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企業・団体向け WEBマガジン「#Think Trunk」 ワーケーションのデメリットから見える問題点とは?施策を通して企業改革を推進しよう

2021.08.19
HR(Human Resources)
生産性向上
従業員満足(ES)向上

いま、テレワークを取り入れた働き方としてワーケーションが注目を集めています。企業がワーケーションを導入する場合、メリット・デメリットを踏まえた検討が必要です。ワーケーションのデメリットを解決することは、今後の企業の課題点を解決することにもつながります。この記事ではワーケーションのデメリットに関する解決策を解説しています。ぜひお役立てください。

ワーケーションとは

「ワーケーション」とは、ワーク(work)とバケーション(vacation)を合わせた造語です。具体的には、観光地やリゾート地でテレワークと休暇を同時に行うことをいいます。普段とは違った環境で作業を行うことで、気分転換になったり、普段では思いつかないアイデアが浮かんだりという効果が期待できます。テレワーク下での心身の健康維持という観点でも重要性が認識されています。

 
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テレワークとの違いやワーケーションが注目される理由

ワーケーションが注目される理由として、コロナ渦でテレワークが普及したことがあげられます。テレワークは、PC等の端末とWi-Fiの環境さえあれば、好きな場所で仕事ができます。その特徴を活かしてリゾート地や高級ホテルでテレワークを行い、仕事以外の時間を休暇に当てるという施策がワーケーションです。

テレワークとワーケーションでは目的とするところが異なります。テレワークは仕事がメインであるのに対し、ワーケーションは休暇がメインになるという特徴があります。またコロナ禍で観光業に対する支援として、環境省や観光庁がワーケーション推進を行っているという背景もあります。

ワーケーションを推進している自治体が多数ある

ワーケーションの注目が高まっているのに合わせて、自治体が推進のための取り組みをしているケースも多数あります。たとえば北海道、長野県、和歌山県、沖縄県などでは、ワーケーションを推進する取り組みが行われています。

北海道の場合、北海道型ワーケーションという独自のサイトを制作し、ワーケーションをしたい人向けに自治体の情報を発信しています。長野県では長野県の産業労働部を中心に情報発信を積極的に行っています。Wi-Fiが完備されたコワーキングスペースやワークスペースの整備も進行中です。

和歌山県では「WAKAYAMA WORKATION PROJECT」というプロジェクトを立ち上げました。その他、沖縄県は観光業が盛んなため、事業者も積極的にワーケーションに取り組んでいます。推進している企業には交付金も支給しているほどです。

ワーケーションのメリット

ワーケーションは、柔軟な働き方ができ、ストレス解消にもなるため、従業員の満足度が上がります。またワーケーション中の業務を正しく運用・管理できることが前提となりますが、ワーケーションは生産性向上にもつながります。

ワーケーションを取り入れることで企業イメージがアップするというメリットもあります。自由な働き方で仕事をしたいという人も増えているため、ワーケーションを導入している企業は外部からの印象が良くなるでしょう。

また有給取得率の向上も期待できます。長期休暇を取得しようとしても、仕事が間に入ってしまい、なかなか取得できないというケースが多いのではないでしょうか。しかし、ワーケーションならば、解決できます。

このように、ワーケーションにはさまざまなメリットがあります。

ワーケーションのデメリット

一方、ワーケーションにはデメリットも存在します。まず、ワーケーションを取り入れるにあたっては勤怠管理が難しいという問題があげられます。会社とは離れた場所で業務を行うため、管理はオフィスよりも困難になり、ある程度各自の裁量に任せる必要が出てきます。ワーケーション先では、仕事ぶりを把握しづらいため、人事評価も難しくなります。

また、ワーケーション先はWi-Fiや作業場所など、環境設備がされている必要があります。オフィス以外のネットワークを使用するため、セキュリティ対策もしっかりと行う必要があります。その他、ワーケーション先で事故が起きた際、労災の扱いをどうするのかという問題もあります。

ワーケーションのデメリットから見えてくる企業の課題点と解決策

このように、ワーケーションにはまだデメリットが数多く残っているのが現状です。しかし、前述の通り、ワーケーションのデメリットは、働き方が多様化する中で、ワーケーション導入に関係なく、今後企業が考えていくべき課題だと言えます。ここからは、ワーケーションのデメリットから見えてくる企業の課題点と解決策についてお伝えします。

多用な働き方に合わせた勤怠管理は一層必要に

今後さらにテレワークが推進されることを考えると、多様な働き方に合わせた勤怠管理は必須となるでしょう。テレワークやワーケーションといった働き方では、通常の勤怠管理に当てはめるのではなく、多様な働き方を前提とした勤怠管理の仕組みを作ることが大切です。

解決策としては、勤怠管理アプリや裁量労働制の導入が考えられます。勤怠管理アプリを用いることで、ワーケーションを含むテレワーク下での勤務時間把握に役立つでしょう。また、自由な働き方を推進するのであれば、裁量労働制の導入も選択肢のひとつです。裁量労働制とは、あらかじめ“みなし労働時間”を定めたうえで、実際の労働時間は労働者に委ねられるという制度です。ワーケーション前に休暇先における“みなし労働時間”を申請して、業務を行うというかたちです。

PC等のデバイス管理を行い企業情報の漏洩を防ぐ

先にも述べたように、ワーケーションはセキュリティ面にも不安があります。最近ではスマートフォンやノートPCなど、従業員が個別の会社の端末を持つ機会が増えてきました。そのため、ワーケーションに限らず、端末紛失の際の対策は必要不可欠です。解決策としてはモバイルアプリケーション管理をして端末紛失の対策を行うことがあげられます。

モバイルアプリケーション管理とは、利用する端末内を業務に必要なアプリのみに、アクセス権限やデータ保護を行い管理することです。万が一端末を紛失した場合でも、対象アプリのデータのみを削除して企業情報を守ることができます。このような対策を行い、企業情報の漏洩を防ぎましょう。

セキュリティ対策で不正アクセスを防ぐ

不正アクセスを防ぐためのセキュリティ対策も必要です。テレワークが普及したことで多様な働き方が可能となり、会社以外の場所でインターネットを利用する機会も増えてきました。

しかし、カフェなどの公共無料Wi-Fiは、セキュリティ面の問題から業務には利用しないほうがよいとされています。なぜなら、公衆Wi-Fiは不特定多数の人が使用するためセキュリティに脆弱性があると指摘されているためです。

対策としては、ポケットWi-Fiを会社から貸し出し、他のWi-Fiを使わないようにすることです。そのうえでVPNを利用した暗号化、多要素認証などを行い、不正アクセス対策を行うことが理想です。

適切な人事評価のシステム作り

ワーケーションを取り入れるためには、適切な人事評価のシステム作りが欠かせません。なぜならオフィス以外の場所で仕事をするようになると、成果以外の人事評価が難しくなるからです。人事評価において成果はもちろん重要です。しかし、そこに至るまでのプロセスを評価することも従業員のモチベーション向上には必要です。

対策としては、適切な目標の設定、工数の見積もりなどを盛り込んだ、職務実務書などを事前に作る方法がおすすめです。具体的には、1時間など決めた時間内に業務を完遂できる仕組みを作ることで、生産性を落とさずにワーケーションのメリットを高めることができます。

このように公平性や透明性のある人事評価システムを作ることは、ワーケーションの課題解決のためにも、企業の今後にとっても大切なことだと言えます。

ワーケーションに対応した環境は今後も必要になる可能性がある

今後のさらなるテレワーク普及を視野に入れると、ワーケーションに適した環境作りは今後も必要になるでしょう。ワーケーションに対応した環境は基本的にテレワークにも対応しているため、ワーケーションのために整えた業務環境は、今後のテレワークにおいても長く活用できると考えられます。また、ワーケーションに対応した環境を整えることは、従業員の多様な働き方を叶えることにもつながり、会社全体の働き方が改革されていくことにつながります。


まとめ

テレワークの普及に伴い「ワーケーション」という働き方が注目を集めていますが、ワーケーションにはまだまだ課題点も多くあります。本記事では、ワーケーションのメリット・デメリットとともに、企業が抱える課題の解決策をいくつかご紹介しました。勤怠管理や情報セキュリティ、人事評価システムなど、どれも重要なものです。今後、働き方の多様化はますます進む中、ワーケーション導入に際して直面しているこれらの課題を解決していくことは、ワーケーション導入に関わらず今後の働き方の拡充にも影響してきます。ワーケーション導入への挑戦は企業が大きく変わるチャンスだと言えます。貴社でも一度、ワーケーション導入を念頭に置き、自社の働き方に関して、どのような課題があるのか可視化してみてはいかがでしょうか。


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「新しい働き方」が少しずつ社会で定着しはじめています。そんな中、注目されているのが「ワーケーション」です。ワーケーションは、「Work(ワーク)」と「Vacation(バケーション)」の造語であり、リゾート地や地方等の普段の職場とは異なる場所で働きながら休暇取得等を行う仕組みです。テレワークと心身の健康・生産性を両立できる働き方として注目されています。 この注目の「ワーケーション」をわかりやすく漫画にしました。ぜひ、ご覧ください。

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