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学校・教育機関向け WEBマガジン「#Think Trunk」 教育現場への導入・活用もそう遠くない!?「eスポーツ」の魅力とは?

2021.02.05
国内プログラム
学校運営・総合
STEAM教育
中学・高校向け

コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉え直すことで誕生した「eスポーツ」。日本に家庭用ゲーム機が普及しはじめてからの約30年で、ゲームは単なる「遊び」の枠を超え、「個人の技術やチームワークを競い合うスポーツ」として発展を遂げました。最近はニュースなどでもeスポーツ大会の様子などが紹介されるようになりました。しかし、eスポーツはまだ未知の分野。教育との関連性を見出すことが出来ない方が多いと思います。今回は、2021年2月12日(金)から開催される「東京eスポーツフェスタ2021」の実行委員会事務局を担う東京都産業労働局商工部経営支援課長 佐藤拓也氏にフェスタの詳細やeスポーツの魅力について聞いてみました。

東京eスポーツフェスタ2021とは

東京eスポーツフェスタ2021実行委員会(構成団体:東京都・一般社団法人日本eスポーツ連合・一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会・一般社団法人日本オンラインゲーム協会・株式会社東京ビッグサイト)が、eスポーツの普及と関連産業の振興を目的として、実施するイベント。

eスポーツの競技大会と関連産業展示会のほか、eスポーツタイトルのプログラミング講座やダイバーシティや教育といった視点でのセミナーなど、eスポーツになじみのない方でも楽しめ、学べる企画が実施予定で、その運営はJTBに委託されています。2回目の開催となる今回は、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、オンライン形式で実施されます。

コンセプト

  • 子どもから高齢者まで誰もが参加でき、楽しめるeスポーツイベントとして裾野を拡大
  • eスポーツ関連企業の優れた製品やサービスをPRし、都内中小企業の活性化
  • 新しい生活様式へ対応しながらも、eスポーツをキーワードとして、様々なつながりを創出

企画構成

  1. eスポーツの活性化を図る「eスポーツ競技大会」
  2. eスポーツ関連産業の振興を図る「eスポーツ関連産業展示会」
  3. eスポーツや関連技術などについて学べる「eスポーツのセミナー・学習企画 他」

特にeスポーツや関連技術などについて学べる「eスポーツのセミナー・学習企画」において、フェスタの目的である学びの場を提供する。

eスポーツはダイバーシティ・キャリア教育の入口にも

2021年2月12日(金)から開催される「東京eスポーツフェスタ2021」の実行委員会事務局を担う東京都産業労働局商工部経営支援課長 佐藤拓也氏にeスポーツの魅力と「東京eスポーツフェスタ2021」の実施イベントについてお話を伺いました。

佐藤 拓也 氏

佐藤 拓也 氏

東京eスポーツフェスタ2021実行委員会事務局
(東京都産業労働局商工部経営支援課長)

ーeスポーツの魅力について、どのようにお考えになられていますか?

佐藤氏:
そうですね。eスポーツは、性別や年齢など問わずプレイできる点が魅力の1つだと思います。

ーたしかに、eスポーツが持つパワーは、子どもたちを含む多くの人々への元気を与えることが出来ますね。それだけでなく、eスポーツに触れることで子どもたちの将来の夢の選択肢も広がるのではないでしょうか?

佐藤氏:
eスポーツタイトルを作るためには、ゲームデザイナー、プログラマー、シナリオライター、作曲家などさまざまな職業の方が関わっています。今回のフェスタでは、小中学生向けに、eスポーツの現状や楽しみ方、関係する職業などをイラストでわかりやすく紹介するページもあります。また、学校の授業にも取り入れられたプログラミングで「ぷよぷよ」というeスポーツタイトルの一部分を作ることができる企画も用意しています。eスポーツは、教育の分野においても多くの可能性を秘めていると思います。

―「ぷよぷよ」を作ることができるプログラミング講座とは、非常に興味深いですね。ますますフェスタに興味が湧いてきました。

佐藤氏:

フェスタは、お子さんだけを対象にしているわけではありません。競技者や観戦者が増えれば、そこにビジネスチャンスが生まれます。ビジネスチャンスにつなげるには、まずeスポーツを知ってもらうこと、そして興味を持っていただいた方に体験・体感していただく場として、フェスタでは幅広いコンテンツを用意しています。教育に関するテーマはもちろん、eスポーツの基本を学べるものや、産業とeスポーツとの関わりを事例で紹介するもの、ダイバーシティなど、多数のセミナーを用意しております。併せて、関連産業展示会では、eスポーツを教育に取り込んでいる学校や事業者の出展もあります。

ー子どもから大人まで、幅広い世代が参加できるイベントなのですね。私も参加してみたいと思います。それでは、最後にこのコラムを読んでくださっている方々へメッセージをお願いします。

佐藤氏:

ぜひ公式サイト、配信チャンネルをご覧いただけたらうれしいです。東京eスポーツフェスタ2021は、教育に関する企画だけでなく、競技大会や関連産業展示会のほか、eスポーツがどのようなものか学べる企画から、ダイバーシティや産業をテーマとするセミナー、出展企業によるビジネスアイデア提案まで、さまざまな企画を用意していますので、このコラムをご覧の皆様はもちろん、eスポーツに興味持っているお子さんがいらっしゃれば、お声がけいただき、今週末2月12日(金)から14日(日)までの3日間、eスポーツに触れていただけたら幸いです。

ー佐藤さん、本日は貴重な時間をありがとうございました。

教育現場でeスポーツを活用している事例

続いて、今回のeスポーツフェスタを受託し、運営・実施を担当しております弊社の並木に、学校教育でのeスポーツの活用方法や海外のeスポーツの取り組み、そして担当者としてのeスポーツへの想いについて聞いてみました。

並木 龍馬

並木 龍馬

株式会社JTB 虎ノ門第五事業部

―eスポーツには、さまざまな教育的意義があることはわかりましたが、学校教育での具体的な活用方法は検討されいるのでしょうか?

JTB並木:

競技やツールとして、部活動や授業など、学校生活全般で普遍的に活用できる可能性があると思います。

例えば、昨年、ゲームを 競技としてとらえる「eスポーツ」を通じた教育機会の提供を目的とする「超eスポーツ學校」が、一般社団法人日本eスポーツ連合(JeSU)は、一般社団法人超教育協会によって設置されています。eスポーツの教育への導入に関心を持つ大学、専門学校、高等専門学校、高等学校、小学校によるコミュニティとしてのワーキンググループを形成し、共同カリキュラムの作成・提供、修了認定といった仕組みづくりや、eスポーツの教育的効果に関するリサーチの実施、エビデンスの取得、クラブ活動の活性化に向けた活動が展開されています。

こういった動きは、学校が目指す生徒像へ向けた資質・能力向上や、子どもたちがリアルな社会との接点を持つための機会の創出であり、ムーブメントであると感じています。

―なるほど。学校教育で活用する動きが、徐々に起きているのですね。

JTB並木:
はい。まずは「eスポーツ」を楽しんでもらいながら、具体的な実践イメージを持っていただくことが重要かと考えています。そのため、教育的視点での活用や目的について地域とも連携し設計する必要があると考えています。

―教育にeスポーツを取り込む動きは海外でも進んでいるのでしょうか?

JTB並木:
海外は日本よりも研究が進んでいます。大きく違うのは、eスポーツへの教育的な理解と認知度だと考えます。まだまだ、日本では、eスポーツはゲームの延長線という認識が一般的だと思います。例えば、イギリス・スタッフォードシャー大学では、欧米を中心に発展するeスポーツ業界のニーズを研究する学士が設定されていますし、アメリカ・オハイオ州立大学では、eスポーツとゲーム研究の学士課程を開始しており、ゲームを健康や医療に応用する研究なども行われると聞いたことがあります。

―最後に、このコラムを読んでくださっている方々へメッセージをお願いします。

JTB並木:
最近、日本においてもさまざまな関係団体やメディアにより、eスポーツ の教育的効果に関するリサーチの実施、エビデンスの取得、クラブ活動の活性化などの取組みが始まっているようです。教育現場での活用の第一歩として、まずは子どもたちの教育を担う学校の先生方にeスポーツの楽しさとeスポーツが引き出す教育の可能性を知っていただければ、嬉しく思います。

―本日は貴重なお時間をありがとうございました。


東京eスポーツフェスタ2021

開催概要

日程:
令和3(2021)年2月12日(金曜日)から14日(日曜日)まで 
会場:
  1. 公式WEBサイト
  2. 動画配信サイト(YouTube、OPENREC.tv、Twitch、ニコニコ生放送)

セミナー情報

一部ご紹介します。詳しくはこちらのサイトをご覧ください。

セミナー・学習企画 | 東京eスポーツフェスタ2021

13日(土曜日) 13:30 「教育現場におけるeスポーツの可能性」

海外と国内のeスポーツに関する教育事例を紹介するとともに、今後の展望を語ります。

13日(土曜日) 15:30 「eスポーツの“いろは”~eスポーツから新しい時代を考えよう~」

巷で話題のeスポーツですが、その実態を知っている人はどれぐらいいるのでしょうか。eスポーツの第一線で活躍する方々を招いてわかりやすくeスポーツの良い点、懸念点も含めて解説します。

14日(日曜日) 16:00 「eスポーツにおけるダイバーシティの深化」

eスポーツの4つの特徴「エイジレス(ageless)」「ジェンダーレス(genderless)」「エリアレス(arealess)」「ハンディキャップレス(handicapless)」を事例とともに紹介し、さらなる可能性を探ります。


(ダウンロード資料)eスポーツ体験情報日本最大のeスポーツ体験施設で学ぼう!「REDEE」オリジナルパッケージ(事前学習セミナー付)

2020年3月、大阪府吹田市のエキスポシティ内にオープンしました日本最大級のeスポーツ体験施設「REDEE」を紹介します。JTBオリジナルで事前学習がセットになったプランを販売しています。

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