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企業・団体向け WEBマガジン「#Think Trunk」 従業員エンゲージメントの取り組みの具体事例を紹介!メリットや向上させる方法も解説

2022.08.17
HR(Human Resources)
従業員満足(ES)向上
人材・組織力強化

人材の流出を防ぎつつ、多様化する働き方のニーズに応えるため、企業への理解や信頼を高める従業員エンゲージメントが重要視されています。従業員エンゲージメントには従業員の仕事のパフォーマンス向上、ひいては業績向上などのメリットがあります。この記事では、従業員エンゲージメントの取り組み事例を解説します。ぜひ、ご覧ください。

従業員エンゲージメントの概要

まずは、従業員エンゲージメントの概要について説明します。

従業員エンゲージメントの意味

エンゲージメント(engagement)とは契約や雇用といった意味があり、従業員エンゲージメントとは所属企業と従業員の結びつきのことです。従業員エンゲージメントが高い状態は、従業員の企業に対する帰属意識が高く、企業に貢献したいと思っている状態であり、企業にとってプラスに働きます。

従業員満足度・モチベーション・ロイヤルティとの違い

従業員満足度は、従業員がその企業で働くことで満足感を得られているかどうかであり、事業の収益や生産性とは直接の関連はありません。またモチベーションは従業員の仕事に対する個々の動機づけであり、こちらも直接的に業績にはつながりません。

ロイヤルティは従業員の企業に対する忠誠心を表す指標で、従業員エンゲージメントとほとんど同じです。しかし、ロイヤルティは主従関係や上下関係があるもので、企業と従業員の対等な関係を示す従業員エンゲージメントとは異なります。

従業員エンゲージメントを構成する3つの要素

従業員エンゲージメントは以下の3つの要素から構成されます。

  • 理解度
  • 共感度
  • 行動意欲

理解度や共感度とは、企業が持つ理念やビジョンに対して従業員が理解や共感をしているかどうかです。企業の方向性を理解し、共感できれば、働くことに対して誇りを持ち、意欲的に事業に取り組めるようになります。

行動意欲は従業員が自発的に行動できるかどうかです。企業の理念に対して理解・共感できれば、企業のために動く行動意欲が湧くようになります。

従業員エンゲージメントの必要性

従業員エンゲージメントはなぜ必要なのか、その理由について説明します。

人材が流出することを防ぐ

従業員エンゲージメントが高い状態は、従業員の企業に対する貢献度が高く、愛着を持っている状態であるため離職者が減少します。優秀な人材を育てても、転職してしまったら意味がありません。自社で長く活躍してもらうためにも、従業員エンゲージメントは重要です。

多様化する社会のニーズに対応する

以前に比べ人々の価値観は多様化してきています。代表的なものが「働き方・働く場所」です。コロナ禍によりテレワークが浸透、働く場所の自由度が高まりました。コロナ禍により緊急避難的な側面から多くの企業がテレワークを導入しましたが、それにより、自宅でも十分に仕事ができることに気がつきました。結果、オフィスを縮小したり、テレワーク中心の働き方に移行する企業も出てきています。このように多様化するニーズを捉えていくことは、企業にとって重要なポイントになりつつあります。

従業員エンゲージメントのメリット

従業員エンゲージメントを向上させる取り組みは、企業にとって手間とコストがかかります。しかし、以下のようなメリットをもたらします。

顧客満足度が向上する

従業員エンゲージメントを高められれば、従業員が企業に対して貢献しようと思い、業務の質が上がります。従業員一人ひとりが、よりよいサービスや商品を顧客に届けようという気持ちになるからです。特に接客業などは、顧客対応の質がよくなり顧客満足度向上につながります。顧客満足度が上がるとさらに従業員エンゲージメントが上がる傾向にあるため、事業の好循環につながります。

仕事の効率が上がる

従業員エンゲージメントが向上していくと、従業員の行動意欲が高まります。結果として自主的に業務を進める人が増え、時間あたりの生産量も増加します。また、従業員同士助けあい、協力したいと考えるようになるため、パフォーマンスも上がります。このようにして従業員同士が良好な関係を築ければ、従業員エンゲージメントはさらに高まります。

業績がアップする

前述の通り、自主的に行動する従業員が増えれば、業績アップが期待できます。また優秀な人材の流出を防ぐことができるため、生産性が向上し業績が上がると考えられます。

企業の評判があがる

顧客満足度や業績が上がってくれば、自ずとと企業の評判もよくなります。企業内だけではなく企業外からの評価も上がれば、企業全体に一体感も生まれます。従業員の満足度も高まり、職場の雰囲気もよくなるため、より離職者が減り、よい人材が集まってくることも期待できます。

従業員エンゲージメントを向上させる方法

従業員エンゲージメントは重要なものですが、具体的にどのようにして向上させればよいのでしょうか。従業員エンゲージメントを高める方法を解説します。

企業理念やビジョンを明確にする

従業員エンゲージメントの要素に、「従業員が企業理念やビジョンを理解、共感する」というものがあります。しかし、実際には企業理念が何かも知らない従業員がいる企業も珍しくありません。まずは、経営陣が企業の理念やビジョンを明確にし、従業員に浸透するようにします。それぞれ違った理解にならないように、方向性をしっかり定めて周知しましょう。

業務に適した役割に人材を充てる

従業員が自社を理解し、会社から必要とされていると感じると従業員エンゲージメントは向上します。そのための方法の一つが、従業員が活躍しやすい環境を整えるということです。具体的にはそれぞれの希望、得意分野を見極めたうえで、適した部署に配置するというものです。従業員が満足のいく人材配置を行うためには、日々のコミュニケーションや配置に対する説明が必要です。

価値観にあった働き方を提案する

テレワークが当たり前になった昨今、従業員の価値観にあった働き方を提案するのも一つの方法です。ワークライフバランスを考慮した働き方ができる環境を整えると、従業員は心身ともに健康に働けます。そのためには、企業の福利厚生を見直し、きちんとプログラムが機能しているか確認することも必要です。

公平な人事評価システムを取り入れる

従業員が自発的に働くようになっても、その働きぶりを正しく評価されなければ、企業に対して不信感を抱きます。すべての従業員が公正な評価を受けられるような人事評価システムを構築することが重要です。頑張りが正しく認められることがわかると、従業員は安心して積極的に業務に取り組めます。

エンゲージメントを測定して改善を行う

経営陣の独りよがりな施策を実行しても、従業員エンゲージメントは向上しません。客観的にエンゲージメントを測定し、現状を分析、改善点を確認していきます。

エンゲージメントを測定する指標には、「エンゲージメント総合指標」「ワークエンゲージメント指標」「エンゲージメントドライバー指標」の3つがあります。企業にあったものを選ぶのがポイントです。

サービス・小売業における従業員エンゲージメントの事例

サービス・小売業で、効果的に従業員エンゲージメントを向上させた事例を3つ紹介します。

事例01アルバイトとパート従業員を大切に

接客業の要であるアルバイトやパート従業員を「パートナー」と称し、定期的に上司とのミーティングを実施。企業が大切に扱うことにより、従業員のやる気を引き出すことに成功しました。従業員エンゲージメントが高まっている状態では、従業員が顧客に丁寧に接客するため、この企業は顧客満足度がかなり高い状態を維持しています。

事例02理念の浸透を強化

客観的なエンゲージメントスコアを用意し、従業員にきちんと理念が伝わっているのかを測定し改善。PDCAをまわすことでエンゲージメントを改善しました。従業員の意識や不満等をヒアリングし、現場の声を重要視したため、きちんと効果に現れています。

従業員の意志が統一されておらず、組織としての一体感に欠ける課題を持っていましたが、組織的にモチベーションが向上し、業績向上にもつながっています。

事例03サーベイフィードバックを活用

株式会社フィッシングマックスでは、サーベイフィードバックで組織変革に成功しました。サーベイフィードバックとは、組織開発で用いられる手法の一つで、組織やチームをスムーズに動かすことに組織調査(サーベイ)を用い、そこでわかった現状から次に何をするのかを決めていくというものです。

以前この会社では、職場で多くの問題が発生しても個人で解決する風土が根付いてしまい、チームワーク不足が課題でした。社員制度の認知拡大やインナーブランディングの取り組みにより、社内エンゲージメント向上に成功しています。

詳しくはこちら

建設・住宅関連業における従業員エンゲージメントの事例

分業で事業を進めがちな建設や住宅関連業でも、従業員エンゲージメントは大切です。成功事例を紹介します。

事例04マネジメント層向けに説明会やワークショップを実施

従業員が正しく企業理念を理解できるように、マネジメント層に説明会やワークショップを実施しました。従業員のエンゲージメントを向上するためには、マネジメント層の正しい理解が必要であるため、まずはマネジメント層にアプローチするという手法です。結果として、上司を信頼できる環境になり、従業員エンゲージメントが向上しました。

事例05従業員へのヒアリングを実施

人口が確実に減っているため、今後も住宅建築数は減少すると考えられます。そこで、住宅を購入するエンドユーザーと直接の接点がある従業員の質を向上させることが、重要だと判断しました。従業員に直接ヒアリングすることにより、仮説と実際の課題にズレがあると把握でき、本質的な課題解決につなげています。

その他の業種におけるエンゲージメントの事例

従業員エンゲージメントは多種多様な業種で重要です。前述以外の成功事例を紹介します。

事例06明確な行動指針を策定

従業員エンゲージメントが高いことで有名なある企業では、以前は従業員が経営陣に対して大きな不満を持っていた状態でした。経営陣で原因を分析した結果、価値観があやふやで従業員の理解を得られていない現状が浮き彫りに。そのため明確な行動指標を策定しました。結果として、何をすべきかが明確になり、従業員のやる気は高まりました。

事例07職場環境の継続的な改善

ある企業では、専門性の高い人材が多く必要となることから、その人たちが求める職場環境を整えることで、従業員エンゲージメントの向上を図りました。改善は一度ではなく、結果を分析しながら改善を続けています。結果として、人材の流出防止と、新たな高度専門性をもつ人材の獲得に成功しました。

JTBのホワイトペーパーの紹介

株式会社JTBでは、従業員エンゲージメント向上のヒントにつながる動画を用意しています。活き活きとした組織を作るための従業員サーベイの効果的な活用法やエンゲージメント向上への取り組み事例を紹介しています。ぜひ、ご覧ください。

【セミナー動画】EVP発想による活き活きとした組織の作り方 ~従業員サーベイの効果的な活用法~

エンゲージメント向上への取組み ~事例を動画で紹介!~

JTBのサポート

JTBは従業員エンゲージメントを高めるためのさまざまな提案を行っています。

従業員向けイベントの提案

JTBは、従業員同士のコミュニケーションを活発にし、相互理解を進めることを目的とした従業員向けイベントを提案しています。ただイベントを実行するのではなく、その後の企業のあり方まで視野にいれたプランニングをしています。


■サービスの紹介 
「従業員向けイベント」
 

社内研修プログラム

JTBが提供する社内向け研修プログラムの1つに、フランクリン・コヴィー・ジャパン社の「7つの習慣」研修をアウトドアで体験できるものがあります。「日常への定着」と「感動」をキーワードに、まずは個人を、そしてチームを成長させて強い組織を作り出すプログラムです。


■サービスの紹介 
「7つの習慣®Outdoor」~「思考」と「実践」を繰り返し、感動を伴う体験をするから定着!個人・チーム・組織の内面からの強化につながる唯一無二のプログラム~
 

社員総会・キックオフミーティング

社員総会やキックオフミーティングは、従業員に企業理念や今後のビジョンなどを共有する場です。先述した成功事例にも、従業員と企業理念を共有することによりエンゲージメントが向上した企業がありました。


■サービスの紹介 
社員総会・キックオフミーティングの企画・運営サービス

インセンティブポイント制度の提案

「インセンティブ・ポイント」とは、JTBが事業提携をしているベネフィット・ワン社が提供しているポイントプログラムサービスで、業績を上げた個人やチームにポイント付与するシステムです。自社であらたにシステムを開発する手間が省け、また自社の状況にあわせた制度の構築が可能なのが特徴です。


■サービスの紹介 
社員や組織のモチベーションアップにつながる制度設計に!「インセンティブ・ポイント」

組織変革支援システムの提案

JTBグループのJTBコミュニケーションデザインが開発した組織変革支援システム「WILL CANVAS」を提供しています。WILL CANVASは、従業員の意識調査をもとに分析やコンサルティングを行い、評価や組織変革をサポートするシステムです。そのほか、目標設定や現場の自律的改善を支援するなど、従業員エンゲージメント向上のサポートを行います。


■サービスの紹介 
組織変革支援システム「WILL CANVAS」~意志は組織を進化させる~

CAMPING OFFICEの提案

JTBとスノーピークが運営する「スノーピークビジネスソリューションズ」との協業により非日常感溢れるCAMPING OFFICEの活用を提案をしています。今後の時代で重要となる「ビジョンシェアリング」は、信頼関係やエンゲージメントの強化につながります。非日常空間で、オフサイトミーティングや研修を実施し、ビジョンシェアリング実現のサポートを行います。


■サービスの紹介 
「CAMPING OFFICE」~オフィスにはない、アウトドアでの五感への刺激が、仲間との信頼関係構築とエンゲージメント向上に~

まとめ

今回は、従業員エンゲージメントについてお届けしました。従業員が企業に対して貢献したいと感じられるようにするためには、従業員エンゲージメントを高めることが必要です。従業員エンゲージメントは「理解度」「共感度」「行動意欲」の3つの要素から成り立っていますが、それぞれの高め方は、企業の状況によっても違ってきます。コロナ禍で企業と従業員、そして従業員と従業員に距離ができてしまいました。この距離を縮める取り組みが、従業員エンゲージメント向上の取り組みだと言えます。ご紹介したいろいろな企業の事例を参考にしていただき、貴社の従業員エンゲージメントの向上にお役立ていただければ幸いです。


ホワイトペーパー(お役立ち資料)エンゲージメント向上への取組み ~事例を動画で紹介!~

ニューノーマル時代、多くの企業において、社内外のコミュニケーションの形は確実に変化しています。そのような中で企業のステークホルダーとのエンゲージメント強化のために、新しい取り組みを実施した5つの事例を動画と資料でご紹介します。ぜひ、ご覧いただき、貴社の取組みのヒントになさってください。

  • 事例01:会社と社員のエンゲージメント
  • 事例02:組織エンゲージメント
  • 事例03:アニバーサリーエンゲージメント
  • 事例04:主催者と参加者のエンゲージメント
  • 事例05:社会と会社のエンゲージメント

本記事に関するお問い合わせ、ご相談、ご不明点などお気軽にお問い合わせください。

関連サービス・ソリューション

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