2022年4月の金融教育の義務化以来、耳にする機会が増えてきた「金融教育」。“お金”を切り口に人生を模擬体験するカードゲームは、各教室大盛況で、金融講義では集中してメモをとりながら熱心に聞く様子が見受けられ、総合満足度は驚異の97.6%を記録しています。今回は「キャリア教育」の一環として導入いただいた、横浜高等学校様の事例をご紹介します!
- 背景
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全校で約2,400名の生徒が在籍する同校では、生徒の多様なキャリア・ライフデザインを支援するため先生が専門のチームを組織して取り組みを進めていました。 そんな中、金融教育の義務化を受け家庭科内で「投資」「家計管理」に触れはじめていたところ、“自己探究型”かつ“能動的に取り組める”講座として、『差がつく!金融教育プログラム』を横浜支店担当者よりご提案しました。生徒から『お金についてより学びたい!』という声も上がり、共学化以来生徒数が増えたと同時に価値観も多様化する中、多面的・多角的な考えが求められ、当年度の1・2年生を対象に新しく導入いただきました。
- 実施概要
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- 実施コマ
- ライフデザイン・キャリア教育
- 所要時間
- 2コマ(50分)×2回転
- 生徒数
- 約1,500人(1年生-約950人・2年生-約600人)
- 講師数
- 16名(合同会社フラタニティ)
- 実施内容
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01体験学習
ミライフゲーム®︎ 編(50分)
各教室ごとにFPがファシリテーターを務め班でひとりの『人生を模擬体験』するカードゲームを行いました。収入や支出、結婚や子どもの誕生、家や車の購入などのライフイベントの発生や選択と、それぞれにかかる「お金」について、ファシリテーターの解説を受けながら「幸せとお金のバランス」について学びました。
主な内容
- 選べるライフイベント、選べないライフイベント
- 収入の平均、働き方による賃金の差
- 人生三大支出と結婚費用
- カーシェアやリノベーションってあり?
- トラブルには備える?
誰しも関心がある「お金」というテーマを切り口に、自分の人生のできごとや必要額について考えるカードゲームなので、ゲーム感覚で深い学びと洞察を得ることができます。 仲間内で議論したり、講師に積極的に質問するなど、生徒が自分ごととして取り組む様子が目立ちました。
02金融講義
「お金と人生の授業」編(50分)
ゲームで「お金と人生のつながり」を捉え、関心を高めた状態でFPによる金融講義を受講します。
主な内容
- なぜお金の勉強が必要?
- 金利ってなに?
- 投資ってなに?
- どうやってお金を増やす?
- クレジットカードとリボ払い
- 奨学金って、大丈夫…?
講義の内容は、先生方との入念な打ち合わせのもとに調整しました。講義ノート(特別教材)の導入など、生徒を飽きさせない工夫を随所に設けたことで、ノートの裏面にまでメモをとりながら一生懸命に学ぶ生徒が目立ちました。これには、先生方からも驚きの声があがりました。
03ふりかえり課題
My Life Design(50分)
ゲームと講義の翌日に、「自分のライフデザインを考えるワーク」を行いました。
前半では、まず生徒は各自教室で仲間との意見交換をしながら自己理解を深めていきます。後半は、教材を使用し、実際に自分の理想の人生を見える化し、ライフプラン(人生設計)を立てていきます。こうしてみると、どのくらいの収入が必要で、どんなライフスタイルを望んでいるのかをよりリアルに想像することができ、自分にとっての幸せ(well-being)から逆算した、進路・キャリア学習が可能となります。教材構成
- ワークシート(My Life Design)
- 専用シール(Life Design Seal)
- 進行ガイド
事後学習教材の回収は行わないため、3学年にわたって継続的な進路・キャリア指導の材料とすることもできます。「自分にとっての幸せ」という軸を探究し続け、戦略的な進路選択を支援する、探究学習の『はじめの一歩』となりました。
「差がつく」金融教育については こちら
- 生徒コメント
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- 人生で絶対に必要なことを、いま知れてよかった!(2年生・男子)
- 自分で学び続けるための材料が手に入った!(1年生・女子)
- とても楽しいし、わかりやすい!(1年生・男子)
- 何にいくらかかるか知ったことで、両親がすごく頑張って働いてくれていることがわかった。感謝しなくちゃ。(2年生女子)
- 奨学金の話を聞いて、大学進学も考えてみようと思いました(2年生・男子)
- 先生コメント
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横浜高等学校 M先生(家庭科)
入学して半年後には文系理系の選択を考え、さらに1年後には進路を決めなくてはいけないのに、生徒たちが自分の人生について考える時間が少ないのは不思議だと感じていました。 “サガツク金融”は、まさにその点について「お金」を切り口に考えさせるプログラムでした。生徒たちは、自分にとっての幸せというゴールから逆算して進学や就職をを考えるためのヒントをたくさん得られたように感じます。 堅苦しいイメージの「金融」についても、専門家からわかりやすい言葉で説明してもらえたので、生徒たちもよく理解できていたように感じました。 2日間で有意義なキャリア教育を実践していただけました。ありがとうございました。
- おすすめポイント
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- 金融は、関わらない人がいないテーマです。
- キャリア教育の起点として活用可能です。
- 家庭科の金融教育領域を網羅しています。
- 専門の講師が、楽しくわかりやすく進行します。
- リクエストに応じた調整も可能です。
- 教材は、生徒指導に継続利用可能です。
横浜高等学校様とは、修学旅行やSDGsカードゲーム、CASなど様々なキャリア教育プログラムを実施していただいている中、生徒数が多い学校だからこそ誰しもが興味のあるプログラムを実施できればと考えていました。
今回、金融教育が義務化されたタイミングで金融教育プログラムを導入いただいたことで、必要不可欠なお金についての興味と感心を高めることができたと感じています。今後も継続的にご活用いただき、より生徒様へ寄り添った学びへ貢献していければと考えています。