閉じる ✕
閉じる ✕

学校・教育機関向け 事例 学校が目指す未来をまるごとプロデュース「学校行事トータルデザイン」

私立女子中学・高等学校 様

社会の急激な変化を背景に、これからの時代に活躍できる女性を育てるため、大規模な学校改革を進めようとしていた私立の女子校に対して、「学校行事のあり方」「探究やキャリア教育などのカリキュラム」「学校プロモーション」「リスクマネジメント」まで、広く学校運営に関わる総合的な提案をおこなった事例です。提案を受けるに至った経緯や提案内容、その後の取り組みについて、先生に振り返っていただきました。

背景

本校は、県内唯一の私立女子校として、カトリックを背景とした約70年の伝統がある学校ですが、近年は、少子化の影響を大きく受けており、生徒数が減少傾向にあります。そのような中、学習指導要領の改訂が発表され、日本の教育の価値観の大転換期に差し掛かりました。また、女性の社会進出やジェンダー平等が当然の社会になる中で、これからの社会で活躍できる女性像も大きく変わってきております。このような時代背景を受け、本校も、この「社会で活躍できる人材像」を見つめなおす必要があり、学校や教員の役割、授業の在り方、学校行事の意義やその効果などを、改めて考え直そうとしている時期でした。

経緯

本校は、旅行行事や研修などの校外学習はこれまで別の旅行会社にお願いをしていました。JTBの担当が吉田さんに変わり、本校が変わろうとしているという考えをお伝えしたところ、非常に興味深く聞いて頂き、「今回頂いた要望を一度まとめてご提案させていただいてもよろしいでしょうか?」と仰って頂きました。これまであまりお付き合いのなかったJTBでしたので、何か新しい提案があればお願いします、ということをお伝えした記憶があります。

JTBからの提案内容

JTBからの提案は、旅行行事だけでなく、本校が育てたい資質・能力の実現に向けて学校の在り方そのものを再構築しませんか?という内容でした。本校では卒業10年後に生徒が思い描く自分を実現するための活動「28Project」に取り組んでいますが、提案ではこの「28Project」で育成を目指す9つのスキル※をベースにしながら、時代変化に伴ってこれからの社会に必要な力について整理がされていました。そしてそれらを育むためには現在の行事をどのようにリニューアルすればよいのかについて、具体的なサービスやアイデアが示されていました。さらに、提案は旅行行事だけでなく、探究などカリキュラム連携や学校プロモーション、リスクマネジメントまで多岐に渡り、どれも学校が抱えていた課題の解決に大いに参考になりました。

①自己理解力 ②協働・協調力 ③コミュニケーション力 ④英会話力 ⑤情報収集・分析力 ⑥表現力 ⑦リーダーシップ ⑧問題発見・解決力 ⑨発信力・実行力

提案を受けて

JTBからの提案でもっともインパクトが大きかったのは修学旅行でした。これまでの国内からフィリピンのセブ島へ変更し、希望者は現地に残ってマンツーマンの語学レッスン。これまでにない斬新な提案であり、かつ本校が求めている生徒の主体性を育む新しい旅行行事の在り方でした。校内で検討した結果、単発の旅行行事をお願いするだけでは、育成したい資質・能力に繋がらないのではないか?ということになり、結果、ほぼすべての旅行行事をお手伝い頂くことにしました。また、学校を改革するための教員のプロジェクトを立ち上げ、毎月ミーティングを開くこととし、そのメンバーにJTBにも入ってもらうことになりました。これからの社会で活躍できる人材を育成するために、学校が果たさなくてはならない役割について、企業目線での意見を頂くことができ、大変有意義なミーティングになりました。

今後に向けて

新学習指導要領には、社会に開かれた教育課程、自前主義からの脱却とあります。教員は万能ではありません。学校が本気でこれからの社会で活躍できる人材を育成しようと考えたとき、教員だけの知識や経験だけでは不十分であることは周知の事実です。これからは、大学をはじめとする高等教育機関、地域や、企業などと積極的に繋がって、社会全体で有能な人材を育成していく時代です。そのパートナーとして学校行事のプロとしてのJTBからの新しい提案には、今後も期待しています。

関連記事

カリキュラム・マネジメントで変わるのは、授業だけじゃない!? ~学校行事トータルデザイン~

関連サービス

学校行事トータルデザイン

関連資料ダウンロード

あなたの学校は、どんな生徒を育てたいですか? 中学・高校のカリキュラム・マネジメントで生徒の"生きる力"をデザインする

学びを、社会に開く。生徒の資質・能力を育む「学校行事トータルデザイン」

担当者コメント
学校が目指す未来をまるごとプロデュース「学校行事トータルデザイン」
宇都宮支店(当時) 吉田 好太
宇都宮支店(当時) 吉田 好太

今回のトータルデザイン提案を通じて、私自身も「教育営業」に対する価値観が大きく変わりました。これまでの営業は学校に「通う」というイメージでしたが、トータルデザイン提案は学校に「住む」というイメージが近いです。言い換えれば、学校イコール「お客様」という感覚から、共に経営をしていく「パートナー」という感覚です。トータルデザイン提案にゴールはありません。宇宙のように常に広がり続けるものです。変わる時代背景や世界情勢などあらゆる角度から学校と共に話し合い、学び続け、常に変化をしながら生徒の未来のために中長期的な計画を立て、それを常に検証・修正しながら進めていく必要があります。長い時間がかかる「本気の仕事」です。私たちと共に本気で歩んでいく学校が1校でも増えるよう今後も挑戦していきます。