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学校・教育機関向け 事例 探究活動のお困りごとに有効!?内面にある価値観と課題意識の発見ツールを活用した授業を実践

順天中学校・高等学校 様

東京都北区で約1000名の生徒が通う順天中学校・高等学校では、高校1年生の理数選抜類型の授業で、「探究スタートアップ ~発見!わたしのモノの見方・考え方~」というプログラムを実施しました。

このプログラムでは、リフレクションの第一人者である熊平美香氏の監修によるリフレクションツール「 Self Discovery 」を使った授業用教材を活用しています。自分の内面にある課題意識に気付くことを通じて、自己の在り方や生き方につながる探究課題を設定することができるようになります。

今回は順天中学校・高等学校の活用事例と先生が感じる実施の効果についてご紹介します。

背景

順天中学校・高等学校では、今年度より中等部において「共生マインドを育成し、社会とのつながりを実践すること」をテーマに掲げた取り組みを新たにスタートしています。そこでは、自分たちが考えるまちづくりをデザインすることを通して地域共生社会を学ぶことからスタートし、最終的に探究マインドの育成とスキルの取得を目指します。さらに高等部においては、「理数選抜類型」、「英語選抜類型」、「一貫・特進選抜類型」と各類型に分かれて、それぞれが独自の探究活動に取り組んでいます。理数選抜類型では、物理・化学・生物・数学・プログラミングと5つの分科に分かれて、それぞれに「テーマ設定」→「情報収集」→「手段方法の検討」→「実験・調査」→「結果の評価:考察」→「発表」という流れを踏んでいきますが、取り組む上で生徒と教員にそれぞれの課題がありました。

課題
  • 探究活動を実施する際に、生徒の課題として、分科を選ぶ際に何に興味をもっているのか、なぜ興味をもったのかを深堀していくプロセスが例年曖昧なまま、とりあえず決めていくことが続いていました。
  • 探究活動を実施する際に、教員の課題として、リサーチクエスチョンの立て方が甘く、行き詰まってしまうことが例年目につくことが多くありました。そもそもなぜそのテーマを選んだのか、そのテーマを通して何をし、さらにより広げられ、深められるのかを考えていくきっかけづくりをどうすれば良いのか、と教員側に手探り感がありました。
実施概要

先生ご自身が専用教材を活用し、1回50分、全4回の授業を実施しました。

PRACTICE 01「違い」から発見する
(4月20日 (土) 11:30~)

対話ワーク「あなたにとって〇〇とは?」
人は異なる『経験』『感情』『価値観』を持っていることで、同じ情報に触れても『意見』が違うことを知る

PRACTICE 02「共感」から発見する
(5月8日 (水) 14:10~)

インタビューワーク「あなたの強み・得意なことは?」
自分の意見は置いたまま、相手の考え方を聞き取ることで、多様な世界に共感できるようになる

PRACTICE 03「強み」から発見する
(5月11日 (土) 11:30~)

10の#ハッシュタグワーク「私を象徴する#ハッシュタグ」
好きなことをさらに深めて、自分でも気づいていないような強みや、自分が大切にしている価値観を認識する

PRACTICE 04「モヤモヤ」から発見する
(5月15日 (水) 14:10~)

違和感ワーク「私の理想とモヤモヤすること」
自分の価値観が妨げられる状態からモヤモヤが生まれ、その感情を土台に課題意識が生まれることを知る

導入効果・先生の感想

順天中学校・高等学校 川本先生

プログラムは非常によく出来ており、アレンジもしやすく学校の状況に併せて実施ができます。自由度がありつつ、型がきちんときまっているので、使いやすいと感じました。
探究学習に取り組む早い段階で、自分の感情や価値観を意識し、他者とやり取りする際も相手の感情や価値観を大切にしていくマインドセットとして「探究スタートアップ」の各ワークは機能し、テーマの設定、あるいは見直しや再設定する際に役立つと感じました。

リサーチクエスチョンを立てる際に課題に対する解決策の1つとして「探究スタートアップ」を活用することで、自分は何を大切にしたいと感じているのか、それはどんな価値観に根ざしているのかをグループワークを通して言語化し、やりたいことをより意図的に選択する土壌づくりができました。
生徒も楽しめており、インタビュー等も自然にどんどんやってくれる雰囲気ができていました。

プログラムの活用タイミングは、探究活動が本格化する前だけではなく、探究活動が1サイクル終わった後、探究の振り返りにも使えると思います。

おすすめポイント(こんな学校におすすめ)
  • 探究活動の第一歩として、生徒の心のウォームアップを行いたい学校
  • お互いの多様性を認め合い、学び合えるクラスづくりをしたい学校
  • 調べ学習と探究活動の違いを意識づけるための機会を設けたい学校
  • 感情や価値観など目に見えず、教科の学習ではほとんど扱うことのないことにフォーカスするきっかけづくりをしたい学校
  • 探究活動の進め方について検討している学校
担当者コメント
探究活動のお困りごとに有効!?内面にある価値観と課題意識の発見ツールを活用した授業を実践
教育第一事業部  荒田 凱斗
教育第一事業部  荒田 凱斗

「学生時代にやりたかったな」という事が、初回授業で特に感じた点です。本プログラムを通じて、自身の感情や価値観を言語化し分析することで、活動におけるなぜ?どうして?の部分を明確化し、質を上げることができると確信しております。これは探究活動だけではなく、普段の授業や部活、修学旅行等の学校行事でも重要な点だと思いますし、社会人としても必要なスキルだと感じております。
これからも学校様の課題解決、理想の生徒像達成の為、ご要望に寄り添い、引き続き提案を行ってまいります。

探究活動のお困りごとに有効!?内面にある価値観と課題意識の発見ツールを活用した授業を実践
教育第一事業部  田口 大輔
教育第一事業部  田口 大輔

探究の取り掛かりに苦労される学校様、先生は全国にまだまだ多いと思います。
このプログラムを通じて生徒様のみならず、先生方の経験、知見が伸びるものであると確信します。我々も学校様の探究活動の課題に対し、その解決の伴走者であり続けるためにも今後も様々な学校様の声に寄り添い提案していきます。

関連サービス・ソリューション

JTBでは、様々なソリューションを組み合わせることで、それぞれのお客さまにあった課題解決⽅法をご提案いたします。