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企業・団体向け WEBマガジン「#Think Trunk」 新入社員研修に必要な内容とは?事例や手法、成功のポイントを解説

2022.11.02
ミーティング・イベント
人材・組織力強化
従業員満足(ES)向上

新入社員研修は、働くうえで必要な知識やスキルはもちろん、心構えなどを新入社員に身につけてもらうために実施するものです。しかし、若手社員の価値観が変化し続ける中、どのような研修内容にすれば良いのか悩んでいる担当者が多いのではないでしょうか。この記事では新入社員研修の目的や具体的な手法、事例についても紹介していきます。新入社員研修のご担当の方は、ぜひご覧ください。

新入社員研修の目的とは

新入社員研修は、文字通り企業に新しく入社してきた社員に対して行う研修です。一口に新入社員といっても、新卒者と中途採用者がいます。同じ新入社員研修でも、新卒採用の場合と中途採用の場合では目的が違うため、それぞれの目的を把握する必要があります。

新卒者を対象とした場合

まず、新卒採用で入社した新入社員向けの研修には、どのような目的があるのかを解説します。ポイントは以下の3つです。

01学生から社会人へ意識を切り替えるため

新卒者は、入社直前までは学生だった人が大半で、アルバイトなどの経験はあるかもしれませんが、本格的に社会人として働いたことがない人がほとんどです。心理面において、まだ学生気分が抜けていない場合もあります。そのため、社会人として自覚を持ち、業務に従事する心構えが持てるよう、研修で意識の切り替えを行うことが大きな目的です。

02社会人としての基本スキルを身につけるため

社会人は、それ相応のふさわしい振る舞いが求められます。新入社員研修では、ビジネスマナーやロジカルシンキングなど、社会人として身につけておきたい基本スキルの習得も目的のひとつです。また、配属先での業務を円滑にスタートするために必要な知識や技術、専門職で求められる職種別の技能などを身につけることも大切です。

03自社のルールを理解するため

新入社員研修には、新入社員がこれから働くことになる自社や業界に関する理解を深めてもらうという目的もあります。新入社員は、自分が入社する企業や業界について入社前にある程度のリサーチをしているはずですが、深いところまでは分かっていない可能性があります。新入社員研修では、業界知識や企業の歴史、ビジョン、ルール、コンプライアンスなど、自社についての理解を深めてもらいます。

中途採用者を対象とした場合

中途採用者向けの新入社員研修は、新卒採用向けとは目的も内容も異なってきます。適切な内容の研修を実施するためのポイントを紹介します。

01業務に必要な知識・スキルを身につけるため

中途採用の人は、すでに社会人としての基本的なスキルは身につけているはずです。ただ、他の業界から転職した人は、業界や自社の情報が不足している場合があります。また同じ業界から転職した人であっても、企業によって風土や理念が異なるため、自社の企業理念や業界情報、現場で必要になる具体的な業務スキルなどを習得するために新入社員研修を行います。

02従業員同士の交流を活発化するため

中途採用者の多くは、即戦力になるスキルを持っているだけに、新卒者のような手厚いケアを受けられずに放置されてしまうケースがあります。新しい環境に馴染めずに孤立してしまうと離職につながりかねません。そこで、中途採用者に対してはOJTなどを通して既存社員とのコミュニケーションを図るなど、従業員同士で交流を活発化させることも目的としています。

新入社員研修の手法

新入社員研修の代表的な手法には以下があります。

  • グループワーク
  • ロールプレイング
  • レクリエーション
  • OJT

グループワークは、参加者がグループになって課題に対して取り組む実践的な研修手法で、チームワークも養えます。ロールプレイングは、業務でよく起こる事例などを演じ、疑似体験をさせる手法です。レクリエーションは、コミュニケーションが活発になり、チームワークも意識できるようになります。現場で実務を通じて行うOJTは、先輩や上司が指導役になり、より職種ごとの実践的な学びになります。

新入社員研修の事例【サミット株式会社 様】

関東地方を中心にスーパーマーケットを展開するサミット株式会社様では、毎年3泊4日の合宿研修を実施していました。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により、従来の研修が行えなくなりました。そのため、日帰りで実施可能な都内近郊の場所を確保し、感染防止策をとりつつ、新入社員同士の交流やつながり形成に役立つ研修を行えないか模索していました。

そこで実施されたのが、パラスポーツのひとつであるボッチャです。ボッチャは、ジャックボール(目標球)と呼ばれる白いボールに、赤・青のそれぞれ6球ずつのボールを投げたり、転がしたり、他のボールに当てたりして、いかに近づけるかを競います。考えて行動する力を身につけることに役立ち、チームで取り組める研修項目を実施したいといった要望にも応えられるものになりました。

詳細はこちら

新入社員の「つながり」の形成に「今できる」チームビルディング研修

新入社員研修を実施するまでのフロー

ここからは、実際に新入社員研修を実施するためにはどのようなことをすれば良いのか、流れに沿って紹介します。

STEP01受講者の能力・レベルを把握する

せっかく研修を実施しても、受講者のレベルに合わなければ、十分な効果が得られない可能性があります。効果的に研修を行うためには、受講者のレベルに合わせた研修カリキュラムを組まなくてはなりません。新卒者でも各自で能力の違いがあるほか、新卒者と中途採用者では持っているスキルが違います。まずは、研修を受ける社員の能力やレベルを正確に把握することが重要です。

 

STEP02研修の目的を設定する

新入社員のレベルだけではなく、企業の人材育成方針によっても新人に求めるスキルが違ってきます。目的が違えば研修計画も大きく変わってくるため、研修のゴールを早いうちに設定しておくことが大切です。例えば、新卒者が対象の研修ならば、「社会人としての基本スキルを身につけることをゴールとする」などが考えられます。

 

STEP03研修期間を考える

企業によって、研修を実施するのに適切な時期は異なります。社内行事があれば日程の調整が必要なうえ、繁忙期も避けてスケジュールを確保する必要があります。研修期間は長すぎず、短すぎないことがポイントです。研修期間が短すぎると研修内容が薄くなってしまう可能性がある一方、長すぎると受講者の集中力が続きません。最適な時期に最適な期間で設定する事が大切です。新卒者を対象とした研修の場合には、入社してすぐ、現場に出る前のタイミングで実施する必要があります。期間は、新卒者向けは3カ月から半年程度、中途採用者向けは1~3カ月程度が一般的です。

 

STEP04目的・目標達成を実現するための手法を検討する

研修にはいろいろな手法があるため、教えたい内容に適した手法を採用する必要があります。例えば、ビジネスマナーを習得させたい場合は、想定できるシチュエーションを疑似体験できるロールプレイングが効果的です。社員同士のつながりを形成したり、コミュニケーションを活性化させたい場合、グループワークやOJTなどの手法が適しています。

 

STEP05カリキュラムの決定・研修の実施

目的が定まり、手法や研修期間が決まったら、最終的に具体的なカリキュラムを組む段階に入ります。受講生の集中力を継続させるために、座学とグループワークやロールプレイングなどを混ぜたスケジュールにするなどの工夫も必要です。スケジュールやカリキュラムが決定したら、教材の制作に入ります。事前課題を設定する場合などは、前広に受講者に案内し、当日はスケジュールに沿って研修を実施します。

新入社員研修を実施する際のポイント

新入社員研修の実施には、気をつけておきたいポイントがいくつかあります。研修の計画・立案を自社で行うのが難しい場合には、外部に依頼することも考えなければなりません。新入社員研修実施後に、効果があったのかどうかも知っておきたいポイントです。ここからは新入社員研修実施のポイントを詳しく掘り下げていきます。

外部の専門家に依頼することも検討する

社内に新入社員研修のためのノウハウが蓄積されているのなら、自社での実施も可能です。しかし、研修ノウハウを持っていない場合や、リソースが不足している場合は、自社で新入社員研修を円滑に進めることは難しいかもしれません。

一方で企業のニーズを汲んでくれる外部のプロに依頼すれば、より専門性の高い研修を実施できます。ただし、コストが発生するため、費用対効果を意識するとともに、自社に合った研修を提供してくれる外注先を選ぶことが大事です。

研修後は受講者の習熟度を把握する

研修は、ただ実施すれば良いというわけではありません。研修後に受講者の習熟度を正しく測定し、どれだけ役立ったのか、振り返りを実施することもポイントのひとつです。新入社員研修の効果を測定する方法には、新入社員の様子を観察する「行動観察」や、新入社員に話を聞く「インタビュー」があります。

また研修の前後で「理解度テスト」を実施すれば、研修による受講者の成長度合いを測定することが可能です。収集したデータは、次回の研修に役立ちます。

新入社員研修を実施する際の注意点

新入社員研修は、座学だけで終わらせないことがポイントです。せっかく業務にかかわる知識を得ても、インプットだけではなかなか身につきません。研修後のフォローも含めて実施計画を立て、アウトプットの場を設定する必要があります。

また受講者が研修でミスをしたとしても、責めないことも大事です。もちろん、ミスの原因を知る必要はありますが、ミスを責めただけで終わってしまえば、受講者のモチベーションを低下させてしまう恐れがあります。どうすれば失敗せずに済むのか、具体的な改善点を提示すると効果的です。

新入社員研修で活用できる助成金について

条件を満たしていれば、新入社員研修の実施で活用できる公的な助成金があります。「人材開発支援助成金」は、労働者のキャリア形成を効果的に促進することを目的として、8つのコースが設けられています。そのうち新入社員研修で活用できるのが、主に若年者への訓練で活用される「特定訓練コース」です。助成金を利用することで、コスト削減にもつながります。

まとめ

新入社員研修は、入社した新人に企業に対する理解を深めてもらい、業務に必要な知識やスキルを身につけてもらうために欠かせません。ただ、新卒者と中途採用者では、必要な研修の目的や内容、実施期間が異なってきます。また、自社に合ったカリキュラムで研修を行う必要もあります。

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ホワイトペーパー(お役立ち資料)2022年4月 新入社員研修 実態調査 報告レポート ~コロナ禍における3年目の動向~

本資料は、新入社員研修担当者の生の声を考察とともにまとめた報告レポートです。2020年から始まり、3回目を迎えたコロナ禍での新入社員研修において、各企業はどのような対応をしたのか?Withコロナのニューノーマル時代を、各企業はどのように捉えているのか?マーケットの動向や傾向を集めて、計画のヒントとなるような情報を提供したい... そのような想いから、本アンケートを実施しました。おかげさまで、75社にご協力をいただきました。本当にありがとうございました。貴社のよりよい人財育成に向けた計画立案に、少しでもお役立ていただければ幸いです。

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