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自治体・行政機関向け 事例 企業と地域のマッチング ~御殿場市ワーケーションモニターツアー~

静岡県御殿場市 様

コロナ禍で注目されているワーケーション。JTBでは、自治体と企業をワーケーションで結び付けるべく、自治体のワーケーション受け入れ支援とともに企業のワーケーション導入支援を行っています。その一環として、自治体が主催するモニターツアーの企画・運営をサポートしています。今回の舞台は静岡県御殿場市。2泊3日のモニターツアーに10社22名の方がご参加くださいました。新たな試みとして、参加者にウェアラブル端末を装着いただき、バイタルデータを取得。定量的なワーケーションの効果の可視化も試みました。

写真(左)御殿場高原時之栖 山羊の丘コテージ 
写真(右上)時之栖禅堂
背景

今、注目されているワーケーションですが、企業を呼び込もうにも、「どのようなものなのか?」「実際に効果はあるのか?」と疑問を持っている企業が多いのが実情です。そこで、まずは多くの方に実際に御殿場でワーケーションをご体験いただき、有用性を感じていただくのが重要と考えました。またウェアラブル端末を用いた効果検証を実施したいと考え、本モニターツアーを実施しました。

課題
  • より多くの企業の方にワーケーションの効果を感じていただくこと
  • 定量的にワーケーションの効果を可視化すること
  • 体験した参加者からワーケーション導入への課題を明らかにすること
実施内容

舞台は静岡県御殿場市。ワーケーションの場所としては、都心からもアクセスのよい好立地です。ワークスペースをご提供することはもちろん、ワーケーションの醍醐味である地域の観光・体験プログラムもご用意し、仕事をする傍ら御殿場を満喫いただきました。

実施概要

開催日
2021年2月10日(水) ~12日(金) 2泊3日
参加人数
10社・22名様
場所
静岡県御殿場市
スケジュール

1日目

御殿場駅集合
トヨタ交通安全センターモビリタ(12:30~17:00)
  • サーキット場内の一部で急ブレーキや35度の傾斜走行など、普段では経験できない安全運転講習を受講
  • ワークタイム

2班体制に分け、1班目は交通安全体験、2班目はワーキングスペースで各自執務を行う

宿泊先へ
モビリタ内交通安全講習の実施イメージ
ワークスペース

2日目

宿泊先出発
乙女森林公園第2キャンプ場(10:00~12:00)

ジビエ体験・クラフト体験

  • 冒頭で昨今の鹿の繁殖による鳥獣被害の状況や御殿場市ならではの固有の生命体について説明、後段では実際に鹿を解体することで生命を頂くことのありがたみを参加者自身が体感しました
  • 鹿の革を利用したクラフト体験を行う

上記を2班体制で交代での体験

勝又製茶(13:40~17:00)
  • 概要説明および簡単な茶葉の収穫体験
  • 手もみ体験および様々な茶葉の試飲体験や製造過程の説明など
正藍染小原屋(13:40~17:00)
  • 概要説明および簡単なレクチャー
  • 藍染体験(30分程)

手もみ体験・藍染体験の2部交代制

鹿の解体の事前講習の模様
クラフト体験
参加者の手もみ体験の模様

3日目

座禅・瞑想体験(御殿場高原時之栖)(8:00~9:00)
ワークタイム(8:00~12:00)
ワークの様子
効果検証

今回は、通常の記述式アンケートの他、参加者にウェアラブル端末(hamon、Fitbit)を装着いただきバイタルデータを取得。定量的な面でのワーケーションの効果の可視化を試みました。

結果、約7割の参加者に平均ストレス値を減少させる一定の効果がみられました。しかしながら、帰宅後にストレス値や睡眠スコアがもとに戻る、悪化するなどの現象もみられ、結果的に、継続したストレス改善が見られた参加者は全体の3割程度に留まりました。以下、結果の一部をご紹介します。

ストレス
hamonデータ利用 ※hamonは平日の業務時間に着用
睡眠
fitbitデータ利用 ※平日の入浴以外は着用
記述式アンケート実施(毎日実施)
  • 計測実施期間  2021年2月8日(月)~16日(火) ※土日除く
  • モニターツアー 2021年2月10日(水)~12日(金)
  • 実施人数    19名
hamon / fitbit

【全体】平均ストレス値の比較

ストレス値は改善傾向に

実施中の平均ストレス値の改善者は、全体の66%となり、そのうち50%が継続した改善傾向がみられました。

ストレス値の改善者66%(10名)

【全体】ストレス値から見る傾向

<ストレス値>

交感神経と副交感神経のバランスから独自評価”0~100”の数値で表し、100に近づくほどストレスの高負荷状態となります。

最大ストレス値の減少

ワーケーション実施前日から終了後の営業日初日にかけて高負荷のストレスが改善されていました。

最小ストレス値の上昇

同じくワーケーション実施前日から終了後の営業日初日にかけて最小ストレス値が上昇している事から自律神経が活性傾向にあることがわかりました。

自律神経のバランス

上記2点の傾向から、高ストレス状態と低ストレス状態のばらつきが改善され精神的に安定した傾向がみられました。

実施前、実施中、実施後の各平均ストレス値(全体項目別平均)
実施前、実施中、実施後の各平均ストレス値(全体項目別平均)
最大・最小ストレス値の推移(全体日別平均)
最大・最小ストレス値の推移(全体日別平均)

【全体】睡眠スコアから見る傾向

環境変化による睡眠スコアの低下

ストレス同様に睡眠のスコアにおいても個人差が表れました。全体としては、環境変化に追いつけない参加者のスコアに引っ張られる形で、実施期間中のスコアが低下したものの、帰宅後には全体で改善傾向がみられました。また個別の数値では実施後90以上のスコアを記録する人も見られました。

実施前・実施中・実施後の睡眠スコア平均値(前後が比較できた参加者のみ)
スコアの範囲と評価
睡眠スコアの改善
おすすめポイント

ワーケーションは、その地域を訪れたことのない人に興味を持ってもらえるだけでなく、継続的にその地域を訪れる新たなファンを創出できる大きな可能性を秘めています。

ワーケーションのポイントは、仕事以外の時間の過ごし方です。“良い環境で仕事をする”ことに注目が集まりがちですが、一人で仕事を行う点ではリモートワークと大きな違いを感じづらいという面もあります。より選ばれるワーケーション受け入れ地を目指すうえでは、地域ならではの観光や体験プログラムを用意することがポイントです。

分析結果からは、短期間の実施では見込んだワーケーションの効果を一律に得ることが難しいこともわかりました。年に数回や数か月に1度などリピートしてもらうことを前提に施策を検討されることをおすすめします。

ホワイトペーパー(お役立ち情報)

ワーケーションへの旅立ち ~企業・従業員・地域を豊かにするワーケーションの魅力と型がわかる!~

「新しい働き方」が少しずつ社会で定着しはじめています。そんな中、注目されているのが「ワーケーション」です。ワーケーションは、「Work(ワーク)」と「Vacation(バケーション)」の造語であり、リゾート地や地方等の普段の職場とは異なる場所で働きながら休暇取得等を行う仕組みです。テレワークと心身の健康・生産性を両立できる働き方として注目されています。この注目の「ワーケーション」をわかりやすく漫画にしました。ぜひ、ご覧ください。

特設サイト
「WOW!orkation STORY」JTBワーケーション総合情報サイト
担当者コメント
企業と地域のマッチング ~御殿場市ワーケーションモニターツアー~
新宿第一事業部 細田 早希
新宿第一事業部 細田 早希

御殿場市、富士山麓で企業向けのラーニングワーケーションのモニターツアーを実施しました。御殿場というと、アウトレットのイメージが強いですが、首都圏から1時間強とアクセスが良好で富士山麓の雄大な自然環境の中でさまざまなプログラムを体験いただくことができます。業務時間中は、富士山麓の雄大な景観を見ながら仕事し、仕事以外の時間では、豊かな自然の中でのジビエ体験や藍染め体験などを行うことで、オフィスや自宅では得られない様々な気付きや発見があったというお声もいただきました。

また、今回は新たな取り組みとして、参加者様にウェアラブルデバイスを着用いただき、ワーケーション前、最中、後のバイタルデータを計測しその効果を数値化しました。その結果、ワーケーションを行うことによりストレス値や睡眠の質を改善する効果があることが分かりました。

弊社では、自治体様、企業様双方にとってより良いワーケーションのカタチを提案させていただくため、今回取得したようなデータも活用してまいります。ワーケーションに興味がある自治体様は、ぜひご相談ください。

企業と地域のマッチング ~御殿場市ワーケーションモニターツアー~
静岡支店 伊丹 大輝
静岡支店 伊丹 大輝

今回は御殿場市様の誘客促進という課題にむけ、「ワーケーション」に焦点をあてました。「ワーケーション」も働き方改革の一つであり、新たな働き方として認知されてきました。しかし、実際体験している方はまだまだ少ないと感じております。

今回のモニターツアーは、事業に一緒に取り組む方々と実際に地域のワーケーション推進施設、体験コンテンツを肌で感じ、MTGを実施し、御殿場市の更なる魅力を世間に広めるように実施しました。雄大な自然を誇る御殿場市で新たな魅力を再発掘する機会となり、モニターツアーを実施して、参加者から「ワーケーションを社内で推進したい」というお言葉を多数頂き、ワーケーションの魅力を伝えることが出来たと感じています。

今後も長期的な目線で誘客促進をますます図るべく、JTBグループのあらゆるリソースを活用し、地域・企業の課題解決を図ってまいります。他の自治体様・企業様でお困りごとがありましたらまずはJTBグループへご相談ください。

本事例のメインソリューション

関連サービス・ソリューション

JTBでは、様々なソリューションを組み合わせることで、それぞれのお客さまにあった課題解決⽅法をご提案いたします。