株式会社JTBコミュニケーションデザインは、アメリカのCvent社と日本初となるパートナー契約を締結しました。Cvent社はクラウドテクノロジーサービスをグローバルに展開するイベントマネジメントカンパニーです。2021年3月11日、Cvent社のセールスディレクター Will Kataria 氏を迎え、日本とシンガポールをつないだライブ配信でWEBセミナーを開催しました。
今回は、今後のMICE分野において欠かせないオンラインイベントとイベントテクノロジーサービスを活用した取り組みの内容をレポート。コロナ禍でイベント実施をやむなく中止し、これからのビジネス戦略に悩む企業担当者は必読です。
開催概要
CventテクノロジーでオンラインMICEはここまで変わる
テクノロジーを用いた最新のMICE
- 開催日
- 2021年3月11日(木)
- 開催方式
- オンライン開催(ライブ)
- 講演者
- Will Kataria 氏(Cvent社 Asia-Pacific Sales Director)
- グローバルイベントテクノロジー企業Cventとは
- 海外におけるCventを使ったオンラインイベントのケーススタディ
- イベントテクノロジーによってインパクトあるイベントをどうのようにつくれるのか
- 魅力あるバーチャルイベント制作の最も効果的な方法
Cvent社のイベントマネジメントテクノロジーサービスとは
Cvent社は、1999年の設立以来、イベントマネジメントテクノロジー分野で20年以上の実績を持ち、グローバルにサービスを展開しています。同社が提供するEMS(イベントマネジメントシステム)を導入する企業は全世界27,000社。30万人の会員に対し、イベントマーケティング施策の支援をしています。
近年、企業が実施するカンファレンスやプロモーションイベントは参加者のイベント体験を充実させるクラウドサービスやデータ分析ツールと連携する仕組みが求められる傾向にあります。Cvent社はこれらのニーズを解決することができるノウハウとテクノロジーを有し、グローバル市場におけるイベントマネジメント領域をけん引してきました。
なぜニューノーマル時代は「バーチャルイベント」が重要なのか?
Will Kataria氏:2020年は新型コロナウイルスという世界規模のパンデミックの影響で、イベント業界は打撃を受け、厳しい情勢となりました。今回は、そんな状況下において大きな可能性を秘めたバーチャルイベントについてお話します。
当社は、20年以上前からライブイベントに特化したソリューションを開発し、提供してきた実績があります。2020年4月から当社が運営したバーチャルイベントは、6万件を超え、当社のテクノロジーを活用するパートナー企業は東南アジア、中東、アフリカ、イギリス、欧州地域に広がっています。世界各国で実施されているオンラインによるビジネスイベントやセミナー、カンファレンスはリードジェネレーション(見込み顧客獲得)においても効果的なため、今後も拡大し、デジタルマーケティング施策として重視されるでしょう。
バーチャルイベントは、B2Bデマンドジェネレーション(見込み案件の創出活動全般)において成功する手段です。企業の売上拡大を実現するためにはリード顧客を生むことが必須であり、リード顧客を生むためにはエンゲージメントを高めることが重要です。さまざまな手段・方法が存在しますが、ライブイベント、ウェビナー/バーチャルカンファレンスがリード創出には有効な手段だとこのグラフからおわかりになるでしょう。
バーチャルイベントの参加者は加速度的に増加しています。リード創出の施策を検討している企業はこの時流に取り残されないためにも、いち早く取り組まなくてはいけません。
バーチャルイベントの種類
ビジネス拡大を目的としたバーチャルイベントにはどんなものがあるのでしょうか。プレゼンテーションやセミナー実施に向いた「ウェビナー」もあれば、業界の最新テクノロジーやサービスが一堂に介し、大人数が参加できる「バーチャルカンファレンス」もあります。こうしたイベントの規模や内容によって、用いるテクノロジーも異なります。
バーチャルソフトウェアの中には、何時から何名が参加したのか?それぞれの参加者が何に興味を持ったのか?などエンゲージメントスコアを集計・分析できる機能を持つシステムもあります。2021年は、リアルとオンラインが混在したハイブリッドのバーチャルイベントがニューノーマルになっていくでしょう。
01少人数のミーティング
コンテンツ共有とインルームエンゲージメントに注力
02ウェビナー
1-3時間の「セッション」でのプレゼンテーション
03バーチャル
カンファレンス
ユーザーカンファレンス、業界カンファレンス
04社内ハイブリッド
イベント
タウンホール、営業キックオフ、全社キックオフ
05社外ハイブリッド
イベント
ライブイベントとバーチャルイベントの融合
マーケティングとセールスの統合がフォローアップには必須
バーチャルイベントは、イベントやビジネスの目標を達成するための強力な手段の一つです。「製品やサービスのブランド認知を高めたい」「リードを獲得したい」「収益を上げたい」「セールスプロセスを作成して加速したい」「顧客を維持したい」といった目的に対して、とても効果的なのです。
では、どうしたらバーチャルイベントを成功させることができるのでしょうか。バーチャルイベント開催において、押さえておくべき主要な要素はいくつかありますが、成功を測定するためのKPI設定についてお伝えします。
バーチャルイベントでは、これまで以上にイベントプログラムのインパクトを効果や影響を検証する必要があります。開始から終了までのイベントデータを収集・解析することが重要です。そして、目的を達成するために不可欠なのが、マーケティングオートメーションとセールスの統合です。イベント終了後、セールス担当者にイベント参加者の集計データを渡すだけでは、求める結果は得られないでしょう。誰がどの製品に対して興味を示したのかなど、参加者のエンゲージメントがどうだったのかという詳細なデータがフォローアップには必須となります。
当社が提供するテクノロジーは、バーチャルイベントのプロセスすべてを網羅する機能を有しています。オンライン上の決済や参加者のトラッキング、レポート分析などを自動化し、マーケティングの分析結果を導き出します。バーチャルイベントのプロセスすべてを網羅する機能を有しているため、フォローアップに重要なマーケティングデータと営業活動との連携をスムーズに進めることができるのです。
ケーススタディ 約4,000万円のコストカットを実現したバーチャルカンファレンス
Cventの活用事例を一つご紹介します。
導入の経緯
製造・システムソリューション事業を手がけるドイツの企業A社は、年次会議のカンファレンスをバーチャルイベントで実施するためCventテクノロジーを採用。25のブレイクアウト、ワークショップ、ネットワーキングの機会を作り、120人の同時発表者を含む4日間のイベントを開催しました。主催側が抱える多様な制作ニーズを支援するVirtual Event 360サービスを活用することで、参加者は洗練されたバーチャルカンファレンスを体験することができました。
導入後に達成できたこと
- 前年比で約2倍の参加登録者を実現
- イベントの出席者率 83%
- リアルイベント開催に比べ、40万ドル(日本円で約4,000万円)のコスト削減
まとめ
Cvent社のバーチャルイベントを支援するテクノロジーは、非常に高品質で信頼性の高いサービスであることがおわかりいただけたと思います。今後はバーチャルイベントが増加し、ニューノーマル時代のビジネス戦略の新しい形になることでしょう。イベント参加者のデータをいかに分析して活用し、セールスの機会を生み出すかが重要になってきます。こうしたバーチャルで開催するライブイベント、ウェビナー、カンファレンスの円滑な実施と目的達成のためには、イベント支援に特化したマネジメントシステムの導入が不可欠です。
JTBでは、会場手配からKPI評価まで一連のフローを提供しています。今回、ご紹介したMICEのソリューションの中で重要なEMS(イベントマネジメントシステム)については、日本の企業に向けてCventテクノロジー導入コンサルティングサービスを開始しました。また2021年5月には、SaaSpresto社(サースプレスト社)と協業契約を締結。新型コロナウイルス感染拡大の影響でオンラインイベントが急速に増加するなか、SaaS型イベント管理システムCventのライセンスを持つSaaSprest社と組むことで、イベント主催者に対するコンサルティングや参加者・登録者のデータ管理、当日の運営支援、イベント後のマーケティング活動に活かすための分析データまでワンストップで提供してまいります。どうぞ、お気軽にご相談ください。