閉じる ✕
  • サービス・ソリューションから探す
  • 課題・目的から探す
学校・教育機関向け
自治体・行政機関向け
閉じる ✕
  • サービス・ソリューションから探す
  • 課題・目的から探す
自治体・行政機関向け
学校・教育機関向け

企業・団体向け WEBマガジン「#Think Trunk」 市場調査とは?目的・メリットから手法、実施手順・成功のポイントまで解説

2026.09.15
プロモーション
売上拡大・販売促進
業務効率・DX化

市場調査は、顧客のニーズや市場の動向、競合状況などを把握し、商品・サービスの開発やマーケティング施策に活かすための重要な取り組みです。

とはいえ実際には、「何を調べればよいのか」「どのような方法で進めればよいのか」と悩む担当者も少なくありません。

本記事では、市場調査の目的やメリットをはじめ、代表的な手法ややり方、具体的な実施手順、成功させるためのポイントまで解説します。

目次が表示されます。(編集禁止)

この記事で分かること

  • 市場調査は、顧客ニーズや市場動向、競合状況を把握し、事業やマーケティングの意思決定に活かす取り組み
  • 主なメリットは、顧客ニーズの把握、競合との差別化、マーケティング施策の精度向上
  • 市場調査は「定量調査」と「定性調査」に分かれ、目的に応じて使い分けや組み合わせが必要
  • アンケートやインタビュー、ネットリサーチなど多様な手法があり、目的・対象者に合わせた選定が重要
  • 成功には、目的の明確化から調査設計・分析・活用まで一貫して進め、必要に応じて専門会社へ依頼する視点も大切

市場調査とは?目的や重要性を解説

市場調査とは、市場の動向や顧客ニーズ、競合他社の状況などを調べ、商品・サービスやマーケティングに関する意思決定へ活用するための調査です。

市場規模や認知度など数値で捉えられる情報だけではなく、顧客が商品を選ぶ理由や不満、価値観なども調査対象になります。

市場調査を行う目的

市場調査を行う目的は、事業やマーケティングに関する判断に必要な情報を収集し、意思決定の精度を高めることです。具体的には、ターゲットとなる顧客の属性やニーズ、市場規模、競合状況、適正価格、商品・サービスへの評価などを確認します。

例えば新商品を企画する場合、「誰にどのような価値を提供すべきか」を明確にする材料として活用できます。

市場調査が重要な理由

市場調査が重要なのは、企業側の思い込みが、実際の市場や顧客ニーズとどの程度ずれているかを把握するためです。新規事業への参入や商品開発では、市場規模や成長性、競合企業、顧客層などを確認することで、事業の可能性を客観的に検討できます。

また、市場環境や顧客の評価は変化するため、一度調査した情報が長期間そのまま使えるとは限りません。継続的に現状を確認することが、適切な商品改善やマーケティング施策につながります。

市場調査とマーケティングリサーチの違い

市場調査は、市場規模や市場動向、競合状況、顧客の状況など、市場の現状を把握するための調査を指すのが一般的です。

一方、マーケティングリサーチは、商品・サービスに関するマーケティング上の課題を解決し、将来の施策や意思決定につなげるための調査・分析まで含む概念として扱われます。

ただし、実務上は両者を明確に区別せず、同じ意味で使用するケースもあります。

市場調査を実施するメリット

ここでは、市場調査によって得られる代表的なメリットを3つに分けて解説します。

顧客ニーズを把握できる

市場調査を行うことで、顧客が商品・サービスに何を求めているのかを把握できます。アンケートやインタビューなどを通じて、購入理由、不満、利用場面、重視する機能などを確認すれば、企業側では気づきにくいニーズを発見できる可能性があります。

新商品開発では求められる価値を検討する材料になり、既存商品では改善すべき点を見つける手がかりとなります。

競合他社との差別化を図れる

市場調査では、自社だけではなく競合他社の商品・サービス、価格、シェア、訴求内容なども調査できます。競合の強みと自社の特徴を比較することで、市場の中で差別化できるポイントを見つけやすくなります。

特に競合企業が多い市場へ参入する場合は、既存の商品と同じ価値を提供するだけでは選ばれにくいため、自社ならではの強みを明確にすることが大切です。競合分析は、商品企画だけではなく営業戦略やプロモーションの検討にも役立ちます。

マーケティング施策に活かせる

市場調査で得た情報は、広告や販促をはじめとしたマーケティング施策の立案にも活用できます。

例えば、ターゲットの属性や嗜好、情報収集の方法、購買行動などが把握できれば、訴求内容や広告媒体を具体的に検討できます。

市場調査の種類|定量調査と定性調査の違い

市場調査は、大きく「定量調査」と「定性調査」の2種類に分けられます。それぞれ収集する情報や適した調査目的が異なるため、ここではその違いや使い分けについて解説します。

定量調査とは

定量調査とは、人数、割合、金額、利用頻度など、数値で表せるデータを収集・分析する調査です。一般的には多くの対象者から回答を集め、市場全体の傾向や仮説の妥当性を確認する際に利用されます。

代表的な手法として、アンケート調査やインターネット調査などがあります。例えば「商品を購入したい人が何%いるか」「年代別で認知度に差があるか」といった問いを数値で把握したい場合に適しています。

定性調査とは

定性調査とは、回答者の意見や感情、行動の背景など、数値化しにくい情報を収集する調査です。代表的な方法には、グループインタビューや行動観察などがあります。

「なぜ商品を購入したのか」「なぜ不満を感じたのか」といった理由を深掘りできるため、顧客自身が明確に言語化していないニーズやインサイトの発見にも役立ちます。

定量調査と定性調査の使い分け

市場全体の傾向や認知度、購入意向などを数値で確認したい場合は定量調査、購入理由や価値観、行動の背景を詳しく知りたい場合は定性調査が適しています。

また、定性調査で仮説を立て、その仮説が市場全体に当てはまるかを定量調査で検証する方法もあります。調査目的に応じて両者を組み合わせることで、市場をより多角的に理解できます。

市場調査の代表的な手法・やり方

市場調査にはさまざまな手法があります。調査の目的や対象者によって適した方法は異なるため、それぞれの特徴を理解して選ぶことが重要です。

ここでは、市場調査で用いられる代表的な手法を紹介します。

アンケート調査

アンケート調査は、あらかじめ設定した質問に回答してもらい、顧客の意識や行動などを把握する方法です。多くの対象者から回答を集めやすく、認知度、満足度、購入意向、利用状況などの定量的な把握に適しています。

インターネット、郵送、会場など複数の実施方法があり、対象者に応じて選択します。質問文や選択肢によって回答に偏りが生じる場合があるため、中立的で答えやすい設問を設計することが大切です。

インタビュー調査

インタビュー調査は、調査対象者と会話しながら意見や経験、行動の背景などを詳しく聞き取る方法です。1対1で行うデプスインタビューと、複数人で意見交換を行うグループインタビューなどがあります。

回答内容に応じて追加質問ができるため、「なぜその商品を選んだのか」といった理由を深く掘り下げられる点が特徴です。顧客の価値観や潜在的なニーズなど、アンケートだけでは把握しにくい情報を得たい場合に適しています。

電話調査

電話調査は、調査対象者へ電話をかけ、質問に対する回答や意見、感想を聞き取る方法です。

回答内容に応じて質問を補足できる一方、長時間の調査には向きにくく、電話を利用する頻度が低い層にはアプローチしにくい場合があります。

街頭調査

街頭調査は、駅前や商業施設周辺などで対象者に声をかけ、アンケートやインタビューを行う方法です。特定の場所を訪れる人の意識や行動を把握したい場合に活用できます。

一方、天候や時間帯、人通りなどによって回答数が変わる可能性があります。必要なサンプルを確保できるよう、実施場所や時間、調査員の人数を事前に検討しておくことが大切です。

ホームユーステスト(HUT:Home Use Test)

ホームユーステスト(HUT)は、調査対象者へ商品を送り、自宅で一定期間使用してもらったうえで、感想や評価を収集する方法です。

食品や化粧品、家電製品など、実際の生活環境で使用した際の満足度や使い勝手を確認したい場合に適しています。商品改善につながる具体的な意見や、不便に感じる点を把握する際にも活用できます。

インターネット調査(ネットリサーチ)

インターネット調査は、Web上でアンケートを配信し、回答を収集する方法です。地域を限定せず幅広い対象者へ調査でき、回答データの集計もしやすいため、比較的短期間で大規模な調査を実施できます。

認知度や利用経験、購入意向などを数値で把握したい場合に活用しやすい手法です。

ただし、回答者の属性や回答品質に偏りがないかを確認する必要があります。調査対象者の条件設定や設問設計を適切に行うことが求められます。

覆面調査(ミステリーショッパー)

覆面調査は、調査員が一般の顧客として店舗や施設を利用し、商品やサービス、接客などを評価する方法です。ミステリーショッパーとも呼ばれます。

通常の顧客と同じ環境でサービスを体験するため、店舗運営や接客の実態を把握しやすい点が特徴です。

行動観察・ソーシャルリスニング

行動観察は、顧客が商品を選んだり利用したりする様子を観察し、本人が言葉では説明しにくい行動や習慣を把握する方法です。

ソーシャルリスニングは、SNSなどに投稿された意見や口コミを収集・分析し、消費者の自然な声やトレンドを把握する方法です。どちらも質問への回答だけでは得にくい情報を収集できる点が特徴です。

市場調査の実施手順

市場調査を有効な意思決定につなげるには、目的を明確にしたうえで、調査設計からデータの収集・分析まで順序立てて進める必要があります。

ここでは、市場調査を実施する際の基本的な流れを5つのステップに分けて解説します。

STEP01 市場調査の目的を明確にする

はじめに、「何を知るために市場調査を行うのか」を具体的にします。目的が曖昧なままでは、多くのデータを収集しても意思決定に活用しにくいためです。

例えば「新商品のニーズを調べる」だけではなく、「どの顧客層が、どの機能を、どの価格帯で求めているのかを把握する」まで具体化します。

自社が抱える課題と、調査結果を使って判断したい内容を整理することが、以降の調査設計の基準となります。

STEP02 調査計画を立てて調査設計を行う

目的が明確になったら、誰を対象に、何を、どのような方法で調べるのかを設計します。調査対象者の条件、質問項目、調査手法、必要なサンプル数、予算、スケジュールなどを決めます。

調査目的から逆算し、意思決定に必要な情報を過不足なく得られる計画を立てることが重要です。

STEP03 調査を実施してデータを収集する

調査設計が完成したら、計画に沿って調査を実施する段階です。アンケートなら調査票を配信し、インタビューなら対象者の募集や質問項目の準備を行います。

調査会社へ依頼する場合は、調査票や対象条件を確認したうえで発注し、回収状況も確認します。また、回答内容に矛盾がないか、不自然な回答が含まれていないかなど、データの品質にも注意が必要です。

STEP04 調査結果を集計・分析する

収集したデータは、調査目的に合わせて整理・分析します。定量調査では、回答全体の割合を見る単純集計や、年代・性別などの属性別に比較するクロス集計などを行います。

定性調査では、インタビューや自由回答から共通する意見、課題、キーワードを抽出して整理します。

単に数字や意見を並べるのではなく、事前に設定した仮説と照らし合わせ、「何が分かったのか」「どのような課題があるのか」を明確にすることが必要です。

STEP05 分析結果を意思決定・アクションにつなげる

市場調査は、分析結果を具体的な意思決定や行動へつなげて初めて価値を発揮します。例えば、商品機能の優先順位を決める、ターゲットを見直す、適正価格を設定する、広告の訴求内容を変更するなどが考えられます。

また、販売後に改めて調査を行うことで、施策の効果検証や次の改善にも活用できます。

市場調査を成功させるためのポイント・注意点

市場調査では、単に多くの情報を集めればよいわけではありません。ここでは、市場調査を成功させるために押さえておきたいポイントと注意点を解説します。

調査前に仮説を立てる

市場調査を始める前に、調査対象について一定の仮説を立てておくことが欠かせません。例えば「若年層は価格よりデザインを重視しているのではないか」のように仮説を設定すれば、確認すべき項目や質問内容を具体化できます。

仮説がないまま情報を集めると、調査範囲が広がり、重要な結果を判断しにくくなる場合があります。

調査対象者や調査範囲を明確にする

調査対象者と調査範囲は、目的に合わせて具体的に設定しましょう。例えば年代、職業、居住地域、商品の利用経験など、必要な条件を決めて対象者を選定します。

また、市場規模だけを確認するのか、競合の価格や顧客ニーズまで調べるのかによって必要な情報も変わります。対象や範囲が広すぎると、コストが増えるだけではなく、分析の焦点も曖昧になりがちです。

必要なコスト・調査期間を設定する

市場調査は、手法やサンプル数、質問数などによって必要な費用と期間が変わります。調査を開始する前に、確保できる予算と意思決定までの期限を整理したうえで調査方法を選びましょう。

限られた予算の中で実施する場合は、インターネット調査や既存データを活用したデスクリサーチなども選択肢になります。一方、商品を実際に使用してもらう調査や詳細なインタビューでは一定の期間が必要です。

調査対象者の目線に立って設計する

アンケートやインタビューを設計する際は、調査する企業側ではなく回答者の目線で考える必要があります。専門用語や曖昧な表現を避け、誰が読んでも同じ意味に受け取れる質問にします。

また、特定の回答へ誘導する聞き方や、回答に時間がかかりすぎる設問数は避けましょう。対象者が回答しやすい順序や表現を工夫することで、回答途中の離脱や誤解を減らせます。

調査結果を目的に沿って活用する

調査結果は、事前に設定した目的と照らし合わせて活用します。大量のデータが得られても、目的と関係のない情報まで追いかけると、意思決定が曖昧になる可能性があります。

商品改善が目的なら改善すべき機能や顧客の不満、マーケティング施策が目的ならターゲットや訴求内容など、判断に必要な情報を優先します。

市場調査の活用事例

市場調査は、得られた情報を具体的な施策へつなげることが重要です。顧客ニーズや購買行動を把握することで、広告やキャンペーン、イベントなどのプロモーション施策に活用できます。

ここからは、市場調査やデータ分析をもとに、具体的なプロモーション施策につなげたJTBの事例をご紹介します。

事例01 3,000人のアンケート回答から導く!「越境EC」を活用した新たなセールスポイント

兵庫県鞄工業組合様では、海外販路の開拓を進めるにあたり、ターゲットとなる国や年代、性別、豊岡鞄の訴求ポイントが明確になっていないという課題がありました。そこでJTBは、海外消費者を対象に豊岡鞄が当たるキャンペーンとアンケート調査を実施し、世界各国から集まった3,000人以上の回答を分析。

調査結果をもとに、主なターゲットを台湾の30~40代男性に設定。「日本最大の鞄産地」「認定制度・品質」など、海外消費者が価値を感じる訴求ポイントも明確にしました。その後は、インフルエンサーやSNS広告などを活用して豊岡鞄の魅力を発信し、越境ECサイトへの集客につなげています。

市場調査で顧客ニーズを把握するだけで終わらせず、ターゲット設定や訴求内容の整理、具体的なプロモーションまで展開した事例です。

事例02 データドリブンで実現したインバウンド×地域共生。サントリー「-196」の地域共生型プロモーション

サントリー株式会社様では、缶チューハイブランド「-196」の体験価値向上と地域貢献を両立するインバウンド向けプロモーションを検討していました。そこでJTBは、主要ターゲットである訪日オーストラリア人の行動や滞在傾向、「-196」の飲用実態などを調査・分析し、人気の訪問先である長野県白馬エリアに着目。

調査結果に加え、白馬エリアが抱える「アフタースキー時間のレジャー不足」「泊食分離」といった課題を踏まえ、地域の飲食店などと連携した体験型イベント「-196 LOUNGE HAKUBA」を企画しました。

スキー後に楽しめるラウンジや、日本の家飲み文化を体験できる企画などを展開。データをもとにターゲットと実施地域を選定し、ブランドの魅力発信と地域課題への対応を組み合わせたプロモーション事例です。


まとめ

市場調査は単なる情報収集にとどまらず、得られたデータを商品・サービスの開発や事業戦略の立案に活かすことが重要です。

実施にあたっては、調査設計や分析の精度を高めるだけではなく、広告・販促施策や商品改善など、具体的なアクションへどのように落とし込むかまで一貫して設計することが成果につながります。

調査そのものを目的とせず、商品・サービスの改善や新たな企画、マーケティング施策など、次のアクションまで見据えて進めましょう。

一方で、調査の設計から実施、分析、その後の施策への反映までを自社だけで進めることが難しい場合もあります。市場調査を今後の施策や事業の成長につなげたいとお考えの際は、JTBへお気軽にご相談ください。

本記事に関するお問い合わせ、ご相談、ご不明点などお気軽にお問い合わせください。

関連サービス・ソリューション

JTBでは、様々なソリューションを組み合わせることで、それぞれのお客さまにあった課題解決⽅法をご提案いたします。

#Think Trunk

WEBマガジン「#Think Trunk」とは

人と人、人と組織、人と社会とのコミュニケーションのヒントをお届けする
WEBマガジンです。

人間・組織の悩みは、コミュニケーション・関係性の場づくりで解決できる。
〜JTBは、新しい形の交流のあり方を創造し、社会に貢献していきたいと考えています〜

JTB法人事業のお客様へお役立ち情報や課題解決のきっかけとなる知見、経験、アイデアを紹介するWebマガジンです。また産・官・学の皆さまとの接点があるJTBならではの垣根を越えた共創のヒントをお届けしたいと考えています。