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企業・団体向け WEBマガジン「#Think Trunk」 ファミリーデーがもたらす効果とは?JTBが4年ぶりに実施したサステナビリティイベントを紹介

2023.10.10
HR(Human Resources)
人材・組織力強化
従業員満足(ES)向上

会社のオフィス等に社員の家族を参加者として招くイベント「ファミリーデー」に取り組む企業が増えています。ファミリーデーの実施によって、企業はどのような効果が得られるのでしょうか。JTBでは、主に東京都内を拠点とする法人事業担当の社員と家族を対象に「JTBファミリーデー2023」を実施、子供を含む275名が参加しました。本記事では、サステナビリティ推進や、人的資本経営につながる施策としてのファミリーデーがもたらす効果や、具体的なプログラムを紹介します。また、記事の最後には、人的資本に基づく「EVP」の考え方に関するホワイトペーパー「EVP経営のすすめ ~人的資本経営 何から始める?~」を紹介しています。ぜひ、ご覧ください。

ファミリーデーとは?

ファミリーデーは、企業が社員とその家族を対象に実施するイベントで、社員のモチベーション向上や家族との絆を深めることを目的としています。具体的な活動内容は企業によりますが、ピクニック、スポーツ大会、工場見学、社員の仕事を体験する機会を提供するなど、楽しみながら職場環境を理解する機会を提供します。

また、ファミリーデーの実施は、職場でのコミュニケーションを活性化し、社員の仕事への満足度やロイヤルティを高める機会となります。さらに、ファミリーデーは企業のイメージ向上にも寄与します。企業が従業員とその家族を大切にすることは、社内外にポジティブな印象を与え、企業の社会的評価が向上し、企業のブランド力を強化することにつながります。これらの要素は、社員の離職率を低下させ、新たな人材を引き寄せる力となります。

このように、ファミリーデーの実施は、社員とその家族、そして企業全体にとって多くのメリットをもたらします。

JTBファミリーデーとは

01JTBにおけるファミリーデーの位置づけ

こども名刺

JTBでは2023年8月~9月を「サステナビリティ月間」として、部署ごとに様々なイベントを実施。JTBグループの経営理念の実現に向けて、グループ全体でサステナビリティへの貢献に取り組んでいます。ファミリーデーもその一環で、サステナビリティ経営に関しての理解促進と、体現を目指しています。ファミリーデーは、社員や家族との交流の場を設け、「働くこと」への相互理解を深めると共に、未来を担う子供たちが将来を考えるきっかけとなることを目的としています。

JTBグループ経営理念
「地球を舞台に人々の交流を創造し、平和で心豊かな社会の実現に貢献する」

この経営理念はサステナビリティの考え方そのものに通じるものです。

02開催の経緯

JTBファミリーデーは、主に東京都内を拠点とするJTBの9拠点の合同イベントで、前回の2019年までに3回実施。コロナ禍で一時中断していましたが、復活の要望が高まり、今回は4年ぶりの開催となりました。家族や子供たちに親の職場を見せてあげたいという声に加えて、ファミリーデーをきっかけに、普段の業務では交流の少ない部署間の壁を取り払い、社員同士の交流の機会が欲しいという意見も多くあがりました。

準備及び当日の運営は、各拠点から集められた事務局メンバーが中心となって行いました。サステナビリティを意識したこのイベントは、社内外から多くの理解や協力が得られたこともあり、当初の目標だった200名を上回る275名が参加。大盛況となりました。

開催概要

開催日
2023年8月23日(水)
実施部署
主に都内を拠点とする9部署
参加者
社員94名 家族181名 計275名

プログラム

01全体イベント

  • お子様仕事体験(受付・誘導)
  • 名刺交換
  • クイズ大会
  • リサイクルコーナー

02各拠点イベント

ワークショップ系
衣装を着ての写真撮影、新聞風下敷きづくり、親への感謝状づくり、撮影した写真をパズルにして配布、など
旅行系
クイズ、日本地図スタンプラリー、フォトロゲイニング、VR宇宙旅行など
仕事体験系
旅のしおりづくりとプレゼンテーション実施、オンライン会議参加など

03協賛企業との連携イベント

JAL(日本航空株式会社)による紙飛行機的入れゲーム、kinko’s(キンコーズ・ジャパン株式会社)による廃材工作体験、森白製菓によるお煎餅の味付け体験による食育、協賛企業の制服を着ての写真撮影、サンプリング(入浴剤、日焼け止め、お菓子、ドリンクなど)

ここからは、具体的なプログラムをご紹介します。

プログラム紹介

01サステナビリティ推進に関連したプログラム

エコキャップ収集BOX

全体イベントの会場では、社会貢献の一環として不要なものを再利用するリサイクルコーナーを設置。各拠点で回収したものを、参加者が自由に持ち帰ることができるようにしました。また、「エコキャップ収集BOX」を設置し、ペットボトルキャップの回収を実施しました。この「エコキャップ運動」は、ペットボトルのキャップを分別回収することにより、再資源化を促進し、CO₂の発生を抑制し、売却益で世界の子供たちにワクチンを届けるというもので、日ごろから取り組んでいる活動ですが、ファミリーデーをきっかけに、社員や家族の意識が高まりました。そして、グループ会社のひとつであるJTBパブリッシングが「SDGs展示パネル」や「るるぶSDGsすごろくゲーム」を用意。楽しみながらSDGsを学ぶきっかけになりました。協賛企業であるkinko’sが提供した廃材を使った工作体験コーナーも人気を集めました。

各拠点ごとのイベントでは、生産農家より排出される規格外野菜を活用した缶詰「ロス旅缶」の開発の経緯について学び、食品ロスの観点から、持続可能な社会の実現について考える機会になりました。

02人的資本経営に関連したプログラム

受付

全体イベントでは、参加した社員の子供たちの希望者に、「おしごとたいけん」に挑戦してもらいました。会場への誘導係や、受付で参加者に名札を渡す係など、自分の役割を果たしました。実際の職場環境で仕事をすることで、働くことの意味を考えるきっかけになり、将来の職業への興味が湧いたという声もありました。子供たちの社会性や協調性を育み、心の成長につながる、有意義な時間となりました。

各拠点ごとのイベントでは、名刺交換や、オンライン会議への参加の体験もありました。家族が参加した社員は、自分の職場や仕事内容を紹介することで、自分の仕事に誇りを持ち、モチベーションを高める機会になりました。家族が参加しなかった社員も、自身が所属する組織の多様性を理解し、それぞれのライフスタイルや価値観を尊重する姿勢を育むことができました。これは、職場の風土をより開放的で包括的なものにし、組織全体の生産性を向上させる要素となります。

オンラインミーティング&イベントの詳細はコチラ

03パートナーシップ連携によるプログラム

JAL紙飛行機の的入れゲーム

協賛企業によるイベントでは、JALの紙飛行機の的入れゲームの他、kinko’sによる廃材を使った工作体験コーナーや、森白製菓が煎餅を使った食育体験などを行い、多くの親子の姿で賑わいました。また、協賛企業から入浴剤、日焼け止め、お菓子、ドリンク等のギフトもあり、参加者は大喜びでした。その場で協賛企業と社員や、協賛企業同士などの会話も生まれ、リアルの接点を活かし、ビジネスの場としての役割も果たしました。

得られた効果

家族が参加した社員にとっては、家族が職場を訪れることで、家族間の理解と絆を深めることができ、ワークライフバランスの向上につながりました。一方、家族が参加しない社員にとっても、同僚の家族と交流することで、同僚をより深く理解することができ、職場の人間関係の構築に役立ちました。このようにファミリーデーは、単なる職場見学や仕事紹介を越え、職場内のコミュニケーションを活性化する絶好の機会となりました。

また、準備や運営に携わった社員からは、普段の業務では関わることの無かったメンバーと異なる視点や意見を共有することで、新たなアイデアや解決策を生み出せたという声が寄せられました。自身が所属する組織を客観的に理解することで、自身の仕事に誇りを持ち、自己評価が高まり、仕事への満足感や達成感を得るきっかけとなりました。

ファミリーデーは従業員のコミュニケーション活性化や自己実現の追求といった面で大きな意義を持つと言えます。従業員が、それぞれのライフスタイルや価値観を尊重する姿勢を育むことは、職場全体の生産性を向上させる要素となります。さらに、今回のファミリーデーでは、サステナビリティ推進を意識し、人的資本経営に関連したプログラムや、協賛企業の連携によるパートナーシップを実現しました。


まとめ

ファミリーデーの実施は、企業にとって多くの意義と効果をもたらします。まず、従業員とその家族が企業の一部であると感じることで、従業員の満足度やロイヤルティが向上します。これは、従業員のモチベーションを高め、生産性を向上させる可能性があります。

また、ファミリーデーは、従業員間のコミュニケーションを深める絶好の機会でもあります。家族を持つ従業員は、家族を介して他の従業員との関係を深めることができます。一方、家族を持たない従業員でも、同僚の家族と交流することで、職場での人間関係をより深く理解することができます。ファミリーデーをきっかけに、普段交流が無い従業員同士が話すなど、職場のコミュニケーションを活性化する機会となり、職場の一体感や所属意識を高めることができます。

さらに、ファミリーデーは企業のブランドイメージを向上させる効果もあります。企業が従業員とその家族を大切にするというメッセージは、企業の社会的評価を高める要素となります。これは、従業員の採用やリテンション、さらには顧客の獲得やリテンションにも寄与する可能性があります。

以上のように、ファミリーデーの実施は、従業員の満足度向上、職場のコミュニケーションの活性化、企業の社会的評価の向上など、企業にとって多くのメリットをもたらします。ファミリーデーは、上手に活用することで、SDGsへの取組みの強化や、従業員への企業理念の理解浸透の促進が期待でき、従業員エンゲージメントの向上につながる魅力的な施策です。ぜひ貴社でも、社内の課題解決のための施策の一つとして、ファミリーデーを活用してみませんか?


ホワイトペーパー(お役立ち資料)EVP経営のすすめ ~人的資本経営 何から始める?~

人的資本に基づく「EVP」という考え方が注目を集めています。EVP(Employee Value Proposition)とは、企業が従業員に対して提供する価値であり、従業員が共感できるその企業で働く価値(Employee Experience)のことです。「EVPが充実する企業の従業員はイキイキとしている(Employee Engagement)」と言われ、いま企業には、EVPをいかにバランスよく、的確に提供できるかが問われています。

本資料は「EVP経営のすすめ」と題し、日本企業における従業員エンゲージメントの実態と人事戦略の歴史、EVPが生み出す多様なメリット、「EVP経営」の要諦についてまとめたものです。ぜひご覧ください。

本記事に関するお問い合わせ、ご相談、ご不明点などお気軽にお問い合わせください。

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