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企業・団体向け WEBマガジン「#Think Trunk」 2022年度の新人研修はどうする!? オンライン研修を成功させるために準備すべきこと

2021.07.08
ミーティング・イベント
人材・組織力強化
会議・イベント運営

社会人への意識改革を促す新人研修は企業にとって欠かせない施策のひとつ。しかし、コロナ禍で以前と同様のスタイルではなくなりました。2020~21年度の新人研修は、各企業が様子を見ながらオンラインとリアルという2種類の開催形式で実施してきました。今回は、2022年度のオンライン新人研修を検討中の総務人事担当者へ、2022年度の研修動向予測などの調査情報をもとに、オンライン研修とeラーニングの違いと研修を成功させるポイントや注意点などを解説していきます。

新人研修の現状とは?

社内研修の支援サービスを行うA社によると、現場の声としてリアルでの研修開催を望んでいる社員が多いというデータがあります。

しかし、日本のワクチン接種率や首都圏の感染状況をふまえると、まだまだコロナ収束の見通しは立っておらず、仮に集合研修を開催すれば、どうしても感染リスクは高くなります。感染者が社内で出た場合のことを考慮しなくてはいけません。そのため、オンライン研修を選択する状況はしばらく続きそうです。

2021年度における新人研修の実態

A社によると、「2021年4月入社の新人社員の外部派遣研修に関するアンケート回答者数153名(2021年2月2日-5日実施)」によると、2020年末の時点では過半数の企業が「対面」での研修実施を予定していたものの、緊急事態宣言の延長を受けて約4割の企業が新人研修について実施形式変更の可能性があると回答しています。

ただ、昨年末の時点ではリアルとオンラインを併用する企業も3社に1社という結果も出ており、新しい研修の形が少しずつ根付いてきたと言えます。

昨年末時点で予定していた2021年4月の新入社員研修 実施形式

また、採用(入社予定)人数別に回答を見てみると、採用人数が50人以下の場合は、対面研修または併用実施が9割を占め、51人以上だと対面研修を実施する予定と答えた企業数は「0」という結果となりました。この結果の通り、採用(入社予定)人数が増えるほど、大勢での密を避けるオンライン形式を検討している傾向にあることがわかります。

採用人数50名以下の場合は、リアルもしくは併用実施が約9割

オンラインでの実施、またはリアルからオンラインへの変更の可能性があると答えた企業からは、「より感染対策に適した新人研修を模索している」「新入社員及び送り出したご家族の安全欲求を懸念して」「緊急事態宣言が出る前からオンライン主体にしている」といった声が多く寄せられました。

一方で、対面での実施を予定している企業は「リアル(対面型)が非常に有効・有益であると思われる」「オンライン教育の設備が不十分である。新入社員のオンラインでの受講体制が不十分である」「現従業員全員通常出社のため」「現場関連での就業形態なので、リアル研修が最適」など、受け入れ環境や勤務状況を踏まえて、対面実施が好ましい、もしくは対面実施せざるを得ないと考えていることがわかりました。

コロナ禍による変化に対してそれぞれが抱えている悩み

2020年度はコロナ禍による急な変化に対応しきれず、「十分な教育ができない」、「丁寧に仕事を教えられない」と多くの企業が悩みました。また、配属現場では「急な変化に対応するリソースがない」「負荷がかかりすぎる」という悩みがあり、一方の新人側も「直接的な指導を受けられないことから不安を感じる」「社会的な孤立を感じる」といった悩みを抱えています。

オンライン化する新人研修の課題点

新人研修の目的とは

コロナ禍でも新人研修は行われます。その目的は、大きくわけて4つあります。

新人研修の目的

01業界や事業への理解を深めること

01社会人としての基礎を養うこと

01業務に必要なスキル・知識を身につけること

01仕事に対する意欲を高めること

1つ目は、業界や事業への理解を深めることです。自社の強みに合わせた戦略や業界における自社の立ち位置を知ることで、実務もスムーズに進めることができ、さらに新入社員のモチベーション向上も期待できます。

2つ目は、社会人の土台となるビジネスマナーや就業規則を学び、社会人としての基礎を養うことです。学生時代から社会人へ意識を切り替えることや今までの考え方からビジネス思考へと移行することで責任感を芽生えさせます。責任を感じるようになると仕事に取り組む姿勢が変わってくるでしょう。

3つ目は、業務に必要なスキル・知識を身につけることです。これからやるべきことが具体的となり、ビジョンが明確になり、現場での早期戦力化が期待できます。

4つ目は、研修を行うことで実際の業務と学んだことを結びつけ、仕事に対する意欲を高めることです。また、同期が一緒に学ぶことでお互いに刺激を受けることが、離職防止にもつながります。

これからの新人研修成功のポイントとは

そもそもオンライン研修とeラーニングの違いとは

オンラインを用いた研修方法にはe-ラーニングも含まれます。e-ラーニングとオンライン研修は一見同じ形式に見えますが、仕組みが多少異なります。オンライン研修の特徴は、リアルタイムで動画が配信されることです。一方で、e-ラーニングは、録画された動画を視聴して研修を受けていくのが特徴です。e-ラーニングは、時間を問わず視聴でき、何度でも研修内容を確認できるのがメリットです。ただし、e-ラーニングはリアルタイムではないため、双方向のコミュニケーションやグループワークはできません。

グループワークが成功のポイント?その理由とは

これからのオンライン新人研修の成功のポイントは、「グループワーク」にあると考えられます。理由としては受講者が主体的に参加できる点と、コミュニケーションを活発にできる点です。

講義型のオンライン研修の問題点は、講師が一方的に話すだけで、受講者からは発言しにくい点が挙げられます。主体的に発言することを求められても、実際に顔をあわせる講義とは勝手が違い、発言の機会をつかめない場合が多いでしょう。

一方、グループワークは受講者が発言しなければ研修が進展しません。受講者が主体的に参加できるようになる点で、オンライン研修にグループワークを取り入れる意義は大きいと言えます。

またグループワークであれば、オンラインでも参加者同士の活発なコミュニケーションが図れます。このコロナ禍で顕在化した課題が社員同士のコミュニケーション不足です。出社した時とは異なり、意識してコミュニケーションを図らなければ、疎外感や孤独感が助長されます。新入社員であれば、なおさらです。しかし、オンラインでのグループワークを上手く取り入れれば、場所にとらわれず誰とでも交流できるようになります。社員同士の意見交換を通して、社内コミュニケーションの活性化を図れるでしょう。

では実際にどんなグループワークが必要なのか、またグループワークを成功させるポイントを解説していきます。

新人研修では、どのようなグループワークが行われているのか

新人研修で行われる代表的なグループワークを紹介します。

ロールプレイング

ロールプレイングは、営業や接客などの場面を想定し、役割を分担して演じるトレーニング方法です。実際の場面に即して役割を演じることで、各自の課題を明らかにしスキルアップを図ります。Web会議ツールのブレイクアウトルーム機能を活用し、部屋を分割すれば人数が多くてもロールプレイングが可能です。例えば、電話応対やWeb商談のロールプレイはオンラインでの研修が適しています。お互いのビデオ機能をオフにするだけで「顔の見えない、リアルに即した電話応対のロールプレイ」が実現できます。SNSやチャットを介したコミュニケーションが一般的になっている今、新人研修での電話応対のロールプレイは欠かせない項目です。

ブレインストーミング

ブレインストーミングはグループで協力してアイデアを出し合う方法です。Web会議ツールの画面共有機能などを使いながら、ホワイトボードにアイデアを書き込んでいきます。ブレイクアウトルームとメインルームの機能を上手く活用していくのがポイントです。

テーマ例
  • 100万円で会社の課題解決をするなら何に取り組むか
  • 20代女性にヒットする新製品の商品名とコンセプト
  • 残業を減らすために今日からできる改善行動
  • ○○と言われると思い出す、楽しい記憶は?

など、仕事の中で役立つアイデアを出したり、お互いのことを知るきっかけとなるような日常的な話題を話し合ったりするのも効果的です。

ディベート

ディベートは、あるテーマに沿って、賛成派と反対派の立場にたった2チームが、お互いの主張をぶつけ合うものです。どちらの立場につくかは主催者側が決めても、参加者に選ばせてもよいです。ただし、どちらかの人数に極端な差が出ないよう注意しましょう。プレゼンテーション能力やコミュニケーションスキルが磨かれます。以下はディベートのテーマの一例です。

ディベートに適したテーマの一例
  • 生きていく上で学歴は重要か否か
  • 愛とお金、大切なのはどちらか
  • 読書は紙がよいか電子書籍がよいか

新人研修でグループワークを成功させるポイント

企業の新人研修でロールプレイやブレインストーミングなどのグループワークを成功させるポイントを紹介します。

ルールや操作方法を周知する

オンライン研修でコミュニケーションを円滑にするには、事前のルール周知が重要です。具体的には、発言者は大きなジェスチャーを心がける、名前を呼びやすいように本名を表示させるといったルールは最低限必要です。そして、研修をスムーズに行うために、使用できるツールの機能や操作方法は事前にマニュアル化しておきましょう。

アイスブレイクの実施

アイスブレイクは受講者の緊張をほぐすゲームのようなものです。自己紹介を取り入れたゲームやジェスチャーゲームなど、簡単な遊びで参加者同士の親近感を生み出す働きがあります。また、アイスブレイクには、共有体験によって一体感を生む効果も期待できます。メインの研修とは無関係な内容で実施するケースが多く、そのため、他の受講者の意外な一面が垣間見え、相互理解にも役に立ちます。

チャット機能を活用

多くのWeb会議ツールにはチャット機能が搭載されています。上手く活用することで研修の効果を高めることができます。チャットは話し合っている内容を言語化するトレーニングにもなるため、誰にでもわかりやすくまとめる力が鍛えられます。

録画機能を駆使して振り返り

オンラインに限らず、研修は振り返りが非常に大切です。録画をして、新入社員へのフィードバックに活用したり、研修終了後の講師同士の振り返りに活用することもできます。今後の課題を抽出して研修のさらなる改善を図るには、録画を見返すことが効果的です。また、アンケートやオンラインの懇談会などを開催し、受講者から意見を募るのも効果的な方法と言えるでしょう。


まとめ

新人研修のオンライン活用はコロナ禍により徐々に浸透してきています。緊急回避的にオンラインに切り替えた2020年度から、少しずつ戦略的なオンライン活用が広まってきています。今回は、そんなオンライン新人研修を成功させるポイントについてお届けしました。

今後のオンライン新人研修の成功のポイントとしてお伝えしたのが「グループワーク」です。「グループワーク」は、新入社員の当事者意識を高めるとともに、新入社員の絆を生みます。コロナ禍の就職活動はこれまでよりも企業との接点が減り、結果として企業理解があまり進んでいないという指摘もあります。「グループワーク」を使うことで、会社理解の促進や、先輩との対談を通じて自身のキャリアについて考えてもらうなど、さまざまな工夫が可能です。またリアルでの研修と組み合わせることで、より高い研修効果が期待できます。貴社の新人研修でも「グループワーク」を上手く取り入れてみませんか。

最後に、オンライン新人研修の「グループワーク」にも活用いただけるプログラムとリアル開催の研修でご活用いただけるプログラムをご紹介します。ぜひ、資料をご覧ください。


デジタルパンフレット企業イベントに活用できる「オンラインプログラム集①」~チームビルディング編~

新型コロナウイルスの影響で、イベント・研修などを中止や延期したり、テレワークによるストレスや社員同士のコミュニケーション不足を感じられたり、様々な課題に直面している方もいらっしゃるかと思います。そのような中でオンラインを活用したイベントを実施する企業も増えています。そこで、企業・団体向けのオンラインプログラムをまとめてご紹介。第一弾は「チームビルディング」プログラムです。自宅から参加できる企画等、ニューノーマル時代のチームビルディングプログラムをご紹介します。(2021年9月作成)

国内ツアー 視察・教育編はこちら

国内ツアー 観光・体験編はこちら

資料ダウンロード

デジタルパンフレット国内体験型プログラム集② チームビルディング編

体感することで得られる学びがあります。
その場所、その時ならではの体験を通して、従業員同士のコミュニケーション強化やモチベーションアップ、人材育成などを促進し、新しい発想、ビジネスヒントが生まれるきっかけづくりをサポートするプログラムをご紹介します。(2021年10月作成)

本記事に関するお問い合わせ、ご相談、ご不明点などお気軽にお問い合わせください。

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