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企業・団体向け WEBマガジン「#Think Trunk」 製薬業界における社会課題の解決に向けた自治体連携(アライアンス)~地域医療への貢献を通じた新たな価値創造に向けて~

2022.08.29
メディカル(製薬・医療関係)
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今、製薬企業と地方自治体が包括連携協定を相次いで締結しています。自治体が抱える社会的課題に対し、企業と行政が協働して解決に挑むという新たな連携の形として注目されています。自治体が抱える課題は様々で、製薬企業との連携協定の内容を見てみると、「地域医療」「生活習慣病の重症化予防」「薬物乱用防止」「健康づくり・健康寿命延伸」「防災・災害時支援」など多岐に渡っています。今回は、注目されている製薬企業と地方自治体の連携について事例を交えて紹介します。

製薬企業と地方自治体の連携が加速

製薬企業と地方自治体が包括連携協定を相次いで締結しています。自治体が抱える社会的課題に対し、企業と行政が協働して解決に挑むという新たな連携の形として注目されています。

その背景には、厚生労働省が2025年に「地域包括ケアシステム」の構築を目標に掲げていることや、健康寿命延伸に向けて各都道府県が健康増進計画を策定し、様々な健康増進施策を実施していることが挙げられます。財政的な余裕がなく、また専門性の高い職員も不足する自治体が多いことから、企業との連携事例が増えています。

製薬企業と自治体の連携のメリットとは?

自治体が抱える課題は様々で、製薬企業との連携協定の内容を見てみると、「地域医療」「生活習慣病の重症化予防」「薬物乱用防止」「健康づくり・健康寿命延伸」「防災・災害時支援」など多岐に渡っています。

製薬企業に地方自治体と連携する事業上のメリットを聞いたところ、「事業上の直接的なメリットはない」「営利目的ではない」との回答が返ってきました。異業種との連携プロジェクトであれば、異なる領域に強みを持つ企業と組むことで、既存事業の強化や新規市場の参入、新規市場の創造など事業機会の獲得につながりますが、自治体との連携事業では「医療環境の醸成」「持続可能な地域医療提供体制の構築」など公益性が高い内容となっています。

連携には温度差も

ある製薬企業は、「自治体によって連携に前向きなところもあれば、企業と組むことについて“営利につながりかねないのではないか”との一定の警戒感を抱くこともある」というように、地域間における対応の違いや企業と自治体の温度差を認める声もありました。地場企業が選ばれやすい側面もあり、製薬企業が自治体に事業パートナーとして認めてもらうためには、地域医療に貢献した取り組みや実績などが必要になります。

連携の事例

事例01大手内資系製薬企業の場合

内資系製薬大手は営業部門とは一線を画した地域医療政策に関わるステークホルダーの専任担当者を置き、各自治体が抱える地域医療の課題と向き合い、行政と政策的な意見交換を経て、課題解決に取り組んでいます。先進地域の好事例を他の地域に横展開するという手法です。

例えば中核市の好事例なら他の都道府県の中核市へ提案するなど、成功モデルを類似の人口構造の自治体に適用させることで信頼獲得につなげています。既に10以上の地方自治体と連携協定を結んでおり、実績を見た自治体からはその企業に連携オファーが来るようになりました。

短期的に見れば事業上の直接的なメリットは無くとも、地域医療行政に関われることは製薬企業にとって絶好の機会。多くの製薬企業が将来目指す姿として“ヘルスケアカンパニー”を標榜していますが、自治体と手を組むことで、これまでアクセスできなかった地域住民の未病・予防、さらには退院後のケアにも取り組むことができるようになります。特定疾患を対象に疾患啓発や適正使用を進めていくためにも自治体との連携は有効な手段となるでしょう。

事例02ADHD(注意欠陥・多動症)治療薬を製造販売する製薬企業の場合

ADHD(注意欠陥・多動症)治療薬を製造販売する製薬企業は、横浜市と発達障害のある子どもの支援に関する連携協定を結びました。横浜市は障害児通所支援サービスの利用者数が増加し、サービス提供体制の整備が課題となっていました。

連携協定の概要は、支援サービスに関わる人材の育成、質向上を図るため、企業が持つ発達障害に関するノウハウや人材ネットワークを活用し、研修会等を企画、開催するというものです。

周囲からなかなか理解されにくい特性を持った疾患については、単に医薬品を提供するだけではなく、当事者や家族を支援するネットワークの構築など社会実態を捉えた課題解決策が必要になります。企業単体で市民向けに研修会を実施しようとしても、なかなか集客が難しいとの課題がありましたが、企業は「行政の力を借りることで多くの参加者を集められるようになった」との収穫点を挙げています。

事例03糖尿病を重点領域とする製薬企業の場合

また、地域によって生活習慣が異なり、疾患ごとに見るとかかりやすさに差が見られることから、製薬企業はターゲットとする疾患の患者数が多い地域を選んで予防・健康づくりへの参画を進めています。

糖尿病を重点領域とする製薬企業は、千葉県旭市、千葉大学医学部附属病院と糖尿病対策に関する包括提携協定を結び、2型糖尿病の発症抑制や重症化予防に向けた共同研究を進めています。旭市が保有するデータを活用し、2型糖尿病患者の発症抑制や重症化予防をテーマに研究を行い、糖尿病患者や高血糖と指摘されていながらも医療機関を受診していない無関心層への介入プログラムを構築します。自治体との連携を通じて得られる膨大なデータはメリットの一つと言えるでしょう。

まとめ

今回は、製薬企業と自治体の連携について取り上げました。製薬企業と自治体の官民連携は加速していますが、地域共創事例は多くなく、まだ始まったばかり。健康・医療をデジタル技術で変革する「デジタルヘルス」も社会実装の段階に入っており、地域の自治体が社会実装の検証・情報提供拠点となります。当然のことながら、地域課題解決に向けたプレイヤーは製薬企業だけではなく、多様なステークホルダーが参画し、お互いの強みを出し合いながら連携の幅を広げ、高い成果を創出していくことも求められます。

ホワイトペーパー(お役立ち資料) 製薬業界における社会課題の解決に向けた地域との連携(アライアンス)

本資料は、加速する製薬企業と自治体の連携についてまとめたものです。製薬・ヘルスケア業界の知見と異業種の技術・サービスの協創で地域における健康まちづくりへの貢献を見つめてみます。自治体における健康まちづくりの取組事例も紹介しています。ぜひ、ご覧ください。

本記事に関するお問い合わせ、ご相談、ご不明点などお気軽にお問い合わせください。

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