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学校・教育機関向け 事例 修学旅行で訪問する企業のキャッチコピーを考えさせたら、子どもたちの表情がみるみる輝きだした。

岐阜市立藍川北中学校 様

最近、修学旅行にも取り入れられることの多い「企業訪問」。今回は、子どもたちが訪問する企業のキャッチコピーを考える活動に取り組んだ岐阜市立藍川北中学校様の事例をご紹介します。修学旅行での企業訪問に「キャッチコピーを作る」というミッションを加味したことによって、知的好奇心や創造力が刺激され、事前事後のワークや訪問先でのインタビューに目を輝かせながら取り組む様子が見られました。こうした子どもたちの姿勢には、受け入れた企業担当者からも驚きの声があがっていました。

背景

藍川北中学校様は例年修学旅行で東京を訪れています。以前から子どもたちがグループに分かれて都内の企業を訪問するプログラムを取り入れていましたが、コロナ禍で受け入れ可能な企業が大幅に減少し、しばらくの間、見送りを余儀なくされてきました。今年度は久しぶりに企業訪問を再開できることになり、修学旅行の大きな目的の一つが達成できると先生方の期待値も高まっていました。訪問先企業が固まっていく中、JTB担当者が先生に「せっかくなら訪問した企業の魅力をキャッチコピーで表現する活動を取り入れてみませんか?」と提案したところ、すぐに導入いただきました。修学旅行の事前指導のスケジュール上、総合的な学習の時間やLHRを使って事前授業を行うことが難しかったため、国語科の授業の一環(言語活動)として実施しました。

実施内容

01事前授業

インタビュー編(50分)

修学旅行出発の2週間前、修学旅行に参加する中学3年生全員が一つの教室に集まってキャッチコピーづくりに向けた事前授業が行われました。50分間の授業では、クイズやグループワークを通してキャッチコピーに関する理解を深めた後、訪問先企業でインタビューを行う際のポイントを全員で学びました。

主な内容

  • キャッチコピーって何?
  • どうやったらうまく伝えられる?
  • 魅力をコトバにしてみよう!
  • インタビューで魅力を引き出すコツ
  • インタビューの準備

子どもたちは講師の呼びかけにも積極的に反応し、グループワークにも熱心に取り組んでいました。最後には自分たちが訪問する企業へのインタビュー質問をグループで話し合ってまとめ、事前に各企業の担当者に送付しました。

魅力を発見してキャッチコピーを作成せよ!
魅力を引き出す4つのアイテム

02企業訪問

企業訪問は3日間の修学旅行の2日目に実施しました。45名の子どもたちが10グループに分かれ、あらかじめ割り振られた10の企業や団体を訪問しました。港区にあるシナネンホールディングス株式会社を訪問したグループは、担当者による会社説明、名刺交換体験、オフィス見学などの後に、担当者へのインタビューを実施。インタビューに答える担当者の言葉に子どもたちは一生懸命耳を傾け、ワークシートの裏面にまで細かくメモを取っていました。

03事後授業

ライティング編(50分)

修学旅行から帰って2週間後、学校でキャッチコピーづくりの事後授業が行われました。はじめに「心を惹きつける言葉」の作り方を学んだ後、キャッチコピーづくりが始まりました。インタビューのメモを見返しながら訪問した企業の魅力をグループで話し合い、キャッチコピーを考えます。前半はとにかく沢山のコピーを書くことを心掛け、後半はその中から「ターゲットに最も刺さるコピーはどれか」という視点で、良いものを選んでいきました。

主な内容

  • キャッチコピーって何だっけ?
  • 心を惹きつける力がある言葉
  • 企業訪問で発見した魅力を書き出そう!
  • キャッチコピーを書いてみよう!
  • ターゲットを意識してもう一度やってみよう!

授業終了後、それぞれのグループが考えた「自信作」を提出用シートに記入し、訪問先企業に送付しました。

心を惹きつける5つの武器
魅力を書き出そう!
企業担当者コメント

シナネンホールディングス株式会社
経営企画部 広報チーム 小栗様

年間数校の学校を受け入れていますが、生徒さんが、ここまで弊社に興味を持って、積極的に質問してくれることは珍しく、大変驚きました。キャッチコピーを作るという課題があるからか、こちらの話をとても真剣に聞いてくれました。課題の達成という目的は大きなモチベーションにつながると思います。企業側としてもわかりやすく伝え、しっかりと理解してもらいたいと思い、より一層、説明に力が入りました。

先生コメント

岐阜市立藍川北中学校 河合校長

教材を初めて見せていただいたときは、とてもわかりやすいと感じましたし、生徒たちが興味を持って取り組めるだろうなと想像できました。企業訪問では、生徒たちは身を乗り出して企業の方の話を聞いてきたようです。そうなったのは、キャッチコピーづくりをするという目的があったからだと思います。事後学習のキャッチコピーづくりでは、生徒たちの生き生きとした姿が印象的でしたね。どちらかというと内向的で、話すことがあまり得意ではない生徒がいるのですが、その子がどんどん言葉を紡いでいるんですよ。生徒たちの表情を見て、やってよかったと思いました。

おすすめポイント

「魅力を短い言葉で表現せよ」という課題を与えることで、子どもたちの心に「面白そう」「やってみたい」という気持ちが芽生え、企業訪問の経験が深い学びの起点へとつながっていきます。また、受け入れ先企業は子どもたちが考えたキャッチコピーを通して、若い世代にブランドがどのように受け止められているかを把握したり、そのキャッチコピーをプロモーション活動に利用したりすることができます。 社会と学校をつなぐ持続可能な学びのモデルとして、幅広く活用されることを願っています。

担当者コメント
修学旅行で訪問する企業のキャッチコピーを考えさせたら、子どもたちの表情がみるみる輝きだした。
岐阜支店  木下 尚香
岐阜支店  木下 尚香

事前授業では中学生ならではの面白くて斬新なアイデアが活発に発言されていました。身近な「キャッチコピー」に焦点を当てることで、大人ですら説明が難しい商材を扱う企業でもイメージしやすく、どんどんアイデアを出せるところがこの教材の魅力だと思います。また、インタビューのコツを学ぶことで質問の質が上がり、自信を持って大人と正対できることで、充実した企業訪問にもなると思います。生徒が考えた素敵なキャッチコピーを目にしたときはとても感動しました。まだ日々の業務をこなすことに精一杯ですが、今回の提案を通して、あらためて学校が何を求め、私たちは何ができるのかを考えるきっかけになりました。今後は学校に寄り添い、修学旅行+αの提案を心がけ、JTB ならではの価値を伝えることができるよう努めてまいります。

本事例のメインソリューション

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