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企業・団体向け WEBマガジン「#Think Trunk」 小学生に理科の楽しさを伝えたい!自宅が実験教室になる東レ主催のオンラインイベントとは?

2021.09.22
プロモーション
売上拡大・販売促進

2021年8月9日、東レ株式会社は小学校3~5年生を対象に「青空サイエンス教室2021」をオンラインで開催しました。このイベントは子どもたちが理科好きになることを目指して2015年からスタート。昨年度は、新型コロナウイルス感染症拡大のため残念ながら中止せざるを得ませんでしたが、今年はインタラクティブな学びをオンラインでどのように創出できるのか、2年をかけて万全の準備を行い開催しました。東レ株式会社 宣伝室長 幼方(うぶかた)聡子氏に企画の意図や本イベントに対する想い、コロナ禍を経てオンライン教室へと進化した経緯についてお伺いしました。

青空サイエンス教室2021

開催概要

開催日
2021年8月9日(月・祝) 12:30~17:30 4教室 各45分
開催方式
オンライン開催(WEB会議システム「Zoom」を使用)

プログラム

  1. ふしぎな布で水をあやつる、水ダンス実験!
  2. 植物の進化をヒントにひこうき開発、タネコーキ実験!
  3. バク進!ブルブル虫ロボット開発!
  4. Mission Slime-Possibile~磁石で動く、色が変わるふしぎスライムを作ろう!~ ※英語授業
協力
東レ株式会社
運営
株式会社リバネス 株式会社横田アソシエイツ 株式会社博報堂
運営事務局
株式会社JTB
公式サイト
https://www.aozora.toray/

青空サイエンス教室がスタートしたきっかけ

2015年にスタートした「青空サイエンス教室」の目的やイベントにかける想いなどについて、東レ株式会社宣伝室長である幼方聡子氏にお伺いしました。

幼方 聡子 氏

幼方 聡子 氏

東レ株式会社 宣伝室長

楽しく学び、理科をもっと好きになってほしい

― 「青空サイエンス教室」 は2015年にスタートしていますが、立ち上げのきっかけや背景、イベントの目的を教えてください。

幼方氏
近年、学校の授業でも実験がなくなり、子どもたちの「理科離れ」が進んでいます。これを食い止めなければ、将来の研究者や技術者が育たず、技術力の低下やモノづくりの基盤が弱体化してしまいます。そこで2015年に東レではJTB様とリバネス様両社のお力をお借りし、「青空サイエンス教室」を提案いたしました。実は今回のイベントとは異なり、もともとは実体験を通じて理科の原理を学んでもらおうと、ワクワクどきどきする2泊3日の宿泊体験型キャンプとして企画いたしました。こうした取り組みを通じて子どもたちが理科の楽しさを体感し、自分で考える力を養ってもらいたいと考えていたんです。そして、それがゆくゆくは将来の科学技術発展を担う、次世代の人財育成につながるとの想いがありました。同時に弊社の中心事業について残念ながらよくご存じない方々もたくさんいらっしゃるので、こうしたイベントを通じてメーカーとしてモノづくりの楽しさを伝え、ブランディングにもつなげられるのではと感じていました。

― 当初の「青空サイエンス教室」のイベントの内容と反響について教えてください。

幼方氏
場所は「解放感があって首都圏から近いところ」という条件で、JTBさんが河口湖を提案してくださいました。そこにある「森と湖の楽園」というキャンプ場で2泊3日のプログラムを実施し、勉強というよりも遊びの中で理科・科学を楽しく体験するのが目的でした。具体的な内容としては、キャンプの初めにグループ分けをし、チームビルディングとしてチームの旗づくりを行いました。自然観察をして植物や昆虫などを持ち帰ってきたり、夜にはバーベキューをしたりしました。バーベキューもサイエンスなんですよ。また、おいしいお肉を食べたあとには望遠鏡メーカーのご協力をいただき、天体望遠鏡で土星の輪を観察しました。

― カリキュラムを考案するうえでご苦労はありましたか?

幼方氏
このイベントの目的は、とにかく生活のいろんなところに科学のタネが転がっていることを子どもに気づいてもらうことです。そのプログラムが形になるまで2~3年かかりました。また、子どもたちの体力の問題もありました。最初は詰め込み過ぎて子どもたちが疲れてしまっていたんです。さらに対象学年ですが、最初は小学3年生から6年生を対象にしていましたが、中学受験と重なる6年生の参加が非常に少なかったため、2年目以降は思い切って3年生から5年生に絞りました。結果として各学年から均等な応募があり、互いに助け合う連帯感が生まれるようになりました。回を重ねるごとに反響があるようになり、兄妹や友達から評判を聞いて参加された方も増えていきましたね。

自宅が実験室に!?進化した「青空サイエンス教室」の魅力とは

コロナの影響でオンライン実施へ

― 残念ながら2020年の「青空サイエンス教室」は中止となりました。

幼方氏
コロナの状況がどこまで深刻なのかわからない状況でキャンプ場はおさえていましたが、リアル開催は難しいのではという話が出ていました。そんな矢先に東京オリンピックも延期になり、イベント中止を決定せざるを得ませんでした。

― 今年は初のオンライン開催になりましたが、プログラムはどのように決めていかれたのですか?

幼方氏
オンライン開催ということで実験キットを郵送し、自宅でも楽しめるプログラムをと考えましたが、実施した4つのプログラムに決まるまでこの倍くらいのシミュレーションを行いました。選定基準は「全員が楽しめて、危険がなく、ご家族に迷惑がかからない」ということです。実験で家の中のものを壊してしまってはいけませんから。

― オンライン開催ならではの大変さはありましたか?

幼方氏
一番気がかりだったのは子どもたちの表情や反応が見えにくいという部分です。それでも配信開催はクオリティとしてはかなり作り込んだものになりました。ライブ配信ではグリーンバックを用意して背景に画像を合成し、テレビ番組のような配信画面に仕上げました。また、自宅に郵送したキットも何度も使って遊んでもらえるようなものを選んだつもりです。
青空サイエンス教室2021

― プログラム④は英語授業ですが、どんな経緯で組み込まれたのでしょうか?

幼方氏
実はJTBさんから「オンラインならではのコンテンツを検討しては?」といわれ、アメリカ西海岸の先生とオンラインでつなぎ、すべて英語で進行するプログラムを実施しました。企画はJTBさんで立案いただきましたが、テロップも字幕もなしで英語がわからなくても「言葉が学びの障壁にはならないことを証明したい」という思いがあったんです。

初のオンライン開催の反響と今後の展望

― 次回のイベントで実施したいことはありますか?

幼方氏
リアルなキャンプの参加者は首都圏近郊の子どもたちが多かったのですが、今回オンラインで開催したことで全国43都道府県90名の参加があり、大きな可能性を感じました。リアル開催に戻った時にも、今回の経験からプラスに出来ることがあると思いますので、ハイブリット企画を実現できればと考えています。弊社とJTBさん、理科教育のプロであるリバネスさんが協業することはほかでは考えられないことであり、ブランディングの一環としてもこうしたイベントを続けていくことに意義があると感じています。

「青空サイエンス教室」に参加した方の感想(一部紹介)

  • 最後の授業まで、みんなが真剣かつ楽しそうに課題をこなしていた。
  • 大きな後れをとる子もなく、みな授業についていけており、子どもたちのレベルにあった授業内容はさすがだと思った。
  • リアルキャンプでは参加が難しい地域からの参加も可能だった。
  • 子どものワクワクした様子が伺えてリフレッシュするのにふさわしい企画だった。
  • 一緒にストレッチをしたり、クイズに積極的に答えたりしている様子を見て楽しんでいるのがわかった。

顧客接点につながるオンラインイベントがブランド向上のカギ

今後さらに拡大するオンラインイベント

新型コロナウイルスの感染拡大にともない、大人数が一箇所に集まる新商品発表会や店頭プロモーション、ファンイベントは中止を余儀なくされ、顧客とのコミュニケーションに課題を感じている企業が増えています。しかし、コロナ禍だからこそ、自社のブランドを社内外にどのように発信するのか(ブランド・コミュニケーション)を真剣に考えることが重要です。オンラインイベントを「感染拡大防止策だからやむなく」と消極的にとらえるのではなく、むしろこれまで接点がなかったユーザー層の参加やアンケート集計によるニーズ分析が可能になるなど、積極的な側面に目を向けてみてはいかがでしょうか。例えば、BtoC向けイベントでは、ブランドの世界観や提供価値を肌で感じられる機会を設けることで、より親近感や愛着を感じてもらうことができ、企業価値を高める効果が期待できます。さらにBtoB向けオンラインカンファレンスでは、オンラインライブ配信やチャット機能の活用により、リアルでは難しかった来場者とのコミュニケーションが可能になります。


まとめ

今回は、東レ株式会社様による「青空サイエンス教室」をご紹介しました。「子どもたちの理科離れを防ぎたい」との想いからスタートした本イベント。もともとは実体験を通じて理科の原理を学んでもらおうと、ワクワクどきどきする2泊3日の宿泊体験型キャンプでしたが、2020年度はコロナ禍により残念ながら中止に。しかし、2021年度も中止にするのではなく、オンラインイベントに切り替えたことで、新たな参加者との接点が生まれたり、海外と日本をつなぎグローバルを体感してもらうプログラムにできるなど、オンラインを活用することで、新たな価値が付加され、今までとは違ったイベントになったようです。「ブランディングの一環としてもこうしたイベントを続けていくことに意義がある」というお言葉が非常に印象的でした。

今後のブランド・コミュニケーションの新たな形として、可能性が広がるオンラインイベント。特に参加型、体感型コンテンツは幅広い層の参加が見込めます。ぜひ、貴社でもブランディングの一環として、オンラインを活用したイベントを検討してみてはいかがでしょうか。



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