東北大学では、外国人研究者や留学生が安心して日本での生活をスタートできるよう、包括的なサポートシステムを構築しました。さらに、多言語対応や最新のデジタル技術を取り入れることで、研究・学習環境の質を高め、国際競争力の強化を図りました。

- 背景
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東北大学は、2024年11月に「国際卓越研究大学」に認定され、世界トップレベルの研究機関として、優秀な外国人研究者や留学生の受け入れを本格的に進めています。今後25年間で外国人比率を約30%まで引き上げるという計画のもと、多様な国籍・文化背景を持つ人材の増加に対応するため、生活支援から専門的な手続きまでをカバーする高度なサポート体制の整備が急務となっていました。
- 課題
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- 外国人研究者・留学生の受入拡大に伴うサポート内容の多様化、高度化
- 研究者・留学生の日常生活におけるトラブル相談対応の増加
- 言語の壁による円滑なコミュニケーションの難しさ
- 実施内容
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「外国人研究者等受入支援にかかるサポート業務」
研究・教育環境の国際競争力を高めるとともに、多様性を尊重するキャンパス文化の醸成、業務の効率化、地域社会との連携強化を目的に、包括的な外国人支援サービスを導入しました。
01 多言語コールセンターの設置
英語・中国語に対応した365日稼働のコールセンターを設置
「Qlick LinQ」による三者間通話で、通話SIMがなくてもスマホやPCから問い合わせ可能02 同行支援サービスの提供
専任スタッフが各種手続きに同行し、緊急時にも即時対応
医療機関や行政手続きなど、言語の壁が大きい場面での支援を強化03 入国時サポートの充実
航空券手配から空港出迎え、JRチケットや寮の鍵の受け渡しまでをワンストップで対応
VIP対応や急なスケジュール変更にも柔軟に対応04 デジタル技術の活用
二次元コードを活用した多言語コミュニケーションツール「Qlick LinQ」の導入
多言語対応のアンケートやFAQ、ダッシュボード機能で利便性と満足度を向上05 定期的な業務改善ミーティング
VOC(Voice of Customer)分析を通じたサービス改善
担当者との連携による継続的な品質向上
- 導入効果
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外国人研究者や留学生の言葉の壁や生活上の不安が大きく軽減され、研究や学習に集中できる環境を整備することができました。また、問い合わせ対応や各種手続きを専門スタッフが担うことで、大学職員の業務負担も大幅に軽減。さらに、デジタルツール「Qlick LinQ」の導入により、外国人目線での対応など融通が利くサポートセンターの運用ができるようになりました。
- おすすめポイント
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これらのサービス導入により、問い合わせや情報提供が一元化されたことで、大学職員の業務負担が軽減されました。その結果、研究者や留学生が手続きに追われることなく安心して学びに集中できる環境づくりを実現し、大学職員側はそのサポートができるようになりました。

外国人の方が日本に来て思うことは、英語整備がなされていないことです。そこで私たちは来る前からサポートができる体制を構築しております。事前アナウンスはもちろん、住宅などの打合せなど幅広く対応ができます。
到着後は空港でチケットのお渡しや宅配便の発送が可能で、データSIMのみで通話が可能なコールセンターを用意しております。そのため到着してすぐ迷子になったとしても空港のWi-Fiや無料Wi-Fiからアクセスができ安心してお出迎えが可能です。
住民登録から口座開設、ライフラインのサポートの登録から解除まで対応いたします。