企業が表彰式を開催するには、運営ノウハウが必要です。運営に失敗すると表彰式のメリットを引き出せず、参加者から悪い印象を持たれるリスクもあります。本記事では、従業員を対象にした表彰式の運営におけるポイントと成功の秘訣、注意点や具体例を紹介します。
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表彰式を開催するメリット
社内で独自の表彰式を開催することには、さまざまなメリットがあります。以下では、社内で表彰式を開催する主なメリットを紹介します。
社内のモチベーション向上
表彰式という1つの目標を作ることで、社内全体のモチベーションが向上するという効果があります。自分の仕事が認められることで、社員の仕事に対する意欲が増し、更なる成果を上げようとする意欲が高まります。表彰式が定期的に開催されれば、それを目標に努力する人材が増える可能性が期待できます。
従業員のエンゲージメント上昇
表彰式を開催することで、従業員のエンゲージメント上昇につながる点もメリットです。会社が企業理念に則って、正当に社員を評価していることが確認できます。従業員の会社への愛着や信頼が高まれば、離職率の低下につながる可能性があります。
社内コミュニケーションの改善
表彰式をきっかけに、従業員同士のコミュニケーションが促進されることもあります。普段交流のない従業員同士が会話をする機会ができれば、仕事での連携強化などにつながります。他の従業員からの称賛や感謝の言葉を受けることで、社内の人間関係を深められ、より良い職場環境の形成につながることが期待できます。
表彰式の運営におけるポイント
社内で表彰式を運営するには、いくつかのポイントがあります。以下では、社内で表彰式を運営する際のポイントや流れを紹介します。
POINT01目的と基準の明確化
表彰式を開催する前に、表彰の目的と基準を明確にすることがポイントです。どのような成果や行動が表彰対象となるのかを従業員に示すことで、公正で透明性のあるプロセスを確保できます。
POINT02表彰の形式の工夫
表彰式は従業員が感動や喜びを共有できるように、工夫が必要です。単調な表彰式だと、表彰される側も見る側も、魅力を感じられない可能性があります。参加者の心に残る表彰式にするために、会場やスケジュールを検討し、大胆な演出などを取り入れて運営することが重要です。
POINT03運営結果の振り返り
表彰式の運営結果は、振り返りを行い次に活かすことが大切です。表彰式は、価値を高めるためにも、1度だけでなく複数回実施する必要があります。より良い表彰式を実現するために、運営結果は必ずフィードバックして、次回以降の反省材料にすることが重要です。
表彰式にはデメリットもある
多くのメリットがある一方で、表彰式のデメリットにも注意が必要です。以下では、社内で表彰式を運営する際の主なデメリットを紹介します。
表彰式の開催にはコストがかかる
表彰式を開催する際には、ある程度のコストがかかります。準備や当日に使用する機材の調達など、あらゆる面でコストの計算が必要になります。表彰式の開催にどの程度のコストがかかるのか、事前に計算が必要です。コストが高くなる場合には、無駄な要素を減らすための作業を実施します。
表彰されることに戸惑う従業員もいる
従業員によっては、表彰式の場を苦手とする人もいます。そのため演出の仕方によっては、従業員に不快な思いをさせる可能性があります。対象の従業員によっては、サプライズではなく事前に表彰することを伝えたり、チームで表彰されることでより喜びを感じたりするケースがあることも考慮して計画することが必要です。
表彰式の成功を左右する要因
表彰式を成功させるには、いくつかの要因について理解を深めておく必要があります。以下では、表彰式の成功を左右する要因について紹介します。
01受賞によるインセンティブの設定
表彰式を開催する際には、受賞者にインセンティブを用意します。具体的なメリットを設定することで、表彰式の価値が高まり従業員のモチベーションアップにつながります。インセンティブの内容は細かく調整し、受賞者にとって価値のあるものに設定することがポイントです。インセンティブの例としては、商品やカタログギフト、賞金やボーナス、報奨旅行や追加の有給休暇が挙げられます。
02PRになるような会場の用意
社内で表彰式を行うだけでなく、外部の会場を用意することも検討します。大きめの会場で表彰式を実施すれば、社外へのアピールとしても有効です。PRにつながるような会場を用意できているか確認し、規模に合わせて最適な場所を設定することが重要です。
03受賞者選定の公平性
表彰対象となる受賞者は、その業績や功績が優れていることが重要です。なぜその従業員が表彰されたのか全員が納得できなければ、禍根を残す可能性もあります。運営者は公平な立場で、表彰する人材を選定するように心がけます。複数人で表彰者の選定を実施するなど、偏りが出ないように決定方法を工夫するのもポイントです。
04運営関係者によるリハーサルの実施
表彰式の本番前には、全体の流れを運営関係者で確認する機会を設けます。失敗につながる要素の排除や、不足している演出などを見つけて修正していくことで、より良い表彰式を実現できます。時間が許すのならリハーサルは複数回実施し、細かい部分まで調整を重ねることが望ましいです。
表彰式の運営の事例
社内での表彰式の運営における事例は、複数あります。それぞれの事例を参考にすることで、表彰式を具体的な形に構成することが可能です。以下では、表彰式の運営事例を3つ紹介します。
01 某大手機械メーカー 様 リアル形式の表彰式
感染症対策を万全に実施した上で、リアル形式で表彰式を開催した事例をご紹介します。某大手機械メーカー様は、2021年に計240名が参加する表彰式を都内で開催しました。参加者が特別感と一体感を感じられるような表彰式になるように、一年間努力した受賞者を「HERO」としてもてなしました。
業績をリードした優績社員を対象に、経営陣から感謝と敬意を表した表彰式となりました。HEROを表現する「炎」をイメージしたデザインと演出を実施したり、ステージバックを黒ベロア幕で横断的に覆い、会場全体のプレミアム感を醸成したりといった方法が取られました。結果、参加者の高揚感を引き出し、モチベーションアップを実現しています。
- 詳しくはこちら
- 「HERO」を称える“炎”の表彰イベント
02 株式会社サイバー・コミュニケーションズ 様 オンライン形式の表彰式
表彰式はリアルで開催するだけでなく、オンライン開催という方法もあります。完全リアル形式と比較して規模は小さくなりますが、コスト削減や手軽に開催できるなどのメリットがあります。オンライン形式の表彰式に関しては、以下の事例が参考になります。
- 詳しくはこちら
- オンラインなのに過去最高!?1000名規模のアワード開催
03 某人材サービス会社 様 ハイブリッド形式の表彰式
リアルとオンラインを融合したハイブリッド型の表彰式も、近年注目を集めています。某人材サービス会社様の事例では、オンラインとリアル形式の両方を取り入れて、「熱量」と「メッセージ」を参加者に届けられるよう工夫を凝らしています。
オンラインでもリアル会場と変わらない一体感を感じられる演出や、綺麗な映像を届けるための技術的な工夫を施しました。ハイブリッド形式にしたことで、普段家庭の事情で参加できない社員も、表彰式の楽しさを実感できました。一人ひとりの表情やコメントをじっくりと見られた点は、オンライン参加ならではのメリットと言えます。
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- 想いをひとつに!一から切り開いたハイブリッド型キックオフイベント
まとめ
表彰式の開催には、多くのメリットがあります。社員の努力や成果を認めて、モチベーションアップにつなげられる点は、表彰式を開催する理由になり得ます。しかし、表彰式を開催するには、事前に準備方法を把握するなどのノウハウが必要です。思いつきで始めた表彰式では社員の功績を讃えることはできず、無駄なコストと時間を使うことにもなりかねません。
表彰式を運営するのなら、きちんと計画を立てて実行まで準備することがポイントです。その際には事例を参考にしたり、専門のサポートを活用したりといったこともおすすめです。社内だけで表彰式を形作ることが難しい場合には、多くの実績を持つパートナーの力を活用することもおすすめです。
最後に、本記事でもお伝えしました表彰式の運営ポイントの1つである振り返りに関するホワイトペーパーを紹介します。社内での表彰式実施の際は、ぜひご覧ください。