コロナ禍をきっかけにオンラインイベントが一気に増加し、多種多様なイベントに対応できるオンラインイベント向けのツールも数多く提供されるようになりました。2023年4月に行動制限が撤廃された後、オフライン(リアル)イベントが再び開催されるようになっていますが、オンラインでの開催にも多くのメリットがあることから、今も多くの企業で実施されています。また、オンラインとオフラインのメリットをいかしたハイブリッドイベントも注目されています。貴社でも集客や販売、従業員教育、福利厚生などを目的としたオンラインイベントやハイブリッドイベントを検討しているのではないでしょうか。
今回はオフライン(リアル)とオンラインイベントを比較しながら、ビジネスで活用する際のメリットとデメリットをご紹介いたします。記事の最後には、お役立ち資料(ホワイトペーパー) 「ビジネスイベントに関するインターネット調査報告レポート(2023年7月)」を紹介しています。自社での取り組みの参考に、ぜひご覧ください。
INDEX
オフラインイベントとオンラインイベントの違い
オフラインイベントとオンラインイベントの大きな違いは、参加方法です。ここでは、それぞれの概要について紹介します。
オフラインイベントとは
オフラインイベントは、参加者が決められた日時に同じ場所に集まって実施されるイベントで、リアルイベントとも呼ばれています。従来は、オンラインイベントの手法が確立されておらず、オフライン(リアル)イベントが主な開催手段でした。
オンラインイベントとは
オンラインイベントとは、Web会議ツールなどを用いて実施する、オンライン上のイベントのことです。
オンラインイベントは大きく分けると、話者が視聴者に配信をする「一方向型」と、リアルタイムで話者と視聴者がお互いにコミュニケーションを図る「双方向型」の2種類があります。
今では、多種多様なイベントに対応できるオンラインイベント向けのツールが数多く提供されており、多くの企業がオンラインイベントを開催するようになりました。
オフラインイベントのメリット
オフラインイベントのメリットは、主に3つあります。ここでは、3つのメリットについて解説します。
MERIT01良好な関係が作れる
オフラインイベントでは、直接、相手の表情を見ながら話せることから、相手の発言のニュアンスや自分の発言への反応を掴みやすく、感情や熱量を伝えやすい点がメリットです。参加者や顧客と直接コミュニケーションが取れるため、良好な関係を構築しやすい手段だと言えます。
MERIT02特別感を演出できる
特別感を演出できる点も、オフラインイベントのメリットです。オフラインイベントの場合、照明や音響などの演出にこだわったり、イベント会場を装飾したりできます。そのため、周年記念などの一大イベントの場合、オフラインイベントの開催がおすすめです。
MERIT03トラブル対応が柔軟にできる
オフラインイベントは、トラブルに柔軟に対応できます。一方で、オンラインイベントの場合、運営側のインターネット環境が悪くなると、中断せざるを得ません。しかし、オフラインイベントであれば、トラブルが起きても運営側が裏で動き、参加者に気づかれずに済ませることも可能です。
オンラインイベントのメリット
オンラインイベントには、さまざまなメリットがあります。ここでは代表的なメリットを3つ紹介します。
MERIT01どこからでも参加できる
感染防止や三密回避の手段として普及したオンラインイベントは、パソコンやスマートフォンなどの端末と、インターネット環境があれば、どこからでも参加が可能です。
また、海外からでも、簡単に参加でき、より多くの参加者を募ることができます。子育てや介護など家庭の事情で、従来のリアルイベント開催では参加することができなかった方も、自宅にいながらイベントに参加できます。
MERIT02比較的コストを抑えられる
オンラインイベントは、会場費やスタッフ人件費、宿泊交通費、機材費などを削減できるため、リアルイベントよりも費用を抑えて開催することが可能です。
ハイブリッド開催の場合でも、従来のリアルイベントより会場を小規模にできるため、コストを抑えられます。
MERIT03参加者の意見を聞きやすい
リアル開催のイベントでは、参加者が多い場合は質問やコメントなどが、一部の参加者だけになりがちでした。
しかし、オンラインイベントなら、コメント機能などを利用して、どのような立場の人も意見が言いやすい環境を整備できます。
寄せられた意見を活かしながら、リアルタイムでコメントを返したり、質問に回答したりできれば、さらにイベントが盛り上がります。
集まった意見をオンラインイベント終了後に集約・分析し、今後の企業活動に活かすことも大切です。
オフラインイベントのデメリット
DEMERIT01準備に時間がかかる
オフラインイベントは、企画から運営までの各工程の計画が必要なため、準備に時間がかかります。特に大規模なイベントであれば、事前に会場を手配し、会場設営の準備も大掛かりになります。
DEMERIT02コストがかかる
オンラインイベントに比べてコストがかかる点も、オフラインイベントのデメリットです。オフラインイベントを開催する際には、企画費や製作費、会場費、人件費などがかかります。参加者が多いほど、コストが高額になるため、心得ておく必要があります。
オンラインイベントのデメリット
オンラインイベントには、メリットだけでなく、デメリットもあります。ここでは代表的なデメリットを3つ紹介します。
DEMERIT01画面が見にくいケースがある
オンラインイベントは、参加者によって使用しているデバイスが異なるため、画面が見にくい可能性があります。
例えば、PCならよく見えても、スマートフォンでは文字や表情がわかりにくいといったケースがあります。
スマートフォンから参加している人数を把握し、文字を見えやすくしたり、画面を拡大するなどの対策を講じることが必要です。
DEMERIT02インターネットなどの通信環境のトラブル
オンラインイベント配信時に、インターネット環境にトラブルがあれば、イベントの開催が難しくなります。
運営側のメンバーも視聴者としてイベントに参加し、トラブルが発生したらすぐに対処できるようにします。同時に、参加者側の通信環境への配慮も大切です。
リハーサルを行って周到に準備し、トラブルに応じた対応策をマニュアルで共有します。ノウハウがない場合は、専門の会社へ依頼するという方法もあります。
DEMERIT03離脱者が多くなる
オンラインイベントは、参加者が魅力を感じなければ、イベント中に他のサイトを見たり、他のことをするなどの懸念があります。特に、進行が上手くいかなかった場合、離脱者が増える傾向にあります。
視聴者参加型のコンテンツを入れるなど、飽きさせない工夫を講じ、イベント内容に適した進行表を作成して、テンポよく進めることが大事です。
オンラインイベント開催までの流れ
オンライン開催までに、どのような準備をすればよいのでしょうか。開催までの一般的な流れを紹介します。
STEP01準備開始
まず、イベントの企画立案を行います。
イベントの目的を明確にした後、大まかな企画を決めたら、イベント内容や構成、出演者、配信までのスケジュール、イベントの種類に合わせてどの配信プラットフォームを使うかなどを決めます。
STEP02告知と集客
企画が決まったら、集客のためのプロモーションを開始します。告知や集客の方法は、メールやSNS、Web広告など多種多様です。イベントの規模や、内容に適したプロモーションを行います。
STEP03撮影や配信機材の準備
オンラインイベントで使う撮影機材や配信機材が社内にあれば、事前にテストします。レンタルする場合は予約をします。
STEP04タイムスケジュール作成
配信当日のタイムスケジュールを作成します。タイムスケジュールでは、当日の役割分担について、プログラムに合わせて細かく決めておくことが重要です。
STEP05リハーサル
不具合が見つかった時に改善できるように、イベント本番の1週間前までに、配信環境のチェックとリハーサルを行います。テスト配信を行い、環境に不具合がないかを確認します。
オンラインイベントを実施する企業が増えている
オンラインイベントが普及した背景には、新型コロナウイルスの影響があります。当初は感染対策の手段として活用されていましたが、感染拡大収束後も、オンラインイベントを継続する企業は少なくないと言われています。オンラインイベントのメリットは、感染症対策だけでなく、自宅から気軽に参加できイベント運営側のコスト削減になるなど、多岐にわたります。
また、オンラインとオフラインの両方の特徴を活かした、ハイブリッド型のイベント実施もおすすめです。
イベントの事例
オンラインイベントとオフライン(リアル)イベント、ハイブリッドイベントの事例を紹介します。
01 オンラインイベントの事例 中央委員会初のオンラインイベント開催!次につながる第一歩
例年、全国から東京に集まり開催されていた、大手企業労働組合様の中央委員会に関して、オンラインイベントの開催をサポートしました。3か月間の限られた時間のなかで、さまざまな問題を想定しながら、本番当日まで手探りで準備を進めました。本番では、全国13会場をつなぐことで、いつも以上に一体感の大切さが感じられるイベントの実現に成功しました。
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02 オフライン(リアル)イベントの事例出店者向け表彰イベントを営業拡大のチャンスに!3年ぶりの対面開催で、リアルの良さを再認識
出店者向け表彰イベントを営業拡大のチャンスにした、オフライン(リアル)イベントの事例です。ECサイトを運営する企業で、毎年優秀な出店者を表彰しています。
コロナ禍はオンラインで開催していたものの、2022年度の表彰式で3年ぶりに対面開催に戻しました。対面開催にしたことで、出店者のモチベーションアップや出店者とのコミュニケーションの機会になり、リアルの良さを再認識しました。
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03 ハイブリッドイベント事例突発的な環境変化にも、迅速かつ柔軟に対応!コロナ禍にワンストップ(運営~ツアー)対応で実現した、関係者全員の想いを繋ぐリアルな国際交流
運営からツアーまでワンストップ対応で実現した大型国際交流の事例です。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けながらも、迅速かつ柔軟に対応し、ハイブリッドイベントとして開催しました。イベントには、延べ18か国、約820名が参加しました。
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突発的な環境変化にも、迅速かつ柔軟に対応!コロナ禍にワンストップ(運営~ツアー)対応で実現した、関係者全員の想いを繋ぐリアルな国際交流
まとめ
オンラインイベントとは、Web会議ツールなどを用いて実施するオンライン上のイベントのことで、オフラインにはないメリットがあります。利便性やコストパフォーマンスの高さからや感染対策にも有効で、集客施策との親和性が高い点もオンラインイベントのメリットです。
しかし、オンラインイベント開催を経て、オフライン(リアル)イベントならではのメリットも認識されるようになりました。
これからのビジネスイベントでは、オンラインとオフライン(リアル)、ハイブリッド型を戦略的に選択することが、ビジネスイベントの最適解になると考えられています。貴社でも、開催しているイベントの開催方式について一度見直しもご検討されててみてはいかがでしょうか。
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