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企業・団体向け WEBマガジン「#Think Trunk」 組織力強化の必要性とは?必要なスキルと強化方法を具体的に解説

2024.04.19
HR(Human Resources)
従業員満足(ES)向上
生産性向上
人材・組織力強化

組織力が高い企業は、素早く意思決定ができるため、市場の環境変化にも柔軟に対応できるため、いつまでも事業を継続できます。すなわち、長期間にわたって成果を挙げるためには組織力は必須とも言えます。しかし、具体的にどうすれば組織力を強化できるのか分からず、悩まれているケースも多いのではないでしょうか。 そこで本記事では、組織力を強化するための方法をご紹介します。

組織力とは

組織力とは、組織のメンバーが団結することで発揮される大きな力を意味します。ひとりでは難しいことでも、複数のメンバーで助け合い連携を取ることで、様々なことが達成できたり、実現できる可能性も大きくなります。
しかし、そのためには全員が同じ方向を向き、自身の役割を全うすることが不可欠です。個々のメンバーの能力が高かったとしても、組織として団結できない限り組織力は高くはなりません。そのため、組織力の強化には、会社全体での変革を念頭に取り組むことが必要です。

組織と集団との違い

組織と集団は、どちらも複数人の集まりを示す言葉ですが、目的や目標の有無が異なります。組織(チーム)は、メンバー全員が目的や目標を共有しており、協力関係が機能しています。一方、集団(グループ)は同じ場所にいる人の集まりを指し、必ずしも、共通の目的や目標は必要ありません。

チームワークとの違い

組織力と似た言葉に「チームワーク」があります。チームワークとは、メンバー同士が助け合い、お互いの弱点を補完することです。しかし、チームワークはあくまで組織力を構成する1つの要素に過ぎません。チームワークだけを身に付けても、組織力が高くなるわけではないので注意が必要です。もちろん、チームワークがあるのは良いことです。しかし、企業の状態をより良くするためには、チームワークも含めた組織力を全般的に高める必要があります。

組織力の強化が重要な理由

なぜ組織力の強化が重要なのか。理由を簡単にいうならば、「組織力が弱いと、さまざまな弊害が生じるため」です。まず、組織としての意思決定に支障をきたすため、パフォーマンスや企業としての価値低下も避けられません。加えて、事業環境の変化や社会的制約の増大など、事業に影響を及ぼす変化に対し、柔軟に対処できなくなります。また、メンバー間のコミュニケーションにも問題が生じやすくなることから、各種決定事項などを調整する社員の負担も大きくなり、結果として不満を抱えることになります。

組織力の高い企業の特徴とは

組織力の高い企業には、共通した特長があります。それぞれの特長について、具体的に解説します。

01人間関係が良好

組織力が高い職場の人間関係は良好です。周囲を気にせず働ける心理的安全性の高い状態が実現されています。メンバー各人ものびのびと自らの力を発揮できるとともに、他のメンバーにも積極的に協力する風土が出来上がっています。

02社員のコミュニケーションが活発

社員のコミュニケーションが活発なのも、組織力が高い企業の特徴のひとつです。他のメンバーがどのような状況にあるのかを理解しやすいため、社員間での強固な信頼関係が生まれ、風通しの良い職場が実現されています。

03社員がお互いの目標を共有できている

組織力が高い企業では、社員同士がお互いの目標を共有できているのも大きな特徴です。目標達成のために何か協力できることはないか考え、メンバーが互いに助け合うようになります。企業としても、経営戦略に沿った成果を挙げやすくなります。

04適材適所の人材配置がなされている

適材適所の人材配置も、組織力の強化には不可欠です。社員個々人の能力に合わせた業務に取り組めるため、それぞれのモチベーションが維持できます。また、業務遂行上のストレスも溜まりづらく、エンゲージメントの向上も期待できます。

05人材育成制度が整っている

新人研修やスキルアップ研修など、組織人としての人材育成制度の整備も大きな要因です。社員が好き勝手に業務を進めたのでは、組織がまとまらないのは言うまでもなく、明らかです。組織をまとめるには、人材育成制度を通じ業務に対する共通の目的意識・方向性を身に付けることが不可欠です。

組織力の強化が必要な企業の特徴とは

一方、組織力が弱い、もしくは今後強化が必要な企業にも、ある程度共通した特徴があります。組織力の強化が必要な企業の共通した特徴について、詳しく解説します。

01社員間の交流が少ない

業務以外で社員同士がコミュニケーションを取らない企業は要注意です。円滑な意思疎通ができない上、他の人の考えが分かりづらいため、常に不安を抱えて仕事をすることになります。到底、心理的安全性が確保されているとは言えません。

02リスクをとらない

失敗を避ける考えや判断が当たり前になるのも良くありません。環境の変化に対応し、企業として成長するには時にはリスクをとる必要も生じます。確かに、リスクをとらなければ失敗こそはしませんが、変化に十分に対応できないばかりではなく、大きな成長も見込めません。

03指示がないと動けない社員が多い

社員の指示待ちが常態化していると意思決定に時間がかかります。急な状況の変化やトラブルの発生に対しても、柔軟な対応ができません。組織力を強化し、意思決定にかかるスピードを速める必要があります。

組織力強化のために管理者に必要なスキル

組織力強化のために、組織を束ねる管理者にスキルが求められます。ここでは、管理者に必要な5つのスキルについて解説します。

01リーダーシップ

リーダーシップは、組織のビジョンや目標を示し、従業員を導くスキルとして管理者に求められます。部下との信頼関係を築く人柄に加え、これまでの実績や専門性を活かした説得力のある指示や言動が必要です。従業員が活躍できる環境を整え、導くことが、組織力を最大限に引き出します。

02目標を立て、計画を遂行する力

組織が達成すべき目標を把握し、目標達成のための計画を策定し、粛々と遂行する力が必要です。目標達成のために、必要な施策の実施や人材配置を行うスキルも求められます。部下が本気で仕事に向き合えるように、モチベーション維持・向上にも配慮します。

03課題解決力

組織力強化には、組織の課題を解決する課題解決力も必要です。組織が直面する課題は、要因が複雑に絡み合っているケースが多いため、管理者1人では解決できません。課題解決のためには、管理者が組織全員の知恵やアイデアを取りまとめ、コンセンサスを取り、解決策を決定・実行するスキルが求められます。

04人材マネジメント力

人材マネジメントとは、適材適所に部下を配置し、最大限に能力を発揮してもらうために必要なスキルです。部下の発言に耳を傾け、愛情を持って叱る・褒める・激励するといった適切な声掛けや、評価を行います。部下のモチベーション向上や、互いのサポート関係が構築できれば、チームワークを強固にすることができ、組織力強化へとつながります。

05コミュニケーション能力

管理者は、経営者と現場の部下たちとの中間の立場です。経営方針や経営層の思いを従業員に伝える役割を果たすため、経営者と日々のコミュニケーションが欠かせません。経営者の発言に疑問があれば、経営者の立場で考えたり、真意を探ったりして理解することが重要です。経営者の考えを現場に伝え、現場の意見を経営者に伝えながら、社内のコミュニケーション不足を防ぐ役割もあります。

組織力を強化させる方法を解説

組織力の強化は、企業が長く成果を出す上で不可欠です。何をすれば強化できるのか、具体的な方法を解説します。

会社の理念・ビジョンを浸透させる

会社の理念・ビジョンを浸透させることで、社員たちに共通の考え方が生じるようになります。しかし、単に上から押し付ければ良いというものではありません。大切なのは従業員それぞれが理念やビジョンを理解し、共感しているかという点です。また、一度決めた理念・ビジョンに固執するのではなく、社員の心理・行動の変化にも着目します。その上で、会社の理念・ビジョンをリデザインしていくことも大切になります。

ミスをサポートする風土作りを行う

人間である以上、仕事を含め常に正しい判断ができるとは限りません。特に初めて挑戦する仕事の場合、より一層ミスは起きやすくなります。社員に対して、新しいことに挑戦してもらうためには、ミスをサポートする風土作りが重要です。失敗が許されない環境では、不安を覚え、新しいことに挑戦するのは非常に難しくなります。一方、「挑戦することが歓迎されている」という心理的安全性が担保されていれば、新しいことに挑戦する社員も増え、結果として、会社としての成長につながります。

コミュニケーションを取りやすい関係性を構築する

組織力の強化においては、心理的安全性を確保することが非常に需要です。「他の人がどんな人なのか、何をしている人なのか」分からないようでは、安心して仕事はできません。そこで、コミュニケーションを取りやすい関係性の構築が必要になります。具体的には、社員同士で情報発信・相互交流をしやすい状態を整えると良いでしょう。その1つの方法として、社内SNSを導入するなど、社員同士の情報発信・相互交流の場として活用することが挙げられます。

適切な人材配置を行う

不得意な分野で成果を出せる人は少ないでしょう。やはり、適材適所という言葉があるように、個々人の特性に合った人材配置を行うことで、組織を良い方向に改善できます。より正確な人材配置を行うためには、サーベイツールを上手に活用するとよいでしょう。サーベイツールとは、従業員が企業や組織のあり方や自分の働き方に満足しているかを見える化するツールのことです。組織変革支援システム「WILL CANVAS」も、サーベイツールの1つです。

組織変革支援システム「WILL CANVAS」~意志は組織を進化させる~

課題を見える化した状態にする

組織が長期間にわたって成果を挙げるためには、内部で生じている課題を1つずつ解決していかなくてはいけません。しかし、何が課題なのか具体的に分からないと具体的な解決行動には移れません。そこで重要なのが、課題を見える化した状態にすることです。自社の事業や組織の課題を見える化すれば、適切に状況が把握できます。解決策もチーム全体で考えられるので、迅速かつ適切に解決に結び付けられるようになります。

社員の動機付けを行う

社員への動機付けは組織力の強化にとても有効です。しかし、動機付けを行う際は、外発的な動機だけではなく、内発的な動機も必要であることを意識しておきます。人は「給料が良い」など、外発的な動機付けだけで動くものではありません。「自分が成長したい」など、内発的な動機付けで動くことも多くあります。内発的な動機付けを行う有効な手段は、個人と会社がそれぞれ持つ理念・ビジョンをうまく結び付けることです。社員の行動指針を作成するのも1つの手段です。

組織力を向上させられる管理者を育成する

組織力を向上させるには、組織に属する社員同士が団結することが不可欠です。その前提として、個性が異なる複数の社員を上手にまとめられる管理者の育成が必要です。 管理者には、リーダーシップ、行動力、問題解決力、人材マネジメント力、コミュニケーション力が求められます。一朝一夕では身に付きませんが、管理者としての職務を担う社員は、管理者としての能力を正しく習得・発揮できるように身に着ける必要があります。

組織力の強化に成功した企業の事例を紹介

組織力の強化に成功した具体的な事例を3つご紹介します。

01 フォルシア株式会社 様 「7つの習慣®Outdoor」で営業部署の雰囲気が目に見えて変わった!そして参加意欲が全社員に波及!

営業社員同士の人間関係、協力体制の希薄さを課題に持つコンサルティング企業の事例です。課題解決のために、日常業務からかけ離れたアウトドアのアクティビティが含まれる、「7つの習慣®Outdoor」の1泊2日研修を実施しました。2日間の研修を通じて従業員同士の雰囲気が変わり、日常業務に戻っても関係良化が維持できる状態につながりました。

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「7つの習慣®Outdoor」で営業部署の雰囲気が目に見えて変わった!そして参加意欲が全社員に波及!
「7つの習慣®Outdoor」導入企業インタビュー (フォルシア株式会社 様)

02 不動産サービス会社 A社 様 職場旅行でコミュニケーション活性化!パラダイスシティ韓国で、若手社員大満足!

コロナ禍でリアルイベントが開催できなかったことによる、従業員同士のコミュニケーションに課題を感じていた企業の事例です。20~30代の若手従業員の満足度を高めるために、韓国の総合型リゾートに職場旅行を実施しました。非日常の体験を通し、従業員同士の会話が増え、コミュニケーション活性化につながりました。

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職場旅行でコミュニケーション活性化!パラダイスシティ韓国で、若手社員大満足!

組織力の強化におすすめのサービス

JTBアグリワーケーション®研修

JTBアグリワーケーション®研修とは、農業とワーケーションを掛け合せた造語です。農作業を行いながら、地域の観光を満喫し、非日常の環境で仕事にも取り組む。環境を変えて研修を実施するという共通体験が、社員同士の一体感や多様性の理解、心身のリフレッシュにもつながります。

詳細はこちら
JTBアグリワーケーション®研修

組織力についてよくある質問

組織力について検討する際に、疑問を抱きやすい組織開発、組織の7Sについて解説します。

組織開発とは

組織開発(OD)とは、組織に所属している人自身が、組織を活性化する取り組みです。ODとはOrganization Developmentの略称です。組織が抱える問題を明らかにし、当事者たちで解決策を考え、実行します。課題解決により組織のパフォーマンスを最大化させることが狙いです。

組織の7Sとは

組織の7Sとは、組織のマネジメントに重要な7つの概念を指します。組織の7Sを提唱したのは、大手コンサルティング会社のマッキンゼー・アンド・カンパニーで、多くの企業が組織の7Sに則って組織力の強化を試みています。また、「組織の7S」「マッキンゼーの7S」「7S分析」とも呼ばれ、以下の7つで構成されます。

  1. Structure(組織構造)
  2. Strategy(戦略)
  3. System(システム)
  4. Style(スタイル)
  5. Staff(人材)
  6. Skill(スキル)
  7. Shared value(共通の価値観)

7Sを用いれば、組織の現状把握が可能です。

参照:Structure is Not Organization


まとめ

今回は組織力強化についてお届けしました。社員間のコミュニケーションが希薄だったり、挑戦をしなかったり、指示がないと動けない社員が多いと感じる企業は、組織力において注意が必要です。組織力は、企業の成長に欠かせない要素です。組織力を強化するためには、「会社の理念・ビジョンを浸透させる」「ミスをサポートする風土作りを行う」「適切な人事配置を行う」「課題を見える化した状態にする」など、さまざまな取り組みが考えられます。これを機会に貴社の組織力について検証してみてはいかがでしょうか。


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