イベントで重要になるのが企画です。企画をどれだけ練り込んだかによって、イベントの成功率が変わると言っても過言ではありません。本記事では、社内外向けのイベント開催を検討しているご担当の皆さまに向けて、イベント企画時の注意点や手順をご紹介します。集客に役立つイベントアイデアもあわせて紹介しますので、ぜひご覧いただければと思います。
INDEX
- イベント企画とは
- イベントを企画する際の注意点
- イベント企画の手順、実施の流れ
- イベントの企画内容・アイデア例
- イベントの企画・運営にはデジタルの活用がおすすめ
- まとめ
イベント企画とは
イベント企画とは、「イベントの実施内容から当日の運営までの具体的な企画」を指します。目的やターゲットを明確にし、イベントの開催日や開催場所、イベント内容を決定します。
企業がイベントを企画する場合、その多くは自社サービスや商品の認知度、売り上げの向上を目的に行われます。滞りなくイベントを進めるためには、事前の企画の段階が非常に重要です。
イベントを企画する際の注意点
イベントの成功は、企画の段階で決まる
イベントを企画する際は、誰しもその成功を考えているはずです。イベントが成功するかどうかは、企画段階で決まると言えます。イベントを企画する時に意識したいのは、企画を何度も練り込むことと自分が参加者だったら嬉しいと思える内容かどうかです。参加者目線の徹底が、イベント成功への近道です。
内容の盛り込みすぎはNG、目的・ターゲットを明確にする
内容を盛り込みすぎたイベントや、目的やターゲットが曖昧なイベントは失敗しやすくなります。イベントを企画する際は、その目的を必ず確認し、しっかりとした軸を作るのが重要です。
例えば慣例になっている表彰式などの社内イベントを見直し、それが本当に必要なのかどうかを考えてみるのも良いでしょう。「誰のために」「何のために」を考え直し、開催が必要かどうかを判断します。
季節や流行の話題に合わせる工夫も必要
目的やターゲットが明確になったら、次は企画の中身です。季節や流行を考慮すると企画内容を検討しやすくなります。例えば夏であれば、七夕キャンペーンや浴衣キャンペーンなど、夏ならではの内容を盛り込むかたちです。逆に季節感や流行を盛り込まないイベントは、どこか味気なく、参加者の満足感を得られにくいイベントになりがちです。
季節に合わせたイベントの事例
春の定番イベントと言えば、新生活を応援するイベントです。高校生は大学生になり、大学生が社会人になるなど、「人生の節目としての季節」ならではのテイストを考えてみてはいかがでしょうか。夏はビールや冷たい飲み物の無料配布を盛り込んだイベントなどが効果的です。
秋の大きなイベントは、ハロウィンや紅葉です。特にハロウィンは、販促活動の絶好の機会になります。冬は定番イベントのクリスマスやお正月、バレンタインデー、ホワイトデーなど、大きなイベントが数多くあります。
参加者にベネフィットを提示する
参加者にベネフィットを提示するのは極めて重要です。参加者も自分の時間を削ってイベントに参加するため、「このイベントに参加するとこういうメリットがある」と示せるかどうかがポイントになります。
販促系のイベントであればサンプルやグッズのプレゼント、飲み物のサービスなど、分かりやすいものが望ましいでしょう。なお、ベネフィットを提示するためには、事前の告知も大切になります。
イベント内容の独自性・イベントタイトルも重要
イベント内容の独自性も大切です。独自性を出すためには、過去に他社や他業界で行われていたイベントを調べたうえで、自社ではどのような価値が出せるのか検討することが重要になります。
イベントタイトルの工夫でもターゲット層の参加率を上げられます。ターゲットに刺さるタイトルを考えるためにも、最適なマーケティングが必要です。
イベント終了後の振り返りも重要
イベントの企画や運営に尽力し、「やり切った感」が出てしまうことも多いです。しかし、イベント終了後の振り返りを行い、次回に向けての課題を考える作業が非常に重要です。
振り返りは、目的が達成されたかどうかの確認(顧客満足度)と、次回に向けて克服すべき課題の洗い出しです。その課題への解決策も考える必要があります。
開催場所や開催日時もイベント満足度に繋がる
開催場所や開催日時を適当に決めてしまう担当者もいますが、この2つはイベントの満足度につながる非常に重要な項目です。開催場所は、事前に設定したターゲットに合わせて決めるのがポイントです。
また開催日時も場所と同様に、設定したターゲットを基準に考えます。働く世代や家族を対象としたイベントであれば休日に、高齢者に向けたイベントであれば平日にするのが効果的です。
イベント企画の手順、実施の流れ
手順01イベントの目的を明確にする
まずはイベントの目的を明確にします。企業イベントの目的としてよくあるのが、商品やサービスの販促活動や企業の認知度向上です。目的を1つに絞ることで、企画を組み立てやすくなります。
例えば販促活動を目的にする場合、商品のメリットを伝えやすいイベントを作ります。目的が1つに絞られていれば、イベント全体の骨格が整い、シンプルで分かりやすくなります。
手順02ターゲットを設定する
目的が設定できたら、次にターゲットを決めます。イベントは大きく分けて社内向けと社外向けの2つがありますが、さらに細かく、社内向けであれば、部署や職種、入社年次などが考えられます。また社外向けであれば、新規顧客なのか既存顧客なのか、そのうえで、部署や役職など、さらにターゲットを明確にしていくことが重要です。ターゲットが設定できれば、最適な告知方法も見えてきます。
手順03イベント内容を考える
イベントの目的とターゲットが設定できたら、次にイベントの内容を考えます。マーケティング活動の情報を参考にしたり、参加者目線で案を出すなど、さまざまな方法を用いて内容を検討します。
先ほども確認したように、イベント内容に独自性を盛り込むのも大切です。ターゲットに刺さるイベント内容を考えられれば、参加者も増えるでしょう。
手順04日程と会場を決めて予約する
目的・ターゲットと内容を考えたら、次は日程と会場を決定します。ターゲットに合わせた日程・会場を考えるのがポイントです。例えばビジネス上のお客様や取引先をターゲットにした場合は、平日にイベントを行い、アクセスしやすく、通信環境の良い会場を選ぶと喜ばれやすいです。
会場選びをする際は、イベント開催に必要な設備や機材の有無を確認します。不足しているものが多ければ、別の会場を考えたり、自社で用意するなどの工夫が必要です。
またコロナ禍では、オンラインの活用が進みました。これからはリアルとオンライン、そしてハイブリッド型を戦略的に選択する時代です。貴社のイベントの目的・対象者・内容を考慮し最適な開催方法を選択しましょう。
手順05イベントの宣伝告知を行う
イベントの宣伝告知では、告知内容と告知方法を考えるのが重要です。告知内容は、ターゲット層の興味を引きやすい内容を心がけます。特に画像の訴求力は高いので、文章だけで告知するのではなく、適度にイラストを配置すると効果が大きくなります。
告知方法は、メールマガジンやホームページ、SNSが軸になってきます。ターゲットに刺さるイベントタイトルや、参加することで得られるメリットを記載すると、より告知の効果が高まります。またターゲットを絞り込めるインターネット広告を活用するのも効果的です。
手順06イベントの準備を行う
イベントの宣伝告知が行えれば、前準備はほぼ完了です。後はイベントの準備です。イベントはどれだけ前準備を徹底しても、当日に思わぬトラブルが発生することがよくあります。
そのため、失敗しない完璧な環境を作るのではなく、失敗してもすぐにカバーできる体制を整えておくのが重要です。イベントプログラムの作成や会場の下見、人材の配置など、さまざまな前準備が必要になります。
手順07イベントを開催する・終了後に振り返りを行う
準備を行ったら、実際にイベントの開催・運営を行います。当日はいつトラブルが起きてもおかしくありません。なるべく臨機応変に対応できるよう準備しておくと良いでしょう。
イベントが終了したら、顧客満足度の確認や課題の洗い出しなど、振り返りを行います。運営側で問題点を記録し、スタッフ間で共有をすることで、次のイベントに繋げられます。
イベントの企画内容・アイデア例
ここまでイベントの企画の注意点や企画から実施までの流れをご紹介しました。ここからは、実際のイベントの企画内容やアイデア例をご紹介します。
実際によく使われている企画
著名人を講師やゲストに招いてのイベント
実際によく使われている企画として、著名人やインフルエンサーを講師やゲストとして招くものがあります。例えば、ある商品の販促活動を目的にしたイベントの場合、インフルエンサーにユーザー代表として登壇してもらうなどです。有識者、元プロスポーツ選手などを招くことで、イベントに第三者目線、権威付けといった独自性を付与できます。
各種参加型・体験型イベント
参加型や体験型のイベントも人気です。例えばARアプリを使用した脱出ゲームや謎解きイベント、宝探しイベントなどがあります。参加者が主体的に参加できるところが人気の理由です。
国籍に関係なく日本文化に興味を持つ人に向けて、日本文化体験ツアーを行ったイベントもあります。他にも時期に合わせたまちフェスを実施するなど、さまざまな工夫が考えられます。
来場者同士での交流型トークイベント
来場者同士のコミュニケーションを重視するイベントもあります。来場者がその場で意見を発表したり、1つのテーマについて来場者同士が議論するなど、さまざまな企画があります。自社サービスの満足度を高めるために、サービス利用者をターゲットにしたイベントも増えています。来場者は自分の意見をサービス提供側に表明できるとともに、他のユーザーがどのようにサービスを利用しているかが分かるなど、さまざまなメリットがあります。
集客効果が期待できる工夫
オンラインイベントにする
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、外出を控える人が増えています。そのため前述の通りオンラインイベントの実施が増えました。オンラインイベントにすれば、そうした人が参加しやすくなるとともに、今までアプローチが難しかったターゲットと接点を持つことも可能です。
参加費無料のイベントにする
イベント開催の費用を一部回収するために、高い参加費を設定する企業もあります。一方、イベントの参加費を無料にすれば、参加者の金銭的ハードルを下げられるため、集客効果が大きくなります。
試供品などお土産つきのイベントにする
イベントに試供品などのお土産をつけることで、参加者の満足度を高められます。試供品のほか、誰にとっても使いやすいペンやメモ帳、お菓子や飲み物などもおすすめです。自社商品があれば、それを提供することで、自社の認知度を高めることもできます。
同行者OKのイベントにする
1人でイベントに参加するのは心細いと考えている参加者も多いでしょう。同行者OKのイベントであれば、参加者の心理的ハードルが下がり、ターゲットの参加率も上がります。柔らかい雰囲気のイベントを考えている場合は、同行者をOKにするのも1つの方法です。
イベントオリジナルのハッシュタグを活用する
イベントオリジナルのハッシュタグを設定することで、参加者全体に一体感が生まれ、SNS上での話題性も大きくなります。企業名やサービス名を入れつつ、既存のハッシュタグと重複しないよう、オリジナリティのあるものを設定するのが一般的です。
イベントの企画・運営にはデジタルの活用がおすすめ
最近ではデジタルツールを使って情報収集する参加者が増えています。イベント企画・運営を支援するデジタルツールを活用すれば、個人情報の一元管理など、来場者情報の管理がスムーズになります。スタッフ間での情報共有や、イベント後のマーケティング活動もしやすくなるので、デジタルツールを積極的に活用してみることをおすすめします。
ソリューションのご紹介
「Cvent」は、イベントの管理だけでなく、マーケティング活動にも応用できるイベントマネジメントテクノロジーです。イベントの企画で発生するさまざまな問題のソリューションとして活用できます。
【ソリューションの紹介】
まとめ
今回は、イベント企画について、企画する際の注意点や企画の手順、実施の流れ、企画のアイデア事例をご紹介しました。
イベントの企画にあたって、まずは目的やターゲットを決めることが大切です。目的やターゲットが曖昧なイベントは、最大限の効果を発揮することが難しいと言えます。イベントを企画する際は、その目的を必ず確認し、しっかりとした軸を作るのが重要です。例えば慣例になっている表彰式や社内イベントを見直し、それが本当に必要なのかどうかを考えてみるのもおすすめです。
目的やターゲットが決まったら、イベントの内容を検討します。参加者の満足度を高めるべく、著名人を講師やゲストに招いたり、体験型のイベントにしたり、来場者同士の交流を生むイベントにしたりとさまざまな工夫が考えられます。また開催方法の検討も重要です。リアルとオンライン、ハイブリッド型から最適なものを選択するのも参加者満足度向上のポイントです。
今回ご紹介した手順を参考に、次回イベントの企画を検討してみてはいかがでしょうか。