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企業・団体向け WEBマガジン「#Think Trunk」 顧客ロイヤルティとは?向上方法、NPS®活用、メリットを完全ガイド

2025.10.15
プロモーション
売上拡大・販売促進

顧客ロイヤルティは、企業の成長を支える重要な要素であり、顧客との長期的な関係構築が競争優位性を生む鍵となります。顧客が「信頼し、選び続ける」企業となるためには、単なる満足度の向上に留まらず、顧客エンゲージメントを深める仕組みが必要です。
本記事では、顧客ロイヤルティの調査方法やその向上につながる具体的な施策、エンゲージメントを高める実践的なアプローチ、さらに成功事例を通じて、貴社が持続的な顧客基盤を築くためのヒントをお届けします。このガイドを通じて、競争の激しい市場の中で確固たる信頼を得る方法を見つけてください。

記事の最後では参考情報として、顧客ロイヤルティを育む上で欠かせない顧客エンゲージメントに関するダウンロード資料も紹介します。ぜひ併せてご活用ください。

目次を表示(編集禁止)

顧客ロイヤルティとは?

顧客ロイヤルティとは、顧客が企業やブランドに対して抱く深い信頼や愛着を指します。単なる満足度を超えた心理的・行動的な結びつきであり、顧客がその企業やブランドを選び続け、他者にも推奨する状態を意味します。本章では、顧客ロイヤルティの具体的な意味や、顧客満足度との違いについて解説します。

ロイヤルカスタマーがもたらす具体的価値

顧客ロイヤルティが高い顧客、いわゆる「ロイヤルカスタマー」は、企業にとって次のような重要な価値をもたらします。

収益の安定化
継続的な購入により、予測可能な売上基盤を構築します。例えば、ある企業では、ロイヤルカスタマーが全売上の70%を占めています。
獲得コストの削減
新規顧客獲得に比べ、既存顧客維持は5分の1のコストで済みます。
口コミ効果
信頼性の高い推奨により、質の高い新規顧客を獲得します。
フィードバック提供
建設的な意見により商品・サービス改善に貢献します。
価格耐性
多少の価格上昇でも継続利用する傾向があります。

顧客エンゲージメントとの相互関係

顧客ロイヤルティを育む上で欠かせないのが「顧客エンゲージメント」です。顧客エンゲージメントとは、顧客と企業の間に生まれる継続的な関係性や相互作用の深さを指し、ウェブサイトの滞在時間、SNSでの反応、イベント参加率など、顧客の行動を測定する指標です。一方、顧客ロイヤルティは、アンケート調査を通じて企業に対する愛着心や信頼度を測定し、将来的な商品の継続購入やサービスの継続利用の可能性を判断する指標です。つまり、エンゲージメントが「現在の関与度」を示すのに対し、ロイヤルティは「将来への意向」を示すと言えます。このように、顧客エンゲージメントと顧客ロイヤルティは密接に関連しており、エンゲージメントを高めることがロイヤルティ向上の第一歩となります。

顧客ロイヤルティを測る調査方法と実践的活用法

顧客ロイヤルティを正確に把握するためには、多角的な調査が必要です。主要な測定指標として広く用いられるのがNPS®(Net Promoter Score)です。この指標は、顧客が自社ブランドにどの程度の愛着や信頼を持っているかを数値化する方法で、以下のように分類されます。

推奨者(9~10点)
企業に対して高い満足度と信頼を持ち、積極的に他者に推奨する顧客
中立者(7~8点)
満足はしているが、特別な愛着は持たない顧客
批判者(0~6点)
不満を抱き、否定的な口コミを広める可能性がある顧客

NPS®は顧客の感情だけでなく、推奨行動の可能性を測る点で顧客ロイヤルティの強力な指標です。また、NPS®以外にも顧客満足度調査、リピート率、顧客単価、LTV(顧客生涯価値)などの指標を統合的に分析することで、現状把握だけでなく、具体的な改善施策の立案が可能になります。例えば、ある企業ではNPS®の結果を基に「推奨者」を対象とした特別プログラムを実施し、さらにロイヤルティを深めることに成功しました。このようなデータ活用のサイクルを構築することで、法人サービスにおける長期契約や継続利用の促進につながります。

参考サービス:イベントNPS®効果測定サービス

注釈: ネット・プロモーター、ネット・プロモーター・システム、ネット・プロモーター・スコア及び、NPSは、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、NICE Systems, Inc.の登録商標又はサービスマークです。 eNPSはベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、NICE Systems, Inc.の役務商標です。

顧客ロイヤルティの種類について

顧客ロイヤルティには、「行動ロイヤルティ」と「心理ロイヤルティ」の2つの主要な種類があります。これらは、顧客が企業やブランドにどのように関与しているかを理解する上で重要な指標です。

行動ロイヤルティとは

行動ロイヤルティは、顧客が実際に取る行動に焦点を当てた指標です。例えば、顧客が自社商品を繰り返し購入したり、友人や家族に推薦したりする行動が該当します。これらの行動は、顧客が企業に対して強い信頼や満足感を持っていることを示します。

心理ロイヤルティとは

心理ロイヤルティは、顧客が企業やブランドに対して抱く感情的なつながりを指します。例えば、他社製品より価格が高くても自社商品を選び続ける、商品やサービスに対する深い愛着を持つといったケースがこれに該当します。この心理的な結びつきは、顧客がブランドを支持し続ける基盤となります。

顧客ロイヤルティ向上によるメリットとは

顧客ロイヤルティを向上させることは、企業に多くのメリットをもたらします。具体的には以下のような効果が期待できます。

顧客単価の上昇

顧客ロイヤルティが高い顧客は、1回の購入金額や年間の購入回数が増える傾向があります。例えば、ニッチな商品でも信頼性が高い顧客層によって高い利益を確保できることがあります。

リピート率の向上

顧客ロイヤルティの高い顧客は、競合他社が類似商品を提供しても自社の製品やサービスを選び続ける傾向があります。これにより、収益の安定化が期待でき、価格競争に巻き込まれるリスクを軽減できます。

口コミと新規顧客獲得

ロイヤルティの高い顧客は、SNSや口コミを通じて自社の商品やサービスを積極的に宣伝してくれることがあります。このような口コミ効果は、広告費を抑えながら新規顧客の獲得につながる大きなメリットです。

顧客ロイヤルティを向上させる方法

顧客ロイヤルティを着実に向上させるためには、戦略的なアプローチと継続的な取り組みが不可欠です。特に顧客エンゲージメントの強化は、ロイヤルティ構築の土台となります。以下では、顧客ロイヤルティを高める主な方法を紹介します。

顧客のニーズに合ったアプローチ

顧客ロイヤルティの高い顧客をリスト化し、購買履歴や行動データを分析して、個別に適した施策を実施します。例えば、顧客ロイヤルティが高い層に対してクーポンを提供したり、特別なイベント招待を行うことで、さらに信頼関係を深めることが可能です。ある企業では、リピーター向けに限定商品の先行販売を実施し、顧客満足度とロイヤルティを同時に向上させることに成功しました。

顧客体験(CX)の向上

顧客体験(CX)とは、購入、利用、アフターフォローといった一連の流れを指します。各タイミングで最適な対応を準備し、顧客がストレスなくサービスを利用できる環境を整えることが重要です。例えば、迅速な問い合わせ対応やパーソナライズされた購入体験を提供することで、顧客ロイヤルティを向上させる事例が多く見られます。

顧客フィードバックの積極的な収集

顧客の意見を直接収集することで、改善点を明確にする施策も有効です。例えば、購入後のアンケートを実施し、謝礼としてポイントを付与することで、顧客の声を集めやすくなります。収集した意見を分析し、商品やサービスに反映することで、顧客満足度とロイヤルティの向上を同時に実現できます。

顧客ロイヤルティが下がるケースと対策

顧客ロイヤルティは向上するばかりではなく、低下するケースもあります。以下では、顧客ロイヤルティが下がる主な要因と、それに対する具体的な対策を紹介します。

CASE01 顧客フィードバックの無視

顧客ロイヤルティは、「期待はずれ」といった些細な感情から低下してしまう可能性があります。例えば、アンケート結果や顧客からの苦情を無視し続けると、顧客は次第に不満を募らせ、競合他社へ流れてしまうことがあります。対策として、顧客の声を収集する仕組みを整え、迅速に改善を実施することが重要です。例えば、ある企業ではアンケート結果を基に商品パッケージを改良し、顧客満足度とロイヤルティを同時に向上させることに成功しました。

CASE02 不適切なカスタマーサービス

魅力的な商品やサービスを提供するだけでは、顧客ロイヤルティは維持できません。顧客の問い合わせや苦情に対して適切な対応を怠ると、顧客は不快感を抱き、企業への信頼が低下します。対策として、アクセスしやすい窓口の設置や、迅速な対応を可能にする体制を構築することが求められます。例えば、ある企業ではFAQ動画を公開し、顧客からの問い合わせを減少させるとともに、顧客満足度を向上させました。

顧客ロイヤルティ向上の成功事例

顧客ロイヤルティを向上させるには、具体的な事例を参考にすることもポイントです。以下では、顧客ロイヤルティを向上させた事例を紹介します。

ハーゲンダッツジャパン株式会社 様 消費者キャンペーンで商品の世界観を伝える!ハーゲンダッツ 35周年記念感謝キャンペーン

ハーゲンダッツジャパン様は、設立35周年を記念して、既存顧客への感謝と新規ファンの獲得を目的とした特別なキャンペーンを実施しました。ハーゲンダッツの世界観を実感できるツアーを企画し、原材料供給先の訪問やオリジナルデザートの提供を通じて、顧客との強い信頼関係を構築。この施策によって顧客にこれまでの感謝を伝えることに成功し、アンケート結果でも高い評価を得たことで顧客ロイヤルティの向上に大きく寄与しました。

まとめ

顧客ロイヤルティは、企業の成長を支える重要な要素です。本記事では、顧客ロイヤルティの定義や種類、その向上による具体的なメリット、測定方法、さらには成功事例を通じて、顧客ロイヤルティを高めるための実践的なアプローチを紹介しました。
顧客ロイヤルティを向上させるには、顧客エンゲージメントの強化や顧客体験(CX)の改善、フィードバックの収集と活用など、多角的な施策が欠かせません。また、NPS®(Net Promoter Score)などの指標を活用して現状を把握し、具体的な改善施策を実行することが、持続的な顧客基盤を築く鍵となります。
さらに、ハーゲンダッツジャパン様の事例に見られるように、顧客にブランドの世界観を体感してもらう施策は、ロイヤルティ向上に大きく寄与します。こうした成功事例を参考にしながら、貴社ならではの顧客ロイヤルティ戦略を構築してみてはいかがでしょうか。

本記事に関するお問い合わせ、ご相談、ご不明点などお気軽にお問い合わせください。

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