閉じる ✕
  • サービス・ソリューションから探す
  • 課題・目的から探す
学校・教育機関向け
自治体・行政機関向け
閉じる ✕
  • サービス・ソリューションから探す
  • 課題・目的から探す
自治体・行政機関向け
学校・教育機関向け

企業・団体向け WEBマガジン「#Think Trunk」 ワーケーション制度について徹底解説!メリットや注意点・導入方法も紹介

2021.08.19
HR(Human Resources)
生産性向上
従業員満足(ES)向上

働き方の多様化により、注目を集めている「ワーケーション制度」。企業のワーケーション制度導入にはさまざまなメリットがあり、多くの企業が関心を寄せています。この記事では、ワーケーションの制度化・導入を考える責任者や担当者にむけて、ワーケーションの概要やメリット、導入方法などについて分かりやすく解説します。

ワーケーションとは

ワーケーションは、ワーク(労働)とバケーション(休暇)を組み合わせて作られた造語です。2000年代にアメリカで運用が始まったとされる働き方のひとつで、リゾート地やホテルなどで休暇を取りながら、仕事もするというものです。

ワーケーションは、休暇の合間に一定時間のみ働く「休暇型」と仕事の前後などに休暇を取得する「業務型」に大きく分かれ、業務型の中には複数のパターンが存在します。ワーケーションはまだ明確な定義のない新しい働き方であり、ワーケーション制度の運用方法は企業によっても異なります。

ワオケーション ストーリー それは、35,000社と555市区町村を繋ぐ、JTBのワーケーションのカタチ。
詳しくはこちら

ワーケーション制度の導入が注目される理由

近頃ワーケーションという言葉を耳にする機会が増えたという方が多いのではないでしょうか。なぜ今、ワーケーション制度の導入に注目が集まっているのでしょうか。ここでは、その2つの理由について解説します。

感染症対策で新しい働き方が求められているから

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、従来のようなオフィスに出社する「密」な働き方を見直す動きが強まっています。会社以外を就業場所にできるテレワークの導入が進む中、テレワークで見えてきた課題を解消できる新たな働き方として、ワーケーションに注目が集まっています。

具体的には、テレワークに「休暇取得」という概念を加えることで、従業員の心身の健康を保ちながら生産性も向上できるとして、多くの企業からの関心と期待が寄せられています。

政府がワーケーションを推進しているから

政府主導でワーケーションを推奨していることも追い風になっています。2021年度の観光庁関連予算案には、ワーケーションを推進するための予算も計上されており、ワーケーション実現のための支援が本格化しています。

具体的には、ワーケーションを実施する企業に対して、150万円を上限として、それにかかる交通費や宿泊費、コロナ対策費などを補助するものです。自治体においても、ワーケーションを推進する取り組みがすでに始まっています。

ワーケーション制度を取り入れるメリット

ワーケーション制度の導入は、企業に対して段階的に多くのメリットをもたらします。まず、休暇取得が前提となるワーケーションは、従業員の心身の健康維持やワークライフバランスの改善に効果的です。「従業員満足度」を高められ、従業員視点でのメリットを対外的にアピールしていくことで、結果的に企業のブランドイメージや採用力もアップさせられます。

加えて、自由度の高いワーケーションでは、勤務者自身の裁量で判断する場面も増えるため、従業員の自主性や自律性も高まります。余暇の充実によってストレスが軽減される、非日常的な空間で発想力が高まるといったことも考えられ、生産性の向上も期待できます。

ワーケーション制度を取り入れるデメリット

ワーケーション制度の導入にあたっては、デメリットもあります。まず、ワーケーションでは、テレワーク以上に従業員の勤怠管理が複雑になります。休暇取得が前提となり、かつオフィスから離れるため、プライベートと仕事の線引きが曖昧になりやすいと言えます。

テレワーク用の設備や環境を整えるコストも発生します。たとえば、PCなどの端末やWi-Fi環境、Web会議システムの導入などは必須です。管理が行き届きにくくなる分、より強固なセキュリティ対策も求められます。

ワーケーションを制度として取り入れやすい業種・職種

ワーケーションを制度として導入しやすいのは、基本的にテレワークが可能な業種です。現場ありきの製造業や接客業などでは導入は難しいでしょう。IT系やオフィスワーク系の業種は導入しやすいと言え、特にエンジニアやデザイナー、マーケター、クリエイター、ライターなどのように、遠隔地からでも業務に支障の出にくい職種が向いています。地方などへの出張が多い営業職は、ワーケーション地で新たな営業先を開拓できる可能性もあります。

ワーケーション制度の導入のポイント

ワーケーションのメリット・デメリットを押さえたところで、ここからはワーケーション制度を導入するうえでのポイントについて解説します。具体的には、次の3つになります。

POINT01プライベートと仕事の区別ができる就業ルールを

まず、ワーケーションという自由度の高い働き方に沿った社内規定は必須です。プライベートと仕事を明確に区別できる就業ルールを作成し、仕事として認められる具体例なども明記しておくといいでしょう。加えて、1日の業務タスクを決定し、就業時の業務報告を徹底するなど、日々のマネジメント管理も重要です。

休暇と業務とのバランスをどう取るのかは企業の目的次第でしょう。ただし、いずれの場合においても、ワーケーションを実施するうえで、「仕事ばかり」「休んでばかり」という偏った状況にならない仕組みは必要です。

POINT02リモートワークできる環境を

新たな制度やシステムを導入し、リモートワークできる環境を整えます。勤務時間に柔軟性をもたせられるフレックスタイム勤務制度やテレワーク用の勤怠管理システムを導入するなどが考えられます。

また情報管理システムを導入し、デバイスの盗難・紛失防止を徹底していく必要もあります。企業側からポケットWi-Fiを提供してオフィス外からでも安全にインターネットを利用できるようにしたり、セキュリティソフトを配布したりするのも重要です。この機会に従来の人事評価制度も見直し、ワーケーション中でも適切な評価が受けられる仕組みも整えていきましょう。

POINT03安全面への注意喚起や労災の説明を明確に

万が一に備えて、労災についても明確にしておきましょう。ワーケーション中に業務の中で起きた事故は労災の対象となりますが、休暇中の事故は労災の対象外となります。ワーケーションでは業務と休暇の線引きが曖昧になりやすいため、事故後にトラブルに発展しないよう、事前に注意喚起をしておく必要があります。具体的には、ワーケーション中の労災に関するルールを明確にし、全従業員に対して周知徹底しておきます。

ワーケーション制度を導入する時の注意点

ワーケーションを推進するうえで、まず注意したいのは、社内コミュニケーションに関する問題です。

ワーケーション中はコミュニケーション不足に陥りやすく、テキストでのやり取りが主体になることで認識のズレが起きたり、非効率な作業が発生したりする可能性が高まります。Web会議システムなどを使い、対面や口頭でのコミュニケーションも適宜取り入れていくのがおすすめです。

ただし、ワーケーション中にオフィスの従業員と密なコミュニケーションを取り過ぎると、上司などから過剰な仕事を振られてしまう恐れもあります。ワーケーションを利用する本人だけでなく、全従業員に対して、制度の意義をしっかりと説明しておきましょう。

ワーケーション制度の波及効果とは

ワーケーション制度導入の効果は、対象の従業員だけに限定されるものではありません。ワーケーション制度の導入に伴うさまざまな見直しは、ワーケーション勤務者以外の従業員にも一定の効果を与えます。さらに、将来に向けて、企業全体の価値を大きく高めていくことにもつながります。

新しい働き方に対応できる環境が整う

ワーケーションにはリモートワークに適した環境整備が欠かせません。少子高齢化によって労働力不足が深刻化している日本において、リモートワークという柔軟性の高い働き方は、今後ますます重要になってくると見られています。

ワーケーション制度の導入に伴い、整備した環境や設備、さらにそこで得た知見は、企業が将来的に発展していくための土台となります。加えて、早い段階でワーケーション制度を浸透・定着させておけば、今後より新しい働き方を取り入れる際にも、従業員の理解・協力を得やすいでしょう。

透明性のある人事評価制度ができる

ワーケーション制度を導入するにあたっては、公平かつ透明性の高い人事評価制度も必須です。企業側には、遠隔地からでも従業員の仕事の成果を把握できる仕組み作りが求められます。適切な人事評価制度は、従業員のモチベーションアップに欠かせません。

ワーケーション中には、プロセスよりも成果をメインに評価するのもひとつの方法です。また、期初に評価者と被評価者の間で達成目標をすり合わせておく、評価のフィードバックを丁寧に行うなど、双方向性も強化するといいでしょう。人事評価制度の見直しは、オフィス勤務者に対しても、一定の効果を見込めます。


まとめ

今回は、ワーケーションの制度化・導入を検討される総務人事の責任者や担当者に向けて、ワーケーション制度の概要やメリット、導入方法、今後の可能性についてご紹介しました。働き方の多様化により、注目を集めている「ワーケーション制度」。従業員と企業の双方に多くのメリットをもたらすワーケーションは、近い将来、一般的な働き方となっている可能性もあります。多くのメリットがあることから、自社への導入を今から検討する価値は十分にあると言えます。これを機に、貴社でも検討してみてはいかがでしょうか。


ワーケーションについて、分かりやすくまとめた資料は以下からご覧いただけます。

ホワイトペーパー(お役立ち資料) ワーケーションへの旅立ち ~企業・従業員・地域を豊かにするワーケーションの魅力と型がわかる!~

「新しい働き方」が少しずつ社会で定着しはじめています。そんな中、注目されているのが「ワーケーション」です。ワーケーションは、「Work(ワーク)」と「Vacation(バケーション)」の造語であり、リゾート地や地方等の普段の職場とは異なる場所で働きながら休暇取得等を行う仕組みです。テレワークと心身の健康・生産性を両立できる働き方として注目されています。 この注目の「ワーケーション」をわかりやすく漫画にしました。ぜひ、ご覧ください。

本記事に関するお問い合わせ、ご相談、ご不明点などお気軽にお問い合わせください。

関連サービス・ソリューション

JTBでは、様々なソリューションを組み合わせることで、それぞれのお客さまにあった課題解決⽅法をご提案いたします。

#Think Trunk

WEBマガジン「#Think Trunk」とは

人と人、人と組織、人と社会とのコミュニケーションのヒントをお届けする
WEBマガジンです。

人間・組織の悩みは、コミュニケーション・関係性の場づくりで解決できる。
〜JTBは、新しい形の交流のあり方を創造し、社会に貢献していきたいと考えています〜

JTB法人事業のお客様へお役立ち情報や課題解決のきっかけとなる知見、経験、アイデアを紹介するWebマガジンです。また産・官・学の皆さまとの接点があるJTBならではの垣根を越えた共創のヒントをお届けしたいと考えています。