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自治体・行政機関向け WEBマガジン「#Think Trunk」 【自治体規模別】「プレミアム付商品券」の電子化で地域経済を活性化した事例を紹介

2021.06.30
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地域における個人消費を刺激し、経済を活性化する目的で、これまでも「プレミアム付商品券」はよく用いられてきました。一時的な消費喚起で終わらせないためには、地域住民への利便性を高めた仕組みづくりや、ほかの行政サービスとの連携が重要になります。そこで、導入を検討したいのがプレミアム付商品券の「電子化」です。利用者の使い勝手だけでなく、接触を避けることができるため新しい生活様式にも対応し、発行・管理業務の効率化も図ることができます。以下では、地域にヒト・モノ・カネを呼び込む地域振興の新たなプラットフォームとして、プレミアム付商品券を活用している事例を自治体規模別に紹介します。

自治体が「プレミアム付商品券」を電子化するメリット

コロナ禍において地域経済のカンフル剤としてプレミアム付商品券の発行を行っている自治体は多いですが、紙ベースのものは管理業務(印刷・管理・受け渡し・事務作業など)の負担が大きい一方で、経済効果は一時的なものに終わってしまう場合も多いようです。

課題01管理コスト

印刷、郵送、販売窓口人件費などのコストが発生

課題02販売時の接触・混雑

購入希望者が販売所に殺到して密になった事例も

課題03集計の手間

商品券集計し郵送する作業が加盟店・事務局の負担

こうした負担を軽減するためのソリューションの一つがプレミアム付商品券の電子化です。それには利用者、加盟店、事務局、それぞれにとってメリットがあります。

利用者のメリット

011円単位まで利用可能

スマホで利用できる形式にすれば、利用者は商品券を常に持ち歩く必要がなくなります。また、紙ベースのものだと、商品券の額面と購入金額が釣り合わず、満額利用が難しいケースもありますが、電子化してアプリで利用できれば、1円単位での利用が可能になります。

02非接触による感染症対策

電子商品券はWebで販売するため、購入の際、外出する必要がなくなります。また、販売スタッフとの非接触を実現できるため感染拡大防止対策として有効です。

加盟店のメリット

01「管理・確認・集計」作業の負担軽減

電子化すれば自動的にデータが集計、管理されるため、時間的・人的コストを削減することができます。それに加え、印刷・郵送などの費用も節約できます。

02非接触による感染症対策

電子商品券はWebで販売するため、購入希望者が販売所に殺到して密になるリスクを排除できます。また、利用者との非接触を実現できるため感染拡大防止対策として有効です。

事務局のメリット

01「管理・確認・集計」作業の負担軽減

電子化すれば自動的にデータが集計、管理されるため、時間的・人的コストを削減することができます。それに加え、印刷・郵送などの費用も節約できます。

02地域のマーケティング施策への活用

紙ベースの商品券は人海戦術で集計するため、その過程で必ずヒューマンエラーが生じます。しかし、電子商品券であれば自動的にデータ化されるうえ、さまざまな角度で分析することにより、今後の地域マーケティング施策に活用することが可能です。

自治体キャッシュレス化施策との連携も視野に

プレミアム付商品券の電子化は単に利便性向上、地域経済喚起だけでなく、今後の地域全体のキャッシュレス化に布石を打つ意義もあります。電子商品券に地域通貨や地域ポイント(観光、ボランティア)を連携すれば、地域の総合プラットフォームとして横展開も可能です。

将来的には、自治体の窓口業務である各種給付金の支給や公共施設利用の予約、証明書発行等の機能をアプリに集約することも夢ではありません。地域DXを推し進める起爆剤として、プレミアム付商品券の電子化を検討してみてはいかがでしょうか。

自治体規模別「プレミアム付商品券」電子化の活用事例

大規模自治体の活用事例 東京都三鷹市

大規模自治体の場合、すでに商品券の利用が可能な加盟店数も多いため、紙の商品券の販売と並行してデジタル商品券を販売し、将来的にデジタルにシフトしていくことを予定しているケースが多いようです。東京都三鷹市の事例をご紹介しましょう。

三鷹市では発行額15億円(購入者負担金額10億円、プレミアム分5億円)の発行総額のうち、70%をデジタル、30%を紙で発行しました。販売は専用サイトで行われ、カードまたは電子マネーで購入、利用時は店頭のQRコードをスマホで読み取り、店員と金額を確認して承認、決済を完了します。

デジタルリテラシーの低い年配者などを対象にしても周知を図るため、ユーザー登録やデジタル商品券の買い方・使い方に関する説明会も開かれました。さらに個別相談会も設けられ、デジタル商品券を購入し、利用する方法まで一緒に練習する細やかなサポートも行われました。

中・小規模自治体の活用事例 大分県日田市

他方、加盟店数が少ない自治体はデジタル商品券に特化するのではなく、地域マネーやお買い物ポイント、各種自治体ポイント(ボランティアポイントや健康ポイント)を含めた複合的な取り組みを目指す場合が多いようです。

大分県日田市では、「ひたpay」の愛称で親しまれている自治体専用アプリをダウンロードし、全国のコンビニエンスストアで3,000円チャージすると電子商品券900円と電子宿泊券5,000円がもらえる「日田の恩返しキャンペーン」(2021年4月12~9月30日)を展開。このキャンペーンからうかがえるように、日田市の狙いは単に商品券の管理業務を減らすことではなく、いずれは地域の独自ポイントや飲食券の発行、ボランティアや健康支援などの地域活動ポイントもすべて一括して管理できる総合プラットフォームの構築です。

総合プラットフォームの構築には、もちろん地元商店、地域住民の理解と協力が不可欠となります。

ローンチしてすぐ、人口約6万人の1割にあたる6,000人近くが利用していることからも地域住民から歓迎されていることがわかります。もちろん、スマホを使えない高齢者の方が不公平感を持たないように紙での発行も行っています。

導入前に検討すべきこと

このように利便性や将来性の高いプレミアム付商品券の電子化ですが、多くの自治体が二の足を踏んでしまうのには理由があります。最大の要因は、世代間でのデジタル・デバイド(情報格差)です。今後、高齢化社会が進むなか消費者や加盟店側にも人口割合の高いシニア世代を取り込めなければ、デジタル商品券も「絵に描いた餅」になってしまいます。

デジタルに不慣れなシニア層 への配慮は?

解決策の一つには完全に電子化する前に紙(カード)にQRコードを印刷した方式でスタートし、QRコードでの決済を習慣化する方法があります。また、紙のままでも、アプリにチャージする形でも使える「ハイブリッドタイプ」のデジタル商品券なら、若い世代もシニア層も、それぞれに適した使い方で利用可能です。

決済アプリの最適化は?

導入・運用のコストは採用する決済方法によって変わるため、地域内の加盟店数に合うものを選ぶ必要があります。一般的に以下の2つの方式があります。

MPM方式

店舗にQRコードを設置し、住民のアプリで読み取ることで決済します。加盟店の端末整備が不要のため、規模の大きな自治体に適しています。

CPM方式

アプリに表示のQRコードをお店の決済端末で読み取り決済を行います。加盟店への端末整備が必要ですが、自治体ポイントや地域マネーなど多様なサービスに連携できるため、規模の小さな自治体に適しています。


まとめ

プレミアム付商品券の電子化にはコスト削減、三密回避、店舗負担軽減などのメリットがあることに加え、地域経済のDX化(電子決済の普及・公共サービスとの連携)という将来的な目標にも近づくことができます。さらに利用結果をデータ化し、利活用することは今後の地域振興に欠かせない取り組みと言えるでしょう。プレミアム付商品券を発行する場合は、電子化やハイブリッド化はぜひ検討したい選択肢です。

JTBは「事務局代行サービス」の業務でプレミアム付商品券事務局業務のノウハウを蓄積していることに加え、さまざまな電子決済サービスから地域のニーズやビジョンに合うものをご提案可能です。まずはお気軽にご相談ください。


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