波及効果の拡大
  • 来場者(ファン)と共創するモデルの確立
  • 協賛企業の拡大、キャッシュポイントの多角化による、自走化に向けた取り組みの強化
  • インバウンド対策、海外販路拡大への取り組みの強化
  • 富裕層へのリーチ
  • SNSの活用、キャンペーンの実施、バイヤーへの早期声掛けによるイベントの周知
関連情報

記事では、2022年度の『SANUKI ReMIX2』をご紹介しましたが、2023年度も2023年11月3日(金)~12日(日)、⽟藻公園内の重要⽂化財「披雲閣」を舞台に、『SANUKI ReMIX3』を開催します。テーマは“ユニバーサる”。職⼈とお笑い芸人やミュージシャンなど⽇本を代表するクリエイターとともに、10日間にわたるエンターテイメントショーをお楽しみいただけます。
同じように地域固有の資源をリブランディングし、新たな地域の魅力として発信していきたいとお考えの皆さま、高松市の取り組みをぜひ参考にされてみてはいかがでしょうか。

詳細はこちら
さぬきのアーティザン(職人)とクリエイターが共創するプロジェクトがグレードアップ 『SANUKI ReMIX3』 11月3日(金・祝)~11月12日(日)まで玉藻公園で開催
玉藻公園「桜の馬場」に“感詰PARK”の出現。
5つの巨大ブースには、クリエイターが感じ取った讃岐の職人たちの感性を詰め込みました。

第7回
ジャパン・ツーリズム・アワード 入賞

SANUKI ReMIXは、2023年9月20日に発表された第7回ジャパン・ツーリズム・アワードで入賞をいたしました。

担当者コメント
アート展でも伝統工芸展でもない、地域と企業と観光客がつなぐ人材(職人)展「SANUKI ReMIX」
高松支店  支店長 西尾 一輝/観光開発プロデューサー 山田 裕木
高松支店  支店長 西尾 一輝/観光開発プロデューサー 山田 裕木

地域固有の魅力をデザインし、新たな高付加価値として創り上げ、発信していくことを大切にし、日々の業務に励んでいます。讃岐リミックス実行委員会である株式会社人生は上々だ様、高松市様をはじめとする地域の皆様とともに、ローカルなものを、よりグローバルに「伝えていく」、「繋げていく」ための新たな扉を、交流のチカラで国内外に発信していきます。